あと一歩で立大に勝ち切れず、連敗記録伸ばす/関東大学女子2部リーグ戦

2014.09.15
 接戦をものにできなかった。立大に2―5で敗れ4連敗を喫した。ダブルスは佐野真代(文2=津田学園)・森美咲(法2=富士見丘)組、井上鈴架(国際1=城南学園)・熊谷ひかる(文1=浦和学院)組がファイナルセットまで持ち込むもあと一歩で取り切れず、0―2に終わった。迎えたシングルスも、シングルス2・森とシングルス5・熊谷の2勝に留まり、初勝利を手にすることはできなかった。

 ルーキーペアが奮闘した。試合前のオーダー交換で規定時間に整列していなかったため警告を受け、ダブルス両ペアは第1セットが0―6からのスタートとなった。しかし、ダブルス2の井上・熊谷組は6―3で第2セットを奪取し、試合を振り出しに戻す。迎えた第3セット。痛いところを突いてくる相手の攻めの姿勢に押され、2―5まで追い込まれるも「お互いを元気付けようと思った」(井上)と声を掛け合い、チャンスを待った。4―5まで追い上げると、キープゲームのジュースの場面で、井上の強烈なサーブが決まり1つ目のアドバンテージを獲得した。そのままの流れでポイントを連取すると6―6のタイブレークに試合を運んだ。ラリーを粘り相手のミスを誘うも、タイブレーク5―7と惜しいところでポイントを奪われ試合終了。「自分たちがもう少し守らないで攻めていければ良かった」(熊谷)と悔しさを見せた。
 一方の佐野・森組は第2セットを6―2で奪うも最終セットを2―6で落とし敗戦。「相手が乗ってきたのに対して私たちの処理が甘かった」(佐野)と最終セット序盤に0―3でゲームを取られ、相手の流れを断ち切れなかったことが敗因となってしまった。

 チームの柱が底力を見せた。シングルス2で出場した森は高校の先輩である清水(立大)との一戦に臨んだ。試合中に沼尻泰代(法3=茗渓学園)、川上梨緒(政経2=日大三)が敗戦し、チームの負けが決まったが「チームがどんな状況だろうと絶対勝とうと思って戦った」(森)と3―6、6―4、6―1で勝利を決めた。流れを呼び込んだのは第2セットからだった。「得意なフォアでストレートに打って相手のフォアに打ち込んでやれ」というベンチコーチの溝内直(平成26法卒)の助言からペースをつかみ、確実にポイントを連取していった。迎えた最終セットは5―1まで追い上げると「自分から攻めるテニスもするし相手を待つテニスもしようと緩急をつけたテニスをしようと心掛けた」(森)。最後はキープゲームの40―30から森の強烈なサーブが決まり、相手は打ち返せず。我慢のプレーで圧倒的な強さを発揮した。
 執念を見せた。シングルス5に臨んだ熊谷は浅山(立大)とのルーキー対決を6―4、6―1で制した。「高校の同期で絶対負けたくないと思って最初から勝ち切りにいった」(熊谷)と、強い気持ちを崩さず挑みを掛けた。シングルス初勝利を挙げ次につながる一戦となった。

 最終戦を勝ち切りたい。3部との入替戦出場が確実となった今、最終戦である青学大との勝敗が大きなものとなってくる。昨年、やっとの思いで2部昇格を決めた明大。3部への降格は何としてでも避けたいところだ。「チーム一丸となって戦っていきたい」(小林千里主将・文4=宮崎商)と今こそチームの力が試されるときだ。

[橋本杏菜]

試合後のコメント
佐野
「(シングルスの相手は)去年の春関で当たっていてその時はギリギリ勝った。相手がハードヒッターで打ってくると分かっていて、今回のリーグ戦で乗っている相手なので気持ちを上げて挑んだが、ファーストセットは相手が乗り過ぎて何もできなかった。セカンドセットは切り替えて自分のテニスをしようと思って何本も相手のコートに返そうと思った。相手もラリーを嫌がってミスしてくれたが、ファイナルセットは勝ち切れなかった。最初リードしていたのでそのままいきたかったが、相手を乗らしてしまったので、どんどんボールが入ってきて苦しい展開になってしまった。(ファイナルセットになることが多いが)競ったところで守って相手に攻められてしまうので、大事なところのポイントの処理ができていないと思う。(ダブルスは)アクシデントで0―6からのスタートでそれでも切り替えてストレートで勝つ気持ちでやった。ファイナルセットで0―3でリードされてしまって、相手が乗ってきたのに対して私たちの処理が甘かった。ファイナルセットの出だしは大事にいかないといけなかった。(まだ1勝がないが)頑張っていい試合をしていても負けは負けなのでチームとして受け止めて、最終戦絶対勝って入替戦で勝って残留を決めたい」


