
リーグ戦全敗し最下位に/関東大学女子2部リーグ戦
好スタートを切った。佐野・森組が第1セットから5―1と相手を追い詰め流れをものにした。2ゲームを取られるも5―3、40―0の場面で森がストロークを決め、第1セットを先取。第2セットは1―4とリードされるも「工夫してうまく流れを取り戻せた」(森)と5―5のタイに。そこから一気に2ゲームを連取し7―5と逆転。勝利を収めた。
粘り強いプレーを見せた。井上鈴架(国際1=城南学園)・熊谷ひかる(文1=浦和学院)組は1ゲーム目をブレイクするも、その後リードされてしまい1―5と追い詰められる。しかし「まだチャンスはある」(井上)、「まだがんばろう」(熊谷)と両者ともに決して最後まで諦めなかった。「1―5からは全部振り切ってミスしてもいいから攻めにいった」(熊谷)と、持ち前の力強いプレーを駆使し6―5と挽回。40―15まで相手を追い詰めたが、速いラリーで痛いところを狙われジュースに。悪い流れを断ち切ることができずタイブレーク2―7と圧倒され、第1セットを奪われてしまった。迎えた第2セットはブレイクゲームを制し、2―0と序盤リードしたものの「守りに入ってしまった」(井上)と慎重になってしまう。そこを相手に突かれてしまい、ペースを握られ試合終了。ストレート負けを喫した。
2部の壁は高かった。迎えたシングルスは沼尻泰代(法3=茗渓学園)、川上梨緒(政経2=日大三)と続けて連敗し、後に引けない状況になった。臼井佑奈(総合2=カリタス女子)は第1セット0―4となるも「勝たなくては」(臼井)と必死の思いで相手に食らい突き3-4まで追い付いた。しかしその後相手に流れを取り戻され、第1セットを落とす。第2セットでは序盤、白熱したラリーを見せるも、3―3のジュースでゲームを落としたのを境に一気に追い詰められ敗北。同時に明大の全敗が決まった。「2部が3部とは違うと痛感した」(臼井)と悔しさを見せた。
実力の差を見せ付けた。シングルス2に出場した森はルーキー・千葉(青学大)との一戦に臨んだ。チームとしては敗戦したものの「試合中チームの負けは決定したが集中力を切らさなかった」と、6―4、6―2で勝利を収めた。序盤緊張もあり1―3とリードされるもベンチコーチの溝内直(平成26法卒)の的確なアドバイスを受け、確実に点を重ね第1セットを先取。第2セットも「相手はカウンター系」(溝内)との分析にラリーをつなぎミスを誘った。5―2、ジュースの場面、相手のダブルフォルトで1つ目のアドバンテージを獲得。相手のサーブを強烈な回り込みフォアハンドストロークで制すると、勝利を手にした。
佐野も「最初はやりづらい相手だった」と第1セット4―5と追い詰められた。「気持ちで取っていった」(佐野)と粘り強く踏ん張り、7―5と逆転する。その流れで第2セットはチームの応援もあり相手を圧倒。森と同様ストレート勝ちをし、明大の意地を見せた。
リーグ戦の結果は1勝することも叶わず最下位という結果となった。しかし次の戦いは絶対に負けられない2部3部入れ替え戦だ。「絶対に勝つ」とどの選手も口を揃えて言う。次の入れ替え戦は今回の反省点が改善できるかがカギになる。
[島村昭二]
試合後のコメント
小林
「OBの方も言って下さったが、少しずつ上がってきているので入替戦はしっかり準備をしていけば大丈夫だと思う。森、佐野がエースでやっているので、その2人がしっかり取って、入れ替戦は勝ちたい。(課題点は)全員が接戦になった時にあと1本取れなかったり、リードしてからが弱かったりする。(井上・熊谷組は)フィジカル面での弱さが1年生として顕著に現れているので、次からはフィジカル強化を取り入れて練習すればいいと思う。選手で出たり、サポートに回ったりとどちらも経験してみて思ったのは、選手だけが頑張っても勝てないのがリーグ戦。選手だけではなくてサポートも頑張らなくてはならなくて、その2つがかみ合ったときに120%の力が出せる。だから日頃のコミュニケーションやチーム力がリーグ戦においては大きく関わってくる。私は(硬式庭球部に)一人で入ってきて特殊な環境で、下にいるときは先輩の言う通りに動いていれば良かったが、学年が上がるにつれて責任も増える一方で、一人でやることが大変だと感じた。つらいこともたくさんあったが、人数の少ないチームを体験してきたから改めて先輩、後輩のおかげでやってこられたと思うから、それはみんなに感謝している」
臼井
