
連勝ストップ 専大にフルセットで悔やまれる敗戦/秋季関東大学1部リーグ
流れを渡すことなく攻め立てた。第1セット、原潤一(文3=習志野)のブロックでスタートを切ると、テンポ良く得点を重ねた。スパイク、ブロック、レシーブと全ての歯車が合った。18─12で迎えた場面では、今日調子の良かった與崎風人(政経3=鹿児島商)の時間差攻撃が決まる。さらに濱中俊生(商2=弥栄)のブロックなどで3連続ポイント。21─12と専大を大きく引き離した。その後足踏みをしたものの25─21でこのセットを先取した。
攻撃は止まらない。序盤に濱中のサイドアタックを始め6連続ポイントで8─3と大きく差を付けると、その後も濱中の勢いは止まらなかった。ブロックの間を抜く、相手をよく見たプレーも見せた。ミスが重なりリズムをつくりたい専大相手に5本のブロックで追い立てた。25─17でこのセットをものにした。

濱中のアタックも後半には勢いがなくなった
終始専大のペースとなった。11─13の場面、杉本匠(政経4=聖隷クリストファー)のサーブミスからチームのミスが続いた。明大はすかさずタイムアウトを取る。しかしタイムアウト明けの濱中のアタックも入らず、4連続失点。大きくリードを奪われる展開となった。終盤にはピンチサーバーで入った川波(専大)に2連続サービスエースを決められ、15─25でセットカウント2─1となった。
リズムを取り戻せなかった。途中出場の安井康平(政経2=倉敷商)の平行やAクイックなどで雰囲気を変えようとするも、連続失点は続いた。サーブレシーブが乱れ「勝とうとする焦りの気持ちがスパイカーとのコンビに影響した」(政井)と攻撃の軸である杉本や濱中のサイドアウトが目立った。13─25で第4セットを落とした。
息をのむ展開となった第5セット。一進一退の攻防が続いた。ブロックの上から高橋(専大)に強烈なスパイクを決められると、杉本も負けじとレフトからのスパイクで応戦した。8─8の同点で迎えた場面、濱中のバックアタックで流れを引き寄せると、杉本のサービスエースで11─9。明大が始めに均衡を破った。ここで専大はタイムアウトを取ると小林、高橋が怒とうの攻撃を見せた。12─12で最後に抜け出したのは専大だった。杉本のバックアタックもブロックされ、12─15で敗戦を喫した。
杉本は「勝てた試合だった」と試合を振り返った。序盤に良い動きを見せていただけに悔しい結果となった。勝負に油断は禁物だ。1、2セットで上手くかみ合ったチームは3セット目、その余裕から相手に付け入るスキを見せた。「今のままでは絶対に勝てない。僕たちの弱さをしっかり克服していかないと勝てないと思う」(政井)とリーグ戦最初の正念場を迎えた。
[川合茉実]
試合後のコメント
杉本
「勝てた試合だった。全然声も出てなくて足も動いてなかった。みっともない試合になってしまったと思う。(慶大戦もフルセットだったが)慶應は相手のミスで勝たせてもらったけど、専修は相手との我慢比べの状況で最後の最後を取られてしまった。3セット目の油断が敗因。始まった瞬間から1、2セット目とは比べものにならないくらい集中力が切れて、そこからずるずる引きずった。切羽詰まったときのキャッチや、集中力のいるプレーに関してまだまだ未熟な点があった。そこは反省している。僕はゲームキャプテンでもあるし、コートの中で最上級生だから発言力があるから、思ったことを言って後輩たちとの意見交換ができればいいと思っている。そうすれば全員で相手に向かっていける環境ができる。明日の国士大は勢いで来るチームだから、それを上回る勢いで雰囲気をつくっていく。今日みたいに連続失点した場合に、練習中であればプレーを中断できるが、試合中はそれがなかなかできないからそれに代わる対応ができればいいと思う」
瀧野頼太(政経3=創造学園)
「全体的にスパイクレシーブはいいけど、それを維持できていない。駄目になったらなったでそこから這い上がれない。そこが課題だと思う。練習ではそこは体験できないし、緊迫したムードとかは公式戦で成長させてほしい。慶應のときからの経験が生かせてない。相手のムードになったときに焦って自分たちのバレーができなくて、いっぱいいっぱいになっている。技術はお互い同じくらいだから気持ちを強く持ってプレーしていきたい」
濱中
「1、2セット、いい流れで取れていたが3セット目の入り方が締まりがなかったのかなと思う。1、2セット目を楽に取らせてもらったという余裕がああいう流れを生んでしまった。後半は1、2セット目に比べて完全に息が上がってしまっていたし、ジャンプ力も落ちてしまったかなと思う。(前半はブロックが良く決まっていたが)ビデオを見て専大の攻撃はわかっていたので。初めは専大もコンビを使わず、単調な攻撃だったのでブロックはしやすかった。国士大戦はまた2セット取ったとしても、3セット目の入り方が課題なので、そこをしっかりやっていきたい。今日の負けをちゃんと切り替えて、また一からちゃんとしていくのが一番大切なこと。負けは負けでもうしょうがないから、次は負けないように上手く気持ちを切り替えたい。
政井拓歩(営2=市立尼崎)
「1、2セット目は上手く行き過ぎてしまった感じ。そのまま調子乗ってしまったという試合だった。3セット目、どうしても取りたいという場面でサーブカットのミスとか、ブロックのミスとかそういう当たり前のことが全然できていなかった。それで3セット目を逆に楽に相手にやる形になってしまった。そのまま4、5も立て替えしができないままいったという感じ。1、2セット目は上手くいったが、3セット目以降は勝とう勝とうとする焦りの気持ちがスパイカーとのコンビに影響してしまった。僕はいつものトスを上げているつもりだったが、スパイカーが早くなったのか、僕が遅くなってしまったのか、そういうズレがあった。今のままでは絶対に勝てない。僕たちの弱さをしっかり克服していかないと勝てないと思う」
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