プロ相手に勝利!後期リーグ開幕戦に向け弾みをつける/練習試合

2014.09.01
 プロ相手に後期リーグ戦開幕前、最後のテストマッチで勝利した。守備では明大の持ち味である堅守を見せ無失点。攻撃面でも様々な形からチャンスを作り出し、終盤にエース・和泉竜司(政経3=市立船橋)が圧巻のゴールを見せて勝利を挙げた。

 最後の仕事はエースが担った。明大にチャンスは幾度も訪れるもののフィニッシュまでなかなか結び付かず、得点が生まれたのは試合終了間際。和泉が二度の巧みな切り返しで相手DFを手玉に取ると右足を一閃。ペナルティエリア外から撃った強烈なミドルシュートがバーに当たってゴールに吸い込まれた。「蹴った感じ入ったなと思った」(和泉)という会心のゴールでチームに勝利をもたらした。「(和泉は)最後のクオリティも高かった」(大宮アルディージャ・渋谷監督)と相手監督も認めるエースの活躍でリーグ開幕に向けて弾みをつけた。

 全日本大学選抜などチーム外での時間が多く、全員そろう機会が少なかった中での勝利だった。「全員がそろったときにこういうゲームができたのは一つの収穫」(三浦龍輝主将・商4=FC東京U―18)とそのような状況でも無失点での勝利を挙げたことに安堵していた。「みんなうまかった」(橋本晃司選手・平21政経卒・現大宮アルディージャ)と個人での力ももちろんだが「組織としてもしっかり統一された素晴らしいチーム」(渋谷監督)と評価されるほどチームの完成度も高まっている。この勝利をリーグ戦につなげ、初戦を白星で飾ることができるかが焦点だ。前期を5位で折り返したリーグ戦。後期でのさらなる巻き返しに期待だ。

[谷澤優佳]

試合後のコメント
栗田大輔助監督

「勝ててよかったです。後期のリーグ戦の開幕が9月6日で迫ってるので、とにかく今はずっと夏にやってきたことをどれだけ出せるかっていうのを一つのテーマにやったんですけど、それが1―0という形で結果が出て開幕を迎えられるので非常によかったかなと思ってます。(プロとの差を感じた部分)今シーズンは練習試合も含めてJリーグとかとも試合をやっているし公式戦で甲府と試合をやったりしてて先週も松本山雅さんと試合をやっているので、そういう意味では徐々に選手たちの中に変な意識というものが無くなっていて割り切りの部分、やれるところとやれないところっていうのを自分たちでしっかりと分かっている中での90分を戦うということができ始めているのかなという気がします。それが慌てないとか守備のところだったりで出てきているかもしれない。良いDFから良いOFというコンセプトを持っているので、DF力の強化とその守備から攻撃に移ったときの攻撃という部分に今回取り組んできたので、後期はそのスタイルでいきたいと思ってます」

三浦
「完成度としてはまだまだの部分があるんですけど、一つは勝ったっていうことよりも無失点ということが大きな収穫かなと思います。全日本組とかがいなくてなかなか調整することができなかったんですけど、全員がそろったときにこういうゲームができたっていうのは一つの収穫でもありますし、チームの成熟度的にも前期やってきたことが無駄じゃなかったんだなという風には思います。単純に止めて蹴る、という部分には差を感じました」

和泉
「(最後のゴールシーンは)ボールの置く位置が悪くて、左足に持ち替えて、その時に相手が飛び込んできたのでもう一回切り返せばいけるなと思った。その切り返しが上手くいった。蹴った感じ入ったなと思った。終盤でああいったシュートが打てるのは、ケガ中に下半身を鍛えたというのもあるから。結果に出てきているとは思うが、そこはやっていく中でしかわからないと思うので、そこは続けていきたい。自分は結果を求めていきたい。後期だけで16得点が目標。1試合2点は狙ってやっていきたい。リーグ戦前最後の練習試合だし、自分たちが選抜などで抜けてて、自分たちがチームとやれていなかったので、勝つというのがチームとしては一番良くなってくると思うので、個人としても勝ちにこだわってやった。相手がプロでボールを持たれる時間も多かったので、奪った後にすぐ自分がフォローしてボールに関わっていけるように意識はした。プロとは個人的にはそんなに差があるとは思っていないので、今はまだ大学生なので、今からそういうレベルでやれるようにとは考えている。みんなもそれを意識しているので、何ら変わりはないと思う。やることもはっきりしているし、初戦が一番大事だと思うので、初戦に勝てればその次の専修にも勢いがつく」

差波優人(商3=青森山田)
「リーグ戦前の最後のテストマッチだったので、何より勝てたってことが良かったかなって思います。(プロとの差を感じた部分)蹴る角度だったり止めて蹴る部分だったりっていうのは個人的には差を感じたんですけど、チーム的に考えるとそこまで差がないっていうか、僕らもできるんだなっていうのは感じることができました。現状としてはあまりいいプレーができていないので、しっかりもう一回自分を見つめ直してもう一回りうまくなったりチームのために貢献できるようになれたらいいかなと思います」

藤本佳希(文3=済美)
「リーグ戦最後の全員揃ってやるゲームということで、結果が出たっていうのはすごく良かったかなと思います。無失点でいけたことも良かったし、チームとしてはすごい良かったと思います。今日の試合でいえば自分は足にボールがつかなくてイージーなミスも多かったので、そこはリーグ戦までにはそういった感覚的なところは上げていかなくてはいけないのかなとは思います。でもケガ明けで身体的にはコンディションとしては全然悪くないので、90分走れるようになってきたしそこはすごくポジティブに考えています。あとは細かいところとかフィニッシュのところとかをこだわってやっていきたいなと思います。(プロとの差を感じた部分)自分はフィジカルの強さっていうのがすごく持ち味だと思うんですけどそこは負けると思わないし、一つ一つの精度っていうのはプロは高いので自分もそのレベルになれるように練習からやっていくしかないのかなと思います」

室屋
「立ち上がりはボールがつなげなくて相手の時間になってしまったけど、前半は自分たちがうまくボールを回せない中で失点しなかったことを評価したい。それが後半最後の得点につながった。プロ相手というのはあまり意識していないが、レベルの高い環境で出来たのはいい経験になった。それよりもリーグ始まる前の最後の試合だったので、こうやっていい形で勝てたのはよかった。選手が選抜などでバラバラになることが多かったが、今日の試合をみてわかるように、不安な部分はない。少しみんな自信なさそうにやっていたので、特に前半は。そういった時にびびらずにやれているので、チームに還元していきたいとは思う」

渋谷大宮アルディージャ監督
「非常に個人としてのレベルも高くて、組織としてもしっかり統一されて素晴らしいチームだった。特に最後に得点を決めた選手なんかは、最後のクオリィティも高かったので、あの時間であの得点を取ることができたのだと思う。全体的にサッカーに向き合っていていいチームだなと私は感じた。個人個人レベルを上げて、トレーニングに厳しさをもってやっていくのが大切だと思う。厳しさの中でプレーできることが大事。それが実践できているチームだった」

橋本晃司選手(平21政経卒・現大宮アルディージャ)
「強いと思います。みんなうまかったと思います。(在学時との違い)キーパーがすごくつなぐ意識が強かった。僕らのときはそこまで、つなぐ意識は強かったけどキーパーがそこまでボール持てる選手がいなかったのでそこは違うかなと思います。でも細かくつないだりとか一生懸命走ったりとか明治らしいというか、今もきっちりやっているなという印象を受けました」