(14)「一日でも早くラグビーを」 須藤元樹・寺田大樹 復帰組インタビュー
明治のセットプレーの要となる2人が帰ってくる。寺田大樹(文4=秋田工)、須藤元樹(文3=国学院久我山)が長期のケガから夏合宿中に復帰。今後の更なる躍進のカギを握る2人に、今後の明治のセットプレーや秋の目標について語ってもらった。
<須藤>
――ケガの調子はいかがですか
須藤:完璧に近い状態になってきています。7月の頭入ったくらいから練習に部分参加するようになって、週を重ねるごとに参加する練習も増えています。今はフルでタックルするとか以外はケガをする前と同じくらい、いい感じで戻れています。
――ケガをして何か変わったことはありますか
須藤:ケガしたときにウエイトを結構やったので身体はケガをする前よりも大きくなりました。体重も3kgぐらい増えて今は110kgあります。
――同じく夏に復帰する仲間との関係は
須藤:復帰する選手の中には前十字など長期でケガを治した人もいてケガ人同士で話し合ってモチベーションを高めながらやってきました。一日でも早くラグビーをやりたいな、という気持ちがありました。
――復帰に対する思いを教えてください
須藤:これからはFWの先頭に立っていけるようにしたいです。去年、あと一歩のところで正月越えを逃しているので負けられないっていうのはみんな分かっています。1年生から試合に出させてもらっている身として、自分が引っ張っていけるようにしたいです。
――ポジション争いについて
須藤:外から見ていて、みんなどんどん成長してきているなと思います。自分もうかうかしてられない。いい感じで切磋琢磨(せっさたくま)していると思います。
――復帰後変えたいことはありますか
須藤:春はセットプレーがところどころうまくいかないことがありました。セットプレーに関してはまだまだ改善の余地があるかなと思います。自分が入ったらまずそこを治したいです。2つ目は、去年からの課題になっているディフェンス。ゴール前で責められたときにFWの近場のディフェンスが機能してないことが何度かあったのでゴール前のディフェンスをどう強化していくかを課題にしたいです。今やっているのはブレイクダウン周辺のフルコンタクトでの攻め合いのところ。モールディフェンスに関してはゴール前という状況を想定した練習をやっています。
――スクラムについてはどう考えていますか
須藤:帝京はバックファイブの重圧が前にまで伝わっている感じがします。明治は、LOは大きいですがFL、Nо.8が他大に比べて小さいのでそこをどう超えていくかが課題だと思っています。対策としてはどの大学よりも低くすることです。距離が近いので常に前に体重を掛けられるポジションを取れるようにしたいです。
――合宿の目標は何ですか
須藤:セットピースやサインプレーを固めていくことが1番の目標です。新たにつくっていかなきゃいけないオプション、サインプレーの確立も大事です。夏合宿では最終的なチームづくりをしていきたいと思います。
――秋シーズンの目標をお願いします
須藤:去年と変わらず、ジュニア選手権、対抗戦、大学選手権の三冠です。去年、最後に立命大に2点差で負けました。最後の最後でああいう風になってしまったので、今年はそういうことがないようにチームをちゃんと仕上げていきたいです。
◆須藤元樹(すどう・げんき) 文4 国学院久我山高出 173cm・109㎏
<寺田>
――どういった春シーズンでしたか
寺田:試合には出ていませんでしたが、ウォーターボーイとしてほとんどに試合に参加していました。近くで見ていて刺激を受けました。チームメートが春に取り組んできたことが身に付いていていいなと感じていました。ボールキャリーのことであったりの細かいこと、去年できていなかったことが、今年は春からできていたので良かったと思います。
――春は慶応戦のみの出場でしたが感触はいかがですか
寺田:相手と当たった感じは前より良かったです。半年くらいプレーをしていませんでしたが、リハビリをしている中で復帰することだけを考えて春やってきました。やってきたことは身に付いているのかなという感じです。
――やってきたこととは具体的に何ですか
寺田:ケガで練習はあまりできなかったのでウエートトレーニングを中心にやってきました。体重が少なかっのですが、3kg、4kgくらい増えました。筋肉トレーニングの結果が出たのかなと思います。
――課題は何ですか
寺田:半年間動いていなかったということもあって、やはり体力面。自分の中では運動量の多さが自分の強みでもあったので、その体力が落ちたことは自分の中で問題です。
――あらためてご自身の武器は何ですか
寺田:さっき言ったように運動量。あとは身長を生かして、ラインアウトでリードアップしてセットプレーを安定させることが自分のプレーです。そこで取れなければ攻撃ができないと思うので、セットプレーから始まるのがラグビーだと思っています。
――ラインアウトでの役割についてどう考えていますか
寺田:サインを出しているのは自分です。相手の状況を見て、開いているところを素早く判断して、適切なサインを出すのが自分の役目だと思っています。
――セットプレーに関連して、春に課題として残ったスクラムについては
寺田:自分もLOという位置なので、PR3人のサポートというか、自分もスクラムをしっかり押そうという気持ちはあります。押すことだけなので細かい意識はしていないが、5番の時は3番の意見を聞くようにはしています。
――最終学年として意識はしていますか
寺田:ラインアウトリーダーとして、ラインアウトを引っ張っていきたいです。キックオフでのプレーもあるが、LO陣に求められているものをしっかりプレーとして出していきたいと思っています。
――下級生の存在についてはどう感じていますか
寺田:自分も1年生の時から出ているということもあり、全員が同じレベルでやっていくことが理想です。ただ、下級生がやることによって4年生も奮起すると思う。意識していないわけではありませんが、上下関係なく、全員が切磋琢磨(せっさたくま)してやっていきたいです。
――秋シーズンに向けての意気込みをお願いします
寺田:夏合宿は全員が伸びる最後の時間です。そこでしっかり自分の持ち味を出して、スタメンとして出ることが第一。スタメンを確保したいです。試合としては、春に帝京に負けているので、秋は帝京に負けないようにして優勝したいです。それだけです。
◆寺田大樹(てらた・ひろき) 文4 秋田工高出 195cm・100㎏
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