
後期開幕3連勝! 苦しみながらも中大に逆転勝利/関東大学1部リーグ戦
中盤の核を担う背番号7が圧倒的な存在感を放った。同点で迎えた前半39分、2列目からタイミングよく飛び出し差波は、右サイドを深く破った矢島のクロスに反応。正確な右足でゴールにたたき込んだ。「何かしらの形でチームに貢献したいと思っていた」という差波の2試合連続となる得点は値千金の逆転弾となった。自身のゴールの前には、右サイドからのFKを山越にピンポイントで合わせ、松藤の同点ゴールを演出。2得点に絡み、チームの逆転勝利に大きく貢献した。
冷静にゲームをコントロールし続けた。早い時間帯の失点に関しては「追い付けると思ったので全然焦りは無かった」と差波。失点後は低い位置でのボール回しの中心となり、バタつきかけたゲームを落ち着かせた。攻撃の核を担う差波は「毎試合結果を残していきたい」とひたむきにさらなる活躍を誓う。
満足のいく勝利とはならなかった。逆転での勝利にも栗田大輔助監督は「収穫は勝てたことだけ」と厳しく振り返った。1点をリードして迎えた後半、多くの決定機を作りながらも、最後まで点差を広げることはできなかった。エース和泉竜司(政経3=市立船橋)も「3点目を取れるチャンスは多くあったので決めないと苦しい展開になってしまう」と浮き彫りになった課題を分析。リーグ戦は終盤に近づくにつれて1点の重みが増していく。得点、そして試合を「決め切る力」が混戦必至の上位争いの中で、逆転優勝のカギを握るだろう。
リーグ戦3連覇中の専大相手に快勝した勢いそのままに、今節も逆転勝利を挙げた。後期開幕3連勝となり、チーム状態は間違いなく上向きだ。次節の相手は前期開幕戦で敗れた慶大。6月の天皇杯予選で勝利はしているが、リーグ戦の借りはリーグ戦で返したい。三浦龍輝主将(商4=FC東京U-18)は次節に向けて「相手を圧倒して勝ちたい」と強く意気込んだ。逆転優勝へ負けられない戦いが続くが「一戦一戦しっかりと戦って勝ちを積み重ねたい」(栗田助監督)とまずは目の前の試合での勝利を目指す。
[鈴木拓也]
試合後のコメント
栗田助監督
「(今日の試合を振り返って)苦しい試合だったが、内容よりもとにかく勝てて良かった。(収穫は)内容については悪いとしか言えないので、今日の収穫は勝てたことだけ。(早い時間帯での失点について)あれはミスだったので仕方ないが、ゲームへの入り方は悪かったと思う。今年はこういうゲームを含めて選手たちが自己解決するのがチームのテーマなので、そういう意味では前半に2点を取って逆転できたのは良かったと思う。(ハーフタイムの指示は)やるべきことをもう一回やろうという話をした。具体的には守備の部分のマークの確認をやった。(後半の内容は)早いうちに1点取りたかったが、それができずに最後は受け身になってしまった。あとは、決定機に決め切ることができなかったのが、ゲームを厳しくしてしまった。(次節慶大戦に向けて)内容は悪かったが、一応3連勝しているので、一戦一戦きっちりと戦って勝ちを積み重ねたいと思う」
三浦主将
「優勝を目指す上で今日みたいな試合をしては、優勝できないと思う。(先制点を取られてからの対応は)やることは変わらなかった。点を取られるシーンまでは足元、足元になってしまい、相手に前で取られて失点してしまった。ハーフタイムはもう一回守備から入るということと、決定的チャンスをものにするということを話した。ここで勝てたというのは大きかったし、次はチャレンジャーという意識をしっかりと持ちながら一つ一つ勝っていきたい。(次節慶大戦への意気込みは)慶大は順位が一個下なので、ここで離すチャンス。ここ2、3試合ぐらい圧倒して勝つ試合がないので、しっかりと戦って相手を圧倒して勝ちたい」
松藤
「立ち上がり失点してしまったし、前半で逆転できて勝ったから良かったものの内容的には課題の多い試合だった。(失点してからの対応は)時間はたっぷりあったので、慌てないで相手の嫌なことをして落ち着かせようとした。自分たちのペースに引き込むために、やるべきことを考えていた。(得点シーンは)セットプレーは最近、トリックやサインを練習してきている中で少しずつ形になっている。ボールがうまく転がってきたので、決められて良かったと思う。(次節慶大戦への意気込みは)慶大には天皇杯予選では勝ったが、前期の開幕戦で負けてしまったのでそこのリベンジをしっかり果たしたい。自分たちが優勝するためには一つも落とせない。守備からしっかり入って、点を取るということを意識してしっかり準備していきたい」
和泉
「勝ち切れたことは次につながると思う。流経大と専大に勝って、そこで緩みが出ないようにとはみんなで言っていたけど、入りの部分で出てしまったのかなとは感じている。前期よりは勝ち切るという部分で成長したけど、今日の試合も3点目を取れるチャンスが多くあったので決めないと苦しい展開になってしまう。最後は決めるか決めないか、そこをこだわらないともっと強いチームとやった時に追い付かれたりすると思う。しっかり決め切るのがチームとしても個人としても課題。ゴールをみんなが意識してプレーするのが大事だと思う。2点目の場面はボランチがしっかり中に入ってきて、枚数多く中に入れたのがゴールにつながった。次も勝つしかないので、まず守備からちゃんとやって、自分が決めるというこだわりを持ってやっていきたい」
差波
「(今日の試合を振り返って)失点シーンに関しては、時間帯も早かったし、追い付けるとも思ったので全然焦りは無かった。2節終わって中大みたいに前からプレスを掛けてくるチームが無かったので、少し戸惑った部分もあったが、DF中心にうまく対処できたことは収穫だと思う。(2試合連続ゴールとなったが)自分で調子が良いのかは分からないが、何かしらの形でチームに貢献したいと思っていた。もっとアシスト、ゴールの部分をこだわって毎試合結果を残していきたい。(ゴールシーンは)とりあえず中に入っておこうという感じだった。人数を掛けたら相手も嫌だと思ったので、ペナルティエリアに入ったらたまたまボールが来た。崩しに関しては練習通りかなと思う。(次節慶大戦に向けて)次勝ったら勝ち点も30になるし、上位を狙う上で重要な試合になると思う。この連勝を止めたくはないし、今のチーム状態ならしっかりとした準備ができれば勝てると思う」
山越
「先制されて苦しい展開だったが、それを跳ね返して勝てたのは大きかった。(失点の要因は)やはり前節で王者である専大に勝って、今節はそこまで順位が高くない相手で、油断しないようにというのは言っていたけどやはり心の中でどこか油断があった。こういうことをやっているようでは優勝できない。(1得点目をアシストした場面は)差波がうまくあげてくれたので、あとは自分が落とすだけだった。差波の得点だと思う。(次節慶大戦に向けて)優勝に向けて負けられない試合が続くし、相手がどこであろうと自分自身との戦いになると思うので、しっかり準備していきたい」
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