順大にスピードのあるプレーで大勝!/関東学生秋季1部リーグ戦

2014.09.08
 相手を全く寄せ付けなかった。この日の相手は5季ぶりに1部復帰を果たした順大。前半開始直後から勢いのあるプレーでどんどん点差を離していく。普段出場機会の少ない選手が多く出場した後半もその勢いは衰えず、より差をつけ43―23で大勝を収めた。

 試合を通して「初戦からずっと言っている守って速攻」(堤由貴・営4=洛北)で大量得点を挙げた。組織的なディフェンスで相手に有利な形でのシュートを打たせず、そこで岩上義之(政経3=氷見)や池田稔(農3=藤代紫水)などがタイミング良く飛び出す。正確なスローでパスをつなぐと、1本1本決めていった。セットプレーでも順大のスキを突き切り込む。特に右の1、2枚目間での堤主将や田中周平(商3=長崎日大)のカットインが光った。しかし「もっと決めるところを決めないと駄目」と松本勇監督。ロングシュートや速攻で、ゴールポストに弾かれるようなシュートミスが見られた。それでもエースの堤主将を中心に得点を重ね、18―8で折り返した。
 後半に入り順大ディフェンスは足が止まり、よりロングシュートやカットインが決まっていく。点差が開いた後半10分頃からは出場機会の少ないメンバーを起用。それでもその勢いが衰えることはなく、順大を突き放していった。ベンチ入りのメンバー全員が出場を果たし、多くの選手が経験を積んだ。堤主将も「普段しっかり練習しているメンバーは結果を出せていて、それは自信にもつながると思う」と、その活躍を喜んだ。最後まで気を抜くことなくゴールを狙い、43―23で試合終了。20点という大差での勝利に、観客からは選手をたたえる声が聞こえた。

 際どいコースの鋭いシュートで会場を沸かせた。今春は就職活動でチームから離れていた坂倉健介(政経4=市川)。前半25分に右サイドの糸泰裕(営2=氷見)と交代し、そこから力を見せる。184cmの高い身長と素早い腕の振りから繰り出される、強烈なロングシュートがゴールの隅を突き抜けチームに貢献。後半だけで9得点を挙げ、試合後坂倉は「自分の持ち味が出せて良かった」と明るい表情で語った。それでも「まだまだこんなものではない」と、大学生活最後のリーグ戦でのスタメン入りとさらなる活躍を誓う。

 大混戦となっている秋季リーグ戦。4戦を終え、現在明大は2位に付けている。上位入賞はおろか、優勝も決して遠くはない。しかしそのためには、白星が必須となる。「次からが勝負どころ」(小島敏哉・法4=富岡)と、残り5戦、多くの強豪校との対戦を控える。次戦の相手は春季リーグ戦で敗戦を喫した東海大だ。インカレシード権獲得のためにも、確実に白星を挙げたい。順大戦でも見られた「キーパーと枝がうまく合ってないところ」(堤)など、ディフェンス面ではまだ見直す部分がある。「気持ちの面で負けないように」(東謙佑・法3=法政二)、強気にリベンジに燃える。

[保屋松彩佳]

試合後のコメント
松本監督 

「守って速攻というのを初戦からやってきていてそれはできていた。相手が弱いからという部分はあるが、大差で勝てたのは良かったと思う。ただ、欲を言えば前半はもっと決めるところを決めないと駄目。相手が強ければ、そういうことをしているとすぐにひっくり返されてしまう。(後半から普段試合に出ていないメンバーを起用して)練習の成果が出ていると思う。まあプレッシャーのない場面での出場ということもあるけど。こういう試合でしか出せないから、経験を積ませたい。(次に向けて)ディフェンスに重点を置いて練習していく。オフェンスは、春の感覚を思い出していってほしい。春は速い球回しが良かったので、そこを思い出してできればいいと思う」

堤主将
「格下相手だったので、自分たちのプレーをしよう、初戦からずっと言っている守って速攻というのをしようと挑んだ。そういう部分はできていたと思うが、バックチェックやポストのケアが甘い部分があったので、それは反省点。結果としては良かったが、もう少し点差を離せたと思う。(後半から出たメンバーは)普段しっかり練習しているメンバーは結果を出せていて、それは自信にもつながると思う。(次の東海大戦は)春負けているので、絶対に勝ちたい。ディフェンスに重点を置いて練習していく。キーパーと枝がうまく合ってないところがあったので」

小島 
「春リーグ就活活動で出れなかったのでその分のチームに迷惑を掛けてしまったので秋になってから出場させてもらって悔いがなく貢献しようとコートにいるときに考えていたからシュートも決めることにつながったと思う。コンディションは最高だった。コース取ってポジションにこだわってきて短時間で点をたくさん取れて退場も誘うのが自分の目標だった。今日は下位のチームだったが実戦でそれをできたのは良かった。次の東海大は上位のチームにもよく戦っているが自分たちが上位に入るためには次からが勝負所になってくると思う。一体感を持つことが大事になってくる」

坂倉 
「途中からの出場で、最初の一本は外してしまったが9点決めることができた。シュートの部分で自分の持ち味が出せて良かった。久しぶりの試合出場だったので、本気で挑んだ。でもスタメンと途中から出たメンバーにはまだレベルの差がある。今日も駄目なときもあったので、それは反省点。次も出ることができたら、気負わずマイペースに、自分の実力を100%出していきたい。まだまだこんなものではない。次は10点取ります」

東 
「格下の相手ではあったが最初から点差が開くとは思わなかったので、一本一本やっていくことは試合前に話してやれたことがこの結果につながった。ディフェンスは昨日良い形で守れていてそれを継続しつつ課題だった前に当たった後の裏の入り方やポスト二人で守るなどをした。できた部分はあったが修正しきれない部分もあった。東海大とは春に負けてまず気持ちの面で負けないようにして速攻が速いのとサイドからの攻めがうまいのでそこを対策したい」