国士大に勝利挙げるも課題残る/秋季関東大学男子1部リーグ戦

2014.09.18
国士大に勝利挙げるも課題残る/秋季関東大学男子1部リーグ戦
 危なげなくつかんだ勝利だった。第4戦目の相手は春季リーグ戦で1部に上がった国士大。「国士大は勢いで来るチーム」(杉本)と実力が未知数なだけに気が抜けない一戦となった。危なげなく2セットを先取するも、先制した気の緩みから1セットを落とした。第4セットも勝負はもつれたが、意地でセットを取り白星を獲得。開幕より3勝1敗となった。

 徐々に調子を上げた。第1セットは立ち上がり悪く、3―7で追い掛ける展開となった。相手のミスもあり3連取などで9―9と追い付き、国士大はここで思わずタイムアウト。その後も一時はリードされたが、政井拓歩(営2=市立尼崎)がトスを散らした。相手を翻弄(ほんろう)し、25―22でこのセットを奪取。続く第2セットも勢いとどまらず25―15で圧倒し、勝利に王手をかけた。

 足元をすくわれた。第3セットは杉本匠(政経4=聖隷クリストファー)と濱中俊生(商2=弥栄)を軸にポイントを奪うも、追い込まれた国士大も決死のプレーでポイントの奪い合いとなった。終盤19―19まで拮抗(きっこう)した戦いを見せたが、先に抜け出したのは国士大だった。両サイドのスパイクやサービスエースで3連取。明大はタイムアウトを取るが「焦りがあった」(杉本)とサーブカットが乱れ、思うように攻撃ができない。調子を戻すスキもないまま21―25でセットカウントは2―1となった。

 最後まで勝負は分からなかった。「精神的にも体力的にもきていた」(濱中)とスパイクやブロックで相手の勢いに押され、第4セットも簡単にリードはできなかった。ピンチサーバーでサーブキープを図るも得点にはつながらず、勝負はまたも終盤へ。原潤一(文3=習志野)がAクイックで20―18と先行するが、国士大はそれに食らい付くような猛攻で20―20と同点となる。そのまま21―22で逆転を許すが、杉本のレフトからの強烈なスパイクを含め4連取でなんとか白星を勝ち取った。

 勝ったものの内容に満足できる試合ではなかった。チームの司令塔・政井は「入りは良かったけど、3セット目に対する甘さが出ている」と語るように慶大戦、専大戦同様に3セット目の詰めの甘さが今後の不安要素として残った。「頭を使ったずる賢さや粘り強さが明治」(杉本)。明大本来のプレーができない現状にある中で、それを打破できる解決策を見出してほしい。

[西尾健三郎]

試合後のコメント
杉本

「昨日と同じで3セット目の試合運びがずるずる引きずってしまった。ストレートで勝つのが最高の結果だけど、それができなかったのを考えると4セット目も切羽詰まって苦しかった。ミーティングでは監督やコーチ、OBの方々から見ても3セット目の試合運び、特に足の動きが1、2セット目とは全然違うから、そこをもうひと踏ん張りすれば楽に勝てると言われた。頭を使ったずる賢さや粘り強さが明治。周りの大学から見ても明治は2セット取った後は崩れる印象を付けてしまった。今日スパイクが止められた原因としては僕の焦りがあった。焦りからいつもスパイクに入るときよりも早くなって、完全なスパイクが打ち切れなかった。スパイクはもう一度高い打点から打つことを意識し直していく。そこからコースの打ち分けなど頭を使ったスパイクを打ち込みたい」

瀧野
「こちらのプレーがうまくいってないときは流れが向こうにあるから、レシーブが上がらなかったり足が動いてなかったりするときに、誰かが1本ファインプレーをしてそれが点になれば流れがつかめる。そういうブロックやレシーブで仕掛けることをできるようにするのが課題。筑波戦は相手にクイックを打たせないようにするためにサーブがカギになってくる。サーブで揺さぶってクイックを打たせないように確認していく」


「最後は決められたけど最初から3セットまでは合ってなくて全然駄目だった。3セット目取られたのは今までと同じで、慶應も専修も今日も2セット取ってから勢いがなくなってしまうのはどこか思っていたところがある。それが負ける要因。クイックの使い分けは全部政井に任せているから、トスと合っていなかったときだけ調整している。筑波はセンターが強いから入ったらコミットでいく」

濱中
「キャッチが返らなかった分クイックが使えなかったから、最後単調な攻撃になってしまった。昨日からの疲れはあった。昨日の負け方で精神的にも体力的にもきていた。毎回3セット目を落としているからチームで不安が爆発して、悪い雰囲気になってゲームメイクが難しかった。筑波は両センターが大きいから下打ったらシャットされる。だからブロックをよく見て冷静に判断したい」

政井
「昨日と同じで1、2セット目の入りは良かったけど、3セット目に対する僕たちの甘さが出ている。できればセンターを使っていきたかったけど一人一人疲れていたから、濱中や與崎さんを使っていければ良かった。相手は思いっきり打ってくるスパイクだから、しっかり腰を落として待つように意識した。それでも突っ込んでちゃんと上げることはできなかった。明日の筑波のセンターは高いし、ブロックはコミットで飛んでそのワンタッチボールや、フェイントボールは絶対に落とさないようにする。それが点につながっていけばいくらでもチャンスはつくれる」