
エース・石田が2年連続のベスト8!/総合選手権
見事に雪辱を果たした。3回戦まで順調に勝ち進んだ石田は「そのことしか考えてなかった」と昨年同大会で敗北を喫した黒木(第一空挺団)との試合に臨んだ。試合はこう着したまま進み引き分け延長かと思われた。しかし残り10秒、一斉に審判の旗が上がった。決まったのは石田の代名詞の胴蹴り。さらにその直後にも組みで2本目を奪取。エースの真価を発揮し、昨年の借りを返した。
エース飛躍の布石となりそうだ。前期の大会を無敗で終えた石田は自他ともに認める実力の持ち主。それでも今大会で明確な課題が見えた。悔しさを表情をにじませ「スタミナ不足」と石田。強豪との連戦でスタミナを激しく消耗した石田は再び大きな壁にはね返された。それでも「いい意味で課題が見えた」と得るものが大きな大会となった。エースから絶対的エースへ。これからの活躍に期待が懸かる。
勝ちに対する意識が強くなった。大貫は3回戦の昨年同大会準優勝の今村(第32普通科連隊)との試合に準備を整えていた。だが「とにかく強い」と組み立てていた戦い方をさせてもらえなかった。結果は抑え面で二本奪われ、0―2の完敗だった。しかし、その今村は準々決勝で敗退。勝負には予想だにしないことが起き「勝てる拳法」の重要さを再確認した。
ここからは団体戦が始まっていく。「まずは東日本」(大貫)と10月に控える東日本大学選手権での優勝を狙う。「全部勝つつもりでいく」(大貫)と王者として負けるわけにはいかない。最終決戦まで残り2カ月。王者の地位は渡さない。
[西村典大]
試合後のコメント
大貫主将
「今日は今村さんのところでどれだけできるかを考えてました。今村さんまでは調子いいなという感じだったけれど、いざ今村さんと試合やってみてとにかく強いなと思いましたね。どう戦っていこうみたいなシミュレーションは自分の中で組み立ててはいたんだけど、それを通り越して本当に強かったなと。でも谷(関西学大)に負けたりと絶対的に強いと思っていても負けることもあるから、まだまだ自分らも府立に向けて時間もないし勝てる拳法をやっていかなきゃなということが全体を見ての感想です。圭吾は去年負けた黒木さんに勝てたのは大きいし、ベスト8までいってくれたのはすごいよくやったなと。実力あることは認めてあげたいし、府立に向けても来年に向けても心強いと思います。圭吾自身もチームを引っ張って周りも負けずにしっかり勝てるようにしていかなきゃなと思います。でも、今回は学生が上位に残っていてそれを見ているだけなのが悔しいということが率直な感想です。夏合宿は自衛隊と合同合宿で、メインにやったのは勝負稽古。とにかく多く実践的な練習を積んできました。そこでも自衛隊との力の差は感じましたね。自衛隊さんの中でもトップの人たちは力も技も強い。試合のときも勝負への向き方が強いなとも感じました。やっぱり自衛隊だから負けてしょうがないじゃなくて、府立に向けても勝たなきゃいけないし、そうしないと3連覇もないということを気付かせてもらったのでいい合宿になったと思いますね。勝たなきゃいけないとさらに強く思えました。府立は最終目標としてまずは東日本。最近取れてないので。そこをしっかり狙っていきたいと思います。団体戦に関しては後期、全部勝つつもりでいきます」
石田
「黒木さんに去年負けたからそのことしか考えてなかったけど、勝てて良かった。その先のことはあんまり考えてなかったけど、やっぱりスタミナがない。課題が残ったね。2年連続ベスト8ということで、その先の壁が大きいね。やっぱり練習頑張ってきたつもりだったのかもしれない。同期の谷が決勝にいって、負けれないなと感じました。今度は名古屋の個人戦でリベンジして谷も倒して優勝します。でも、今日は悔しいけど課題もはっきり見えたからいい意味でこの先練習に励んでいこうと思ってます。団体戦はもちろんこの先もエースとして無敗でいきたいですね。エースの自覚はありますね。負けれないというか自分が負けたら終わりぐらいの気持ちでやってきます。やっぱり最終目標は府立3連覇。自分だけ強くなるんじゃなくてチーム全体で強くなって3連覇絶対します」
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