全学へ向け弾みをつける/全日本ジュニア大会2014

2014.08.12
 10歳~22歳までの若きライダーたちがしのぎを削る全日本ジュニア大会が富士山の麓で2週にわたり行われた。全国のクラブチームのプロも数多く出場する今大会。明大からは全日本インカレ(以下、全学)に向けた調整として障害馬術、馬場馬術の二種目に香田彬彦(政経4=佐原)、中村幸喜(農1=福岡一高)が出場した。両選手とも納得のいく結果ではなかったが今後の課題を見つけた大会となった。

 自信につながった。2、3日目に行われた障害馬術に明菓、ガルビーノMの2頭で出場した香田は、2頭ともに予選を通過。しかし本戦に出場できるのは1頭のみ。今回の大会は全学でのコンビを決める重要な意味もあり、香田は調子の良いガルビーノMに乗り本戦を戦った。それでも「だいぶコンビとしてできてきた」と話す香田。2週目の馬場でも1日目のミスを2日目に修正することができ、手応えを感じた。

 4年生エースコンビである香田、大森康平(政経4=真壁)とともに、若手のホープとして期待が懸る中村。今大会は「挑戦」の意味を込め出場を決めた。障害は高校時代から乗るクオヴァディスで出場。しかし「馬自身環境が変わったことで戸惑いがあった。大事なときにピークを持っていけなかった」(中村)。それでも「全学では完璧に近づける」(中村)と意気込みを語った。2週目の馬場は大学に入ってから始めた種目だけに「自分がどこまでできるのか不安もあったが、楽しもうと思った」と中村。これからの躍進に期待が懸かる。

 王者復活への足掛かりとなった。「課題がたくさん見つかった」(中村)と、今回の大会は全学の調整として意義のあるものとなった。19連覇を成し遂げたこともある明大にとって復権は宿命でもある。「自信はある」と香田。馬の貴公子たちの闘志は静かに燃える。

[田中莉佳]

試合後のコメント
香田

「自由演技が全日本学生であるから、練習できるのが今大会のような機会しかなかった。この試合で勝ちにきたっていうのもあるが、どちらかというと全日本学生の調整という意味で来た。馬場は1日目は自分のミスで馬を気持ち良く動かしてやることができなかった。今日は昨日の反省を生かしてやり方を変えたら、馬がのびのび気持ち良く動けていた。馬場も障害も準備期間が実質3日くらいしかなく、調整不足だったが、全日本学生までは調整期間はあるので大丈夫だと思う。障害は今回2頭乗って調子の良い方を全日本学生で乗ろうと思っていて、おそらくガルビーノで行くことになると思う。だいぶコンビになってきたので自信はある」

中村
「例年ではあまりないことだが、自分は1年で出場させてもらった。4年生が本当に力を持っている先輩で、その4年生が来年いなくなるとこういうレベルの高い試合を経験している人がいなくなってしまうので、挑戦という意味で出場した。勝ち負けには及ばないが、来年後輩が入ったときに引っ張っていけるように先輩方に教わろうという気持ちで試合に臨んだ。(障害は)高校時代から乗っている馬なので良い結果を残したかったが、馬自身、環境が変わって戸惑いとかもあり大事なときにピークを持っていけなかった。全日本学生までに立ち直せたらいいと思う。(馬場は)今までやってきてなかったので、自分がどこまでできるのか不安もあったが楽しもうと思った。全日本学生に向けては今回失敗したところを先輩に聞いて完璧に近づけたい。先輩方の足を引っ張らないようにしたい」