
チャレンジャー精神で挑むも東洋学園大に惜敗/関東大学女子2部リーグ戦
課題を克服した。ダブルス1に出場した佐野・森組は6―4、6―4で快勝。先月の関東学生選手権からの課題である追い込まれてから挽回するプレーを回避し2セットで勝利を決めた。「セカンドでもたついてしまった」(佐野)と第2セットは1―4まで粘られる苦しい展開に。しかし、そこから3ゲームを連取するとファイナルゲームも難なく制し、勝利。「勝ちたいという気持ちをより強く持っていかなければいけない」(森)と次戦でも勝ち星を狙う。
一方のルーキー井上・熊谷組は1―6、6―7で敗北。第2セットは5―5のタイとするも2ゲームを連取され、ファイナルセットに持ち込むことはならなかった。
流れを保つことができなかった。シングルス3の森は6―2、6―1で勝利し実力を見せつけた。そのまま勝ち進みたいところだったが、シングルス5の臼井佑奈(総合2=カリタス女子)は1―6で第1セットを落としてしまう。第2セットは6―2で制し逆転も狙えたが、最終セットは2―6。さらにシングルス1の佐野もタイブレークの末5―7と第1セットを落とした。続く第2セットは1―6でストレート負けを喫し、なかなか点を入れられなかった
粘りのプレーを続けた。ルーキーながらシングルス2で出場した井上。4年の櫛田(東洋学園大)を相手に7―6、4―6、7―6で最終セットまで持ち込んだが勝利とはならなかった。1―1で迎えた最終セット。5―2で勝ち越していたが「慎重に出てしまった」(井上)とあと1ゲームで勝利というところで好機をものにできず、5―6まで追いつめられてしまった。その後は6―6のタイブレークとしたが、連続でポイントを奪取され敗戦した。試合が終わると同時にコートに崩れ込んでしまった井上。「試合中から足がつっていて、何とか耐えていた」(井上)と最後まで粘投を続けた。「ガッツがあって本当にかっこ良かった」と同期の熊谷は粘り強い戦いを称えた。勝ち星は獲得できなかったが、チームにいい流れを運んだ試合となった。
シングルス3で出場した熊谷の相手はルーキーの根本(東洋学園大)。「元々同じ埼玉県で戦っていた相手だった」(熊谷)とルーキー対決を制したいところだった。4―6で第1セットは落とすも第2セットは6―1でストレート勝ち。そのままの流れで連勝を決めたいところだったが「緊張してしまってラケットが振れなくなった」(熊谷)となかなかポイントを取ることができない。3―4から点を奪取できず2ゲーム連取され試合終了。惜しい敗戦となった。
チームは負け越したが次につながる試合となった。「初戦で緊張が解けていなかった」(小林千里主将・文4=宮崎商)とリーグ戦独特の雰囲気に慣れるまで時間がかかってしまった。「みんなで楽しみながら団体戦に臨みたい」(森)と残る試合で全勝を狙う。
[橋本杏菜]
試合後のコメント
小林主将
「2部に上がって初めての試合だったが、インカレで今まで無かった成績を残したのでいけるかなという気持ちはあった。実際やってみると個人戦の時よりも対戦相手の気持ちが入っているので強いと感じた。(ダブルスは)インカレで成績を残したペア2つを出しているので2―0でいきたかったが、やっぱり1年生ペアというところがリーグ戦ではなかなか力を発揮できない。想定内ではあったのでシングルスで挽回できるかなとは思っていた。(シングルスは)今後のことを考えると今回出した人をそのまま出すとは限らないし体力的なところもあるので、次からのオーダーは当たりを考えて今回控えだった選手を出していこうかとは思っている。(井上さんのプレーは)熊谷と井上がダブルスで負けてすごく悔しくてシングルスは絶対取るという気持ちがよく出ていた。今年の1年生はガッツがある。今後のリーグ戦でやっているうちに主力になってくると思うので、しっかり見ていきたい」
佐野
