前田は連覇ならず 女子は2年生3人が本選出場/関東学生個人選手権

2014.08.11
 優勝者は出なかったが、収穫のある大会となった。9月のターゲットインカレ予選である関東学生個人選手権が行われ、本選には8人が出場した。男子は昨年度大会優勝の前田悠帆(法3=東福岡)が4位に終わったが、インカレ出場権を獲得。女子は2年生3人が予選を勝ち抜き、初の個選で本選出場を果たすなど新チームの躍進を感じさせる結果となった。

[男子]
 試合後の前田の表情は晴れなかった。「微妙だった。645点は欲しかったので」。連覇を逃したことよりも、633点と低調に終わった得点を悔しがった。予選は強風で周りが軒並み苦しむ中、前田は38位と低迷。「天候で(射の)形が崩れた。本選では切り替える」と、風対策を課題に挙げていたが、本選でも時折強く吹く風に対応できず目標点に届かなかった。

 関東地区での優勝は逃したが、目標はここではない。「全日本でのタイトルが欲しい」と言う前田は9月のインカレを見据えている。昨年は準々決勝で涙をのんだ同大会。昨年より一回り成長した前田が、学生の頂点を狙う。

[女子]
 新時代の予感だ! 本選に進んだ4人のうち、3人は個選初出場の2年生。この春初めてリーグ戦を経験し、これからが期待される世代だ。特に河西真帆(農2=横浜緑ヶ丘)は最終順位こそ34位に終わったが、上位を日体大、早大の選手が占める中、途中まで競り合うなど意地を見せた。「明治から出ている選手が少なかったので、恥ずかしい点数は出せなかった」と河西。言葉にもこれからのチームを引っ張っていく覚悟がにじむ。

 期待は河西だけではない。本選に出場した堀栞(商2=春日部共栄)、湯川美里(商2=東邦大附東邦)や、本選には出場しなかったものの、予選では河西に次ぐ点数を出したルーキーの菊地遥(理工1=春日部共栄)など有望な選手は多い。インカレを2回制した深澤菜見(平26文卒)が抜けた今年、チームから“第二、第三の深澤”が現れるか。今後の女子から目が離せない。

[本永雅敬]

試合後のコメント
[男子]
前田

「微妙でした。満足はしていないです。最低でも645点は欲しかったので悔しいです。風が吹いたり止んだりするのに合わせられませんでした。途中からは優勝とかは考えずに(インカレ出場ラインを)通ればいいと思って開き直りました。練習量が足りないので、合宿とかでしっかり練習します。やはり全日本でのタイトルが欲しいので、これからインカレに向けて調整していきたいと思います」

丸子博貴(営4=広島大附)
「練習とかもしていなかったので、こんなものかなという感じでした。予選から調子を落とさず準備できたので良かったと思います。(本選に進むのは)初めてだったので楽しむ感じでやりました。リーグ戦が終わって現役は引退したので、今は試合に出て楽しんでいます。現役の時のように本気でやることはないですが、これからも上達するように工夫しながら練習に励みたいと思います」

佐山陽亮(法4=京華)
「(結果は)いつも通りという感じでした。70mは得意ではないので良くはなかったという意味でいつも通りですね。今回は楽しむということを目標に臨んでいたので、それができて良かったです。現役は引退しましたが、やればやっぱり楽しいです。インドアに出るかどうかは分かりませんが、これからも練習はゆっくりやっていこうと思います」

[女子]
河西

「前半は良かったんですが、後半は全然でした。2エンドぐらい45点以下を射ってしまったのが良くなかったです。(予選で学連の大会では初めて600点を出したが)学期中に全然練習をしていない時期があったんですが、その時にあくが抜けたのか、練習試合で600点を出せるようになりました。特に何かしたというのでもないんですが、休んだのが良かったと思っています。(予選では1年生の菊地が結果を残したが)菊地は中学生の時からやっているのでアーチェリー歴では私より上なんですが、チームの先輩として負けていられないなと刺激になっています。50mが苦手なので50mを強くすることと、押し手を真っ直ぐにするというのをこれから取り組んでいきたいです」

中村彩(商4=越ケ谷)
「点数は良くなかったんですが、昨日の試合よりは良かったですね。もやもやした感じで終わらずに、悪いなりにすっきり終われたので良かったです。競技として本気でやるのは次のフィールドインカレで最後にしようと思っています。出る中で後輩に何かを残せればいいなと。練習せずに試合に出ても楽しくはないので、これからはインカレに向けてきちんと練習をやっていきたいと思います」

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