中大に圧勝 2勝2敗のタイに/関東大学男子1部リーグ戦

2014.09.10
 実力の差を見せ付けた。今季1部に昇格した中大を相手に8-1と圧勝した。ダブルス1の小野陽平主将(営4=関西)・深田颯平(国際3=大分舞鶴)組のストレート勝ちを皮切りに、ダブルスは全勝。シングルスでも勝利を積み重ねた。この勝利で2勝2敗のタイに持ち込み、Aクラス入り目前に迫った。

流れをモノに
 苦戦してきたダブルスで流れをつくった。先陣を切ったのはダブルス1の小野・深田組だ。前節・早大戦で今リーグ戦初めてコンビを組んだペアは、序盤から相手を圧倒。6-2-、6-2のストレート勝ちで、1時間ほどで試合を終わらせた。これが同時に戦っていた2組にも安心を与え、過去3戦1-2と負け越していたダブルスで3連勝を決める。
 ダブルス2の奥田圭都(国際4=光泉)・弓立祐生(政経3=新田)組は第1セットを4-6で落とし、苦しい試合の入りとなった。それでも奥田が「今日は自分が引っ張って、声を出して鼓舞していこうと思った」とペアをリード。第2セットを6-3で取りフルセットまで持ち込むと、第3セットも6-3と危なげなく勝利した。「ダブルス1が先に勝ってくれたことでリラックスしてプレーできた。そこは大きかった」(奥田)。ダブルス1の勝利が、ダブルス2の逆転につながった。ダブルス3の澁田大樹(商2=鳳凰)・西脇一樹(国際2=松商学園)組も7-6、7-6と2度のタイブレークを1度も相手に譲らず、勝負強いテニスで接戦をモノにした。

内容でも圧倒
 ダブルスの3連勝がシングルスにもいい流れをもたらした。「ダブルスの3-0は大きかった」(上原真吾監督)。勢いそのままに諱五貴(営2=松商学園)、澁田大樹(商2=鳳凰)のストレート勝ちで早々に明大の勝利を決めると、シングルスでも5つの勝利を積み重ねた。内容的にも8勝のうち7勝がストレート勝ち。競った展開の中でも確実にポイントをモノするテニスで、中大にスキを与えなかった。全勝こそ逃したものの、明大の高い実力を見せつけるテニスを披露した。
 今リーグ戦初出場で意地を見せた。伊藤勇貴(商3=名経大市邨高)はシングルス4に出場。第1セットは「入れ込み過ぎた」と6-6とされたが、激戦のタイブレークを制すると第2セットでは本領を発揮。攻めのテニスで相手を走らせ、第1セットの接戦がウソのような6-0の圧勝でストレート勝ちを収めた。8月下旬の全日本学生選手権ではシングルスでチームトップとなる4回戦までコマを進めたが、リーグ戦では出場機会に恵まれなかった。「鬱憤(うっぷん)は溜まっていた」と伊藤。ストレート勝ちにも「納得できない」と目指すテニスはまだ先にある。最終戦ではさらなる圧勝劇を狙う。

 次戦の相手はここまで4敗で最下位の専大。「圧勝して『来年、明治が来るぞ』ということを見せつけるテニスをして欲しい」と上原監督。Aクラス入りを決めると同時に、来季に向けた布石としても重要な1戦になる。そして4年生にとっては引退前の最終戦となる。「絶対勝って、笑って終わりたい」と奥田。節目の1戦を最高の形で終えたい。

[高田悠太郎]

試合後のコメント
上原監督
「きっちり8ポイント取れたことはよかった。負けたらその後に響くという中で、ダブルスの3-0は大きかったです。1つでも落としていたら、今日の8-1という結果が6-3とかになっていてもおかしくなかった。ダブルス1の小野・深田組はこれまでの相手より格下とはいえ強い相手の中で、悪かったところを小野が修正してきた。今大会はコンスタントな精神状態でやれていると思います。法大戦に勝ったのは大きかったですし、浮つかずに早大にも『食ってやる』という気持ちで戦えた。最終戦は圧勝して『来年、明治が来るぞ』ということを見せつけるテニスをして欲しい。3年生が来年引っ張っていく立場としてどんな顔をしてプレーするか楽しみ。そして4年生には集大成、総決算だという話をしました。締まった試合をして欲しいですし、出し切って欲しいと思います」

奥田
「いつもはいい感じで入れるのですが、今日は入りが悪くてファーストを落としてしまいました。弓立が良くなくて、ペアがどうカバーするかと。自分は先輩の立場でもありますし、普段はプレーで引っ張ってもらっていると思うので、今日は自分が引っ張って、声を出して鼓舞していこうと思いました。セカンドからはさらに集中できて、足も動いてポーチにも反応できました。ダブルス1が先に勝ってくれたことで安心できて、リラックスしてプレーできたので、そこは大きかったです。最終戦は、今までやってきたテニスの集大成。絶対勝って、笑って終わりたいです」

伊藤
「これまで出場できなかった鬱憤(うっぷん)が空回りし過ぎて、ファーストが接戦になってしまいました。入れ込み過ぎてボールが飛びませんでした。それでも今まで接戦で取られてきた中で、今日は踏ん張れたことは成長だと思います。セカンドはリラックスしてできたし、あれが普通。気持ちも落ち着いて、攻めていく自分のプレーが出来て相手も振り回せました。それでも試合の出来には納得できない。最終戦で出場したら、自分の試合を一番に終わらせる、その意気込みでプレーしたいです」