「2部が3部とは違うと痛感した。自分もシングルスで出させてもらって、1回も勝ててないのでそこは甘くないと思った。いつもは自分の試合にいっぱいいっぱいになって相手のことが見えていなかったが、今日はファーストセット0―4でそこから3つ取ってから結局また取られて相手に流れを引き戻されたのが分かった。そのときにベンチコーチの滝口助監督さんに流れが見えていることはいいことだと言われたので、見えたときにもう少し変化できれば良かった。今回のリーグ戦で今日が初めて自分が負けたらチームが負けるという場面で、そういうときは追い込まれるから自分で勝たなくてはという気持ちはあった。個人的には最初の方の試合で勝てそうな流れになったときに、自分の試合は勝てる雰囲気ではないと周りに言われた。団体戦としては自分も盛り上げられなかったが、今日はその点もあり改善された」
佐野
「(シングルスは)ファーストセットは競ってしまったが、セカンドセットで自分のテニスを全面に出して取り切れたのは良かった。(2セット目は)森も隣で勝っていて安心したのもあるが、このままチームに波を与えるためにも勢いで勝ちたいと思った。(ホームで応援も多かったが)応援してくれるのはチームにもプラスになるのでみんなが付いているというプラスな面もあった。(相手は)最初はやりにくかったが踏ん張って私の苦手なバックに集められてもループやアングルで返せた。(ダブルスは)ファーストはいい流れで取れたがセカンドでリードされてしまった。相手が切り替えて攻めてきたり自分らが守りに入ってミスをしてしまったが、切り替えてセカンドで抑えようと思った。(1セット目は)5―1で取れると思ったが取れなくて、そこで6―1にできていたらセカンドの入りも良くなったと思う。(今回ストレート勝ちだったが)1―4にリードされたことは良くなかったが踏ん張って7―5で勝てたことは本当に良かった。(次は入替戦だが)絶対に2部に残れるようにチーム全員で勝とうと思う」
森
「(シングルスは)前回と一緒で試合をやっている間にチームの負けが決まってしまったが、そこで集中力を切らさず今回も自分がしっかり勝てたことは良かったと思う。(相手のアウトを誘うプレーだったか)自分は打つタイプなので打っていくことは大切だが、自分は打ちすぎてしまう悪い癖があるのでそこでちょっと抜いて相手のミスを誘うプレーをやることを心掛けてやっていた。今日はそれがうまく噛み合ったと思う。(ベンチコーチの溝内さんは)相手の悪いところを分析してアドバイスして的確なことを言ってくれるので、感謝したい。カウンター系なので私が打ったボールは返ってくるが自分から打てないという溝内さんのアドバイスがあって、試合がうまく組み立てられたと思う。(シングルスで勝っているが)チームの勝ちが本当に欲しいが、自分はチームに勝ちをもたらすのとチームに流れを持って来させるプレーをしないといけないと思っている。自分はそういう役割だと思ってチームの勝ち負けもだが自分の試合内容によってチームの雰囲気も変わってくるという気持ちを忘れずに、次はチームの勝ちにつなげたい。(入替戦に向けて)去年は3部リーグで全勝してからの入替戦でみんなの気持ちも上がった状態での入替戦だったが、今年はまだ1回も勝ってなくて入替戦になってしまう。切り替えて今までの負けは一回忘れて入替戦だけに集中したい。最終戦で一区切りして入替戦という形でもう一回みんなで気合いを入れ直したい」
井上
「今までもずっと出だしが悪くてまた今日もという感じで始まったが、周りの応援もあり挽回することができた。しかし挽回してからも自分たちがリードすることはなかなか難しく、今日も取り切ることができなかった。1-5のときでもチャンスはあるなと思ってずっとやっていた。タイブレークの短い時間の中でもっと強気でいけたらなと思っている。あまり試合中は反省しないようにしているが話し合ったりして自分たちが成長できるようにしている。(入れ替え戦は)リーグ戦でずっと負けてきているので何が何でも勝ちたいと思う気持ちがある。来年入ってくれる1年生のためにも先輩がしてくれたように今のステージを自分らで守りたい。明治に貢献するために入学を希望したのでそれをちゃんと果たせるようにしたいと思う」
熊谷
「終始リードされていた状態で最後ファーストセットが6-5アップで入った。それでファーストセットのセットポイントで40-15とまで行ったのに、そこを落としてしまいタイブレークになったのは痛かったなと思っている。そこはもう少し置きにいくとか守りに入るわけではなく自分たちでもっと攻めていけていたらブレイクゲームもいい流れで入れたと思う。疲れとかは全くなく1-5からは全部振り切ってミスしてもいいから攻めにいったが、やはり最後守りに入ったからだめだったと思う。私自身このコートが好きなのでストロークの方が伸びが出てくるかなと思って思い切りいったら効果が出た。(入替戦は)本当に負けられない試合。せっかく去年先輩たちが昇格したのに自分たちが入って降格するのは絶対に嫌なので、次は何が何でも勝ちたいと思っている」
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