橋本がスプリント3位 総合7位で最終日へ/全日本大学対抗選手権

2014.08.31
橋本がスプリント3位 総合7位で最終日へ/全日本大学対抗選手権
 3日間にわたるトラック競技を終え、明大は合計18ポイントを獲得。総合7位で本日の個人ロードレースを迎える。橋本瑠偉(政経2=佐賀龍谷)は昨年6位だったスプリントで3位に輝き、トラック競技では唯一表彰台に上がった。また、チームスプリント、チームパーシュートといった団体種目でも入賞を果たし、総合力の充実を証明してみせた。

 圧巻の走りで3位をつかみ取った。予選を2位で通過した橋本は1/8決勝、1/4決勝を危なげなく勝ち上がる。しかし、高校時代から対戦がある野上(鹿屋体大)との1/2決勝では「展開をつくるのがうまかった」(橋本)と、相手にレースの主導権を握られ敗戦。3~4位決定戦へと持ち込む。柴崎(鹿屋体大)との対戦では持ち前のスプリントを存分に発揮した。先行を許すレース展開となるも「追い込む形に切り替えた」と冷静に対処した橋本は、ラスト一周のスプリント勝負でその強さを見せ、一本目を先取。二本目も、粘る相手を振り切り勝負あり。堂々の3位入賞となった橋本だが「合宿で調子が上がっていた」(橋本)だけに結果に満足はしない。「来年は優勝を取りたい」(橋本)。そう口にした橋本の表情には、さらなる成長を誓う強い決意が満ち溢れていた。

 惜しくも表彰台を逃した。3周のタイムトライアルで競われるチームスプリントで小林和希(政経2=裕誠)・橋本・板倉玄京(営1=千葉経大附)組が4位に入賞。予選を4位で通過し迎えた3・4位決定戦。1周目は中大をわずかに上回るタイムをたたき出したが、2周目、橋本が走り終え3走目の小林と交代した時に若干のリードを許してしまう。ラスト1周で「最後は脚を使っていたので付いていけなかった」(小林)と0.1秒の差で先着を許してしまった。タイムは明大が48.420秒と中大の48.275秒に及ばず「自分がもう少し我慢してタイムを出したかった」(橋本)と悔しさをのぞかせた。インカレ直前、曽我圭佑(法2=九州学院)の負傷により、代わりにチームスプリントの経験がある小林が出場することとなった。「それでもここまで合わせられたのは良かった」と橋本。来年こそ表彰台を狙いたい。

 全トラック種目を終え、ポイント18点で現在総合7位の明大。昨年よりも5得点多く獲得し順位を1つ上げている。残る種目はロードレースだ。昨年RCS年間王者に輝いた金井誠人主将(法4=日大豊山)を筆頭に、昨年も完走を果たした小林やジュニアロードレース強化指定選手に選出されている松本祐典(法1=北桑田)と選手層は厚い。最後の追い上げに期待が懸かる。

[鈴木拓也・辻成美]

試合後のコメント
金井主将

「(トラックを振り返って)去年団抜きに出られなくて2年振りに出られて今までのタイムを更新することができたのでそれは一つの成果だと思う。(新記録が続出したが)自分たちが走った後にどんどん10秒台が出てきたので歯がゆい思いをしたが、自分たちとしては目標のタイムが出てきていたので、そこで変に後悔せず次につなげればいいと思う。(他大は)やはり中央大学が10秒を出したりと、差がまだまだ大きいとは感じた。(スプリントは)橋本だったら表彰台は乗ると思っていたので安心して見ることができたが1/2決勝でまさか負けてしまうとは思わなかったので、そこで切り替えて3、4位決定戦で3位になってもらえたことは彼の強みだと思うし、主将として1年間自分のためにも走ってもらえたのかなと思うとうれしい。(明日は明大として最後のレースだが)インカレは目標にしている大会なので優勝できるように、得点を1点でも多く取りたい。1年の松本と同期の鈴木が一番のエースだと思うので、一緒にゴールできるように頑張りたいと思う」

