
(8) バスケットボール部 齋藤拓実 目指すは頂! 相手を切り裂くスピードスター
運命を変えた担任教師
幼いころからバスケ漬けの日々だった。父と兄の影響で保育園の時に始めたバスケ。小学生になると地元のミニバスケチームに所属し、週5日バスケに打ち込んだ。
中学は地元の公立校に進学しバスケットボール部に所属した。恩師との出会いはその時だった。中学2年の冬。バスケの経験がない顧問の先生の理不尽さに嫌気がさし、本気で部活をやめようとした。それを止めたのが、当時担任教師であった和田俊雄氏だ。和田氏は自身の経験から、部活は大事で3年間やり遂げることにこそ意味があるという信念の下、必死で説得した。「齋藤を救えるのは自分しかいない」。そう考えていたという。齋藤の家にも足繁く通い、時には車の中で話し合った。「中途半端じゃ答えは出ない」。何度もそう言い聞かせた。そのかいもあり齋藤はバスケを続け、全国レベルの選手へと上り詰めた。「今の自分があるのは和田先生のおかげ」と大学生となった現在も深く感謝している。
いざ、大学界の頂点へ
桐光学園高時代は全国の舞台で名を轟かせた。2年次のウィンターカップでは、アシスト王に輝き、3年次の国体では、神奈川県代表の主力としてプレー。関東予選優勝と、神奈川県の24年ぶりの本大会出場に大きく貢献した。
大学バスケでもその輝きは色あせない。春の関東学生選手権では多くのプレータイムを与えられ、関東学大戦の4連続得点など、随所に実力を見せた。塚本清彦ヘッドコーチは「空間把握能力が高い。拓実はレギュラー候補」と称賛。首脳陣からの期待も高い。一方、この春を通じてディフェンス力不足を痛感。今後への課題も見えた。
「目標は日本一」と力強く語る。また、個人としては「ゲームを支配できるガード」を目指す。昨年インカレ準優勝と結果を残した明大。その上をゆく「日本一」になるために、齋藤は今日も前進し続ける。
◆齋藤拓実 さいとうたくみ 営1 桐光学園高出 172㎝・60㎏
[尾藤泰平]
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