「(シングルスは)試合中にチームの負けが確定してしまったが、2戦目の駒沢戦も同じ状況だった。その時はチームの負けが確定した時点で自分の気持ちが落ちてしまって、不甲斐ない試合をしてしまった。今回はチームがどんな状況だろうと絶対勝とうと思って戦った。(セカンドセットは)基本自分はフォアの逆クロスで攻めてチャンスを待つテニスだが、ベンチコーチの先輩やチームメイトに得意なフォアでストレートに打って相手のフォアに打ち込んでやれと言われてからペースをつかみ出した。その一言があってから自分のテニスが上がってきたかなと思う。(チームではシングルスで勝っているが)自分が勝たないといけない立場だし、ダブルスの時に勝ち方を求められるが、シングルスでも求められると思うので絶対負けることは許されないと思って挑んだ。(シングルスの相手は)高校の先輩なのでどういうテニスをするか分かっていたし、大学入って伸びた選手なので負けられないと思って固くなってしまった。しっかり打つこともできるし要所で守ることもできる選手。そういう相手を自分は苦手としているので勝ちを取れたことは成長できたと思う。(ファイナルセットで5―1にした時は)リードした時に自分はもっと打っていこうと思ってミスしてしまう悪い癖がある。5―1でリードしたが1回我慢してゆっくりラリーして、自分から攻めるテニスもするし相手を待つテニスもしようと緩急をつけたテニスをしようと心掛けた。(ダブルスは)ファイナルセットで相手の勢いがあって自分たちが守ってしまった。(まだ1勝がないが)ずっと負け続けて気持ちが落ちてしまう所だが、入替戦が確定しているのでそれにつながる試合をやれるように気持ちを切り替えて思い切りやりたい」

井上
「勝ち負けどうこうよりアクシデントが起きてしまったのは私たち1年の責任なので、まず試合以前に1年の仕事ができないからこういう風になってしまっていると痛感する。自分たちがアクシデントを起こしてしまった分、絶対勝とうという気持ちで戦ったしずっと負け続けてしまっているのでチームのために精一杯やろうということだけを考えて戦った。(ダブルスのファイナルセットは)2―5で負けている時に先輩のダブルスも負けてしまって自分たちがアクシデントを起こしてしまったのが自分の中で大きかった。絶対に必ず取らないといけないという気持ちと周りが応援してくれているので思い切って戦った。(タイブレークで5―7だったが)お互い緊張しているのは分かっていたので、どうやってその中で1年生らしさを発揮できるのかというのともっと楽しくやろうというのを意識した。どちらかが落ち込めばどちらかが元気付けようというのを徹底してやった。そういう緊張した場面でも思い切っていけた方だと思う。(5―5の時のサーブは)サーブは今まで自信もあったし、高校の時も練習時間が4時間ある中で1時間をひたすらサーブ練習していたので、自信を持って自分がやってきたことを出すだけと思った。(粘れたことは)競って周りを盛り上げることはできるが、結局は盛り上げるだけ盛り上げて負けてしまうことしかない。そこを取り切ることができればチームにもっといい影響を与えることができると思う。(青学戦は)自分自身やれることはやってきているので、最後死に物狂いで戦うだけだと思っている」

熊谷
「(シングルスは)相手は高校の同期でいつも勝ったり負けたりでダブルスで負けてしまったので、本当に絶対負けたくないと思って最初から勝ち切りにいった。みんなに気持ちで負けるなとよく言われるので、元気を出していった。(ストレート勝ちで)そんなに簡単に勝てると思っていなかったが、ファーストゲームを取ってから流れに乗れたので流れがずっと自分にあったと思う。(ダブルスは)最後のタイブレークは自分たちがもう少し守らないで攻めていければ良かった。ポイントも離されないでついていくことが大切だと思った。(青学戦は)勝つしかないので次も元気を出して笑顔で試合をやって、笑って終えられるようにしたい」