「相手のホームで、やりにくかった。私のプレースタイルだと、オムニでは打ちやすいチャンスボールばかりになってしまう。初めてのシングルス1で緊張していたのもあった。チームで団結して応援してくれていて、苦しい時も力が出た。チームを引っ張るプレーがしたかったのに、セカンドセットをあっさり落としてしまって悔しい。ダブルスでも、オムニでうまくプレーできなくて、森に相当助けられた。ファーストはいい流れで取れたけど、セカンドでもたついてしまった。もっといい流れを作れるプレーをしなければ。(次戦の)駒澤にはインカレ出場者も多くいて、強い選手が多い。今日の結果に落ち込まず、チームを引っ張るプレーをしたい。ここから全勝する」
森
「ダブルス、シングルス共に、チームにいい流れを作ろうと思ってやった。どちらも勝てて、そういう意味では良かった。ただ、ダブルスの2セット目が悪かった。追い込んでから粘られて、追い上げられてしまった。勝つだけじゃなく、勝ち方も求められるペアだと思うので、しっかりと(ポイントを)取りたい。(チームとしては)昨日は流れが悪い中で中断、今日で切り替えようとしたが、惜しい試合ばかりだった。応援含めて、勝ちたいという気持ちをより強く持っていかなければいけない。2戦目以降は、緊張もほぐれると思う。駒澤戦の目標は7―0。もう全勝しかない。みんなで楽しみながら団体戦に臨みたい」
井上
「試合中から足がつっていて、何とか耐えていたのが試合が終わった瞬間に出た。シングルスもダブルスも、初めてのリーグ戦で緊張した。ダブルスは、出してもらっている気持ちが足りなかった。個人戦と同じ感覚で戦ってしまい、ひとりよがりなプレーばかりになってしまった。シングルスではその反省を生かして、チームに貢献できるプレーをしようとのぞんだ。途中でチームの負けが決まったけど、私が勝つことがこれからのリーグ戦に、チームにとって大事だという気持ちで戦った。必死で食らいついて、粘ることを考えた。3セット目は5―2まで取って、あと4ポイントで勝てるというところで慎重に出てしまった。昨日から1年生らしいプレーをと言われていたのに、それができなかった。相手は4年生で、その粘りに負けた。(オーダーは)シングルス2か3だというのは前から分かっていて、どちらにせよ強い相手がくるだろうと覚悟していた。しっかりチャレンジャー精神を持って戦うはずだったが。駒澤は名前を知っている選手も多くいて強い。今日のようにリードして慎重になるのではなく、1年生らしいプレーをしたい。開き直るくらいの気持ちで、相手をびびらせられたら。周りも戦っているので、いい影響を与えられるよう、チームに貢献できるようにしたい」
熊谷
「(ダブルスは)隣のコートで先輩たちがリードしていたが、自分たちはあまりいい流れではなくて、切り替えようと思ったが守りに入ってしまって自分たちのテニスができなかった。(シングルスは)同じ埼玉県でやってきた相手だったので勝ちたいと思っていた。相手のサーブをブレイクすることができなくて自分のサーブではブレイクされるという自分の課題がすごく出た試合だった。(初めてのリーグ戦は)最初は全然緊張しなかったが、ゲームが進むにつれて緊張してきてもっと勝たないといけないという焦りがあった。緊張してしまってラケットも振れなくなったが、周りの人の応援でチームが一丸となった試合というのを感じた。私は団体戦で応援されるのが好きなので次からはちゃんと周りを見て元気にやっていこうと思う。(井上さんの試合は)練習も毎回一緒にやっていて強いのは知っているがあそこまでガッツを出した試合を見るのは初めてだった。いつも以上に声も出ていて本当にかっこいいなと思った。(これからの試合は)少しでも1年生パワーを出して元気にプレーしてチームに貢献したい」
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