超えられなかったベスト8の壁 4年連続入賞者なし/全日本学生選手権

2014.08.30
超えられなかったベスト8の壁 4年連続入賞者なし/全日本学生選手権
 4年ぶりの入賞とはならなかった。明大からは23人が出場した今大会。フリースタイルでは10人が2日目へ駒を進めるも苦戦が続いた。そんな中、藤山徳馬(営3=池田)、大山博貴(営2=仙台育英)の2名が入賞まであと一歩のベスト8と健闘。また、グレコローマンスタイルでは藤山、山田高義(文3=名古屋工)の2名もベスト8と意地を見せた。

 入賞を逃したフリースタイル。86㎏級の大山博の4回戦は収穫の多い試合となった。0―2とリードされて迎えた第2ピリオド開始早々、相手のバックを取り2―2の同点に。しかし、3分30秒にバックを続けざまに取られるとそのまま体制を崩されフォール負けを喫した。試合には敗れたものの夏合宿で重点的に練習してきた組み手やがぶりを「ある程度できていた」(大山博)と自身の成長も感じることができた。「まだ雑で試合でも焦ってしまうことがある」と反省材料も見つけ「今後は一つ一つきっちり冷静にできるようにしたい」と課題修正に向けて意気込んだ。

フリー、グレコともにベスト8の藤山
フリー、グレコともにベスト8の藤山

 97㎏級の藤山は自身のレスリングができず「力負けだった」(藤山)。ベスト4進出を懸けて臨んだ4回戦。自身の信条である粘りのレスリングを出せず、カウント1―12とテクニカルフォール負けを喫した。試合後「3位入賞以内が目標だったので悔しい」と言葉少なに語った藤山。それでも「今後は足をもっと動かせるようにしたい」と気持ちは前を向いていた。

 グレコローマンスタイルには7名が出場した。フリースタイルをメインとする選手が多い明大勢。その中でも98㎏級の藤山と山田の2名がベスト8進出を果たし意地を見せた。入賞まで一歩及ばなかった2人に多賀垣雄副部長は「より真剣に練習に取り組んでレベルアップしていって欲しい」と一層の奮起を促した。

 
 それぞれが課題を見つけることができた。多賀副部長は試合後の集合時に「勝利に対する執念が大切になってくる」と気持ちの重要性を語った。次に控えるのは団体戦の東京六大学チャンピオンシップだ。どこまで全員が気持ちを一つにして戦えるか。今後も明大レスリング部の戦いから目が離せない。

[小田切健太郎]

試合後のコメント
多賀副部長

「全体を振り返って、明大は本来の実力ではベスト8の選手が集まっている。その壁を超えるためには力をつけることや技術をつけることはもちろん必要だが、勝利に対する執念が大切になってくる。試合運びもまだまだだ。藤山は練習もよくやるし真面目な子なのだがケガが多いかな。あとは体をもっと大きくして筋力をつけなければいけない。山田は雑さがでる時がある。もっとレスリングに向き合っていって欲しいかな。2人とも課題を修正するには練習しかないのだから、より真剣に練習に取り組んでレベルアップしていって欲しい」

藤山
「4回戦は完全に力負けだった。自分が取れそうな体制から取り切れなかったり、押し出されたりといいところがなかった。今大会は3位入賞が目標だったので悔しい。今後は足をもっと動かせるようにしないといけない。あとはパワーもつけていきたい。自分の特徴でもある粘りのレスリングが今大会ではほとんど出せなかった」

大山博
「正直なところ、優勝を目指していたのでうれしくはない。負けた相手はずっと戦ってきたが、差が縮まっている気がしたので成長したかなとは思った。いつもはテクニカルフォールなどでボコボコにされていたが今回は勝てなくないと感じた。今回の試合で良かったのはアンクル。夏合宿では組み手やがぶりを意識して練習してきて、昨日今日ともに初戦は焦ってしまってできなかったが、負けた試合ではある程度できていたと思う。まだ雑で試合でも焦ってしまうことがあるので、今後は一つ一つきっちり冷静にできるようにしたい」