小林
「(3、4位決定戦は)板倉がかなり速かったので瑠偉も食らいつくためにだいぶスピードが上がり、それに若干付いていけず結講脚を使ってラスト1周という感じだった。(ロードレースは)トラックを走ったから降ろされたというのだけはしたくないのでしっかりと走りたい。メイン集団から絶対ちぎれないようにする。先輩も調子がいいのでそういう人たちの動きを見て逃げに回ったらしっかり押さえて、チャンスがあれば自分も逃げに乗って最悪20位以内には入りたい」

橋本
「予選は2位だったので、2位以上は取りたかったが、上位4人はタイムがそこそこ出ていたので、3位になれて良かったのかなとは思う。(鹿屋体大の野上選手との2/1決勝は)野上とは高校の時から対戦していて、レース前に二人で一番やりたくない相手だと話していた。向こうは世界でレースを経験していたので、展開をつくるのがうまかった。その点が自分には足りなくて負けたのかなと思う。一本目を途中でやめたのは、あそこから追い込んでも届かないと思い、二本目に集中しようと思ったが、結局二本目も最後追い込んだが届かなかった。(チームスプリントは)予選でスタートを自分が若干ミスをしてしまった。交代はうまくいったが、タイムは47秒6、7と練習より出ていなくて、もう少しタイムは出せたかなと思う。板倉のスタートが早く、少し離されたが、それなりに付いていけた。表彰台に乗れなかったのは悔しかった。(練習は)曽我がケガをして代わりに小林が三走になり、インカレ前々日に初めて合わせた。それまでは、47秒3は出ていた。本番は自分がもう少し我慢してタイムを出したかった。それでもここまで来れたから良かった。(今後の目標は)今年3位で終わったので、来年は優勝を取りたいです。出る大会でいい成績を残したいと思う」

森本尊也(営2=岡豊)
「(1/2決勝は)初めてインターハイに出たときのような緊張感で、無駄に緊張してしまい、自分のいい部分を潰してしまった。もったいないことをしてしまった。(7~12位決定戦は)楽しかった。前に一人置いて最終コーナーで捲(まく)る狙い通りのレースができた。(7位という結果について)決勝で乗れない時点で力不足。インカレでのケイリンは初なので独特の雰囲気にやられてしまった。(トラック競技を総括して)昨年より良かったという感じ。ロードに期待したい。自分がもっとポイントを稼いでやろうと思っていたが、あとはロードに託すしかないので、しっかりサポートしたい。(今回のインカレで見つかった課題は)緊張するのがインターハイ以来で、自分が緊張したらどうなるのかが分かった。緊張したら怖がって、思い切ったレースができなくなってしまう。他の人が動いたから自分もという感じになってしまったので、そこは克服しなければならない。(今後の目標は)来年、再来年とインカレに戻ってきて、1位をとりたいと思う」

板倉
「(スプリントを振り返って)一発勝負なので思い切り行ってタイムが出て良かった。1回戦は強い法政の先輩とで負けてしまったが、いい経験ができた。(チームスプリントは)練習ではタイムが出たので上位を狙っていて、途中曽我さんが出場できないというアクシデントがあって、あまり合わせられなかったがタイムはそれなりに良かった。でも、もうちょっと上を狙えたかなと思った。(第1走者として)自分が一番最初なので、とにかく1周目は1番にこだわって、自己ベストは出なかったが練習通りのタイムは出せたし、予選も決勝も自分としては満足。(これからの目標)短距離の中でも最初しかもたないので700mバンクなどの長い距離も対応できるようになり、チームスプリントで活躍できる選手になりたい」

眞砂英作(政経1=高松工芸)
「(初のインカレが始まったが)合宿最終日の方は調子があまり良くなかったが、本番で気合が入った。調子は悪くない。(個人追い抜きはについて)インカレ前日に脚が回らなくてもしかしたら危ないかなと思ったが、自己ベストを1秒更新することができた。調子自体は悪くないと思った。個人追い抜きはずっとやっている種目なので、若干の緊張はあった。優勝しなければならないという気持ちと、タイムを更新するという気持ちが重なっていた。(自己ベストを更新したが)調子は大学に入ってからは一番整っているが、全体的なパワーが足りていないという感じがする」