天理大にストレート負け 男子はベスト16に終わる/全日本大学対抗選手権

2014.08.09
 1年間の集大成をぶつけ合う全日本大学対抗選手権が熊本県で行われた。男子は4回戦まで順当に勝ち進むも、西日本ベスト4の実績を持つ強豪・天理大相手に苦戦を強いられた。3ペアともに簡単にポイントを奪われ0―3の完敗。2年ぶりに初日で競技を終えてしまう悔しい結果となった。

 最後まで自分のペースを守り切った天理大に完敗だった。3番手として出場した白井拓巳主将(営4=尽誠学園)はサービスエースを見せるなどして2ゲームを難なく先取。しかし雷雨による試合中断も影響しペースを完全に崩されてしまう。その後4セットを連続で奪われ2―4で敗戦となった。「もっと練習とか生活とかを変えられたんじゃないかと終わった瞬間に思った」と白井主将は強く悔しさをにじませた。この大会で引退となる白井主将と垣崎政範(法1=尽誠学園)のペアはせん滅戦(ダブルス3ペアが全て負けるまで試合を続ける方式)を取る今大会の中で重要な3番手を任されていた。個人戦では堂野貴寛(平25営卒)と共に東日本インカレを制覇するなど好成績を残した白井主将だが、明大としての成績はインカレで最高ベスト8。最後の年、さらには主将としての意地を懸け今年こそベスト4以上の結果を目指していた。しかし「本当に強いところは天理みたいに自分のペースでできるチーム」(白井主将)というように相手のなすままにさせてしまった。

 この試合で1番手を任された寺下洸平(農3=小松市立)・伊藤健人(商2=東北)ペアは0―4で敗戦。「消極的になってしまった」(伊藤)というようにショットやボレーを打ち込むことができず天理大にポイントを献上してしまっていた。2番手の吉田憲人(農4=岡山理大附)・藤田京太(政経2=高田商)ペアもなかなか悪い流れを断ち切れない。得意の長いラリーで粘るも「リードして追い付いてから戦術が無かった」(吉田)とセットポイントをあっさり渡してしまい2―4でゲームセット。結果として0―3で天理大の圧勝となった。白井主将と同じく引退となる吉田も「練習量や気持ちの弱さ、チームの雰囲気とかを全部総合して及ばなかった」と苦々しく語った。

 ベスト4以上を目標に掲げ臨んだ今大会は予想外の結果に終わった。4年生は夏のインカレでほぼ引退となるだけに後悔の残る大会となった。白井主将は「このことを忘れないで毎日の練習を頑張ってほしい」と後輩に目標を託す。この悔しさをばねに新チームは躍進していくに違いない。

[三浦亜優美]

試合後のコメント
白井主将

「インカレも関東も東も中途半端な結果になってしまって後悔しかない。日頃の練習とかでもっと練習とか生活とかを変えられたんじゃないかと終わった瞬間に思った。(前の二つが負けてしまっていたが)そういう展開も覚悟して3番手になったのでそこまでプレッシャーはなかった。雨の中断の後にセカンドから始まって最初の1点を取られてしまって流れが悪くなってしまった。全然キャプテンらしいことはできなかったが指示を聞いてくれたり、応援も試合に出れない人もみんな率先して声を出してくれたりしてて後輩には恵まれたと思う。インカレの1日目で負けてしまったという映像がみんなの中に残ったと思う。このことを忘れないで毎日の練習を頑張ってほしい。主将をしたのは初めてだった。最初は後輩をどういうふうに引っ張ればいいかわからなくてしんどかった。でも楽しかった。最初のドロー発表の時から天理戦はヤマ場だと思っていた。日体大戦まで行けたらやるしかないと思っていたが、本当に強いところは天理みたいに自分のペースでできるチームだということが分かった。それができなかったのが悔しい。早稲田とかに挑むときは強気でいけるペアもいるが、受けてしまった。4年間のテニス生活は楽しかった。団体は最高秋リーグ3位だったが個人はインカレ8や東を取れたりして本当にいい経験をさせてもらったと思う。いい環境、いい先生に恵まれた。楽しかった」

吉田
「今日は思いっきりやって悔いのないようにしたいと思っていたが悔いが残るような試合になってしまった。2ゲーム目でリードして追い付いてから戦術が無かった。追い付くまでは攻められるがこっちがリードしたところで思い切れなかった部分があり点差を開けなかった。練習量や気持ちの弱さ、チームの雰囲気とかを全部総合して天理に及ばなかったなと思う。天理の勢いに完全に押されてしまっていた。チーム力の無さが出てしまった。悪い流れを断ち切ろうとしていい感じに入れても、向こうも粘ってきてそこで長引いたときに大事なポイントが取れなかった。粘って粘っていいポイントもあったが競った場面でそれが出せなかった。相手より長くラリーしようと思って、向こうも後半ミスが目立ち始めて前衛を気にし始めてたので、お互い気になる状況で我慢比べをしようと思っていたがその中でも相手の方が思い切って後衛前に打ってきたりした。こっちにはそれが足りなかった。いまひとつ思い切れなかった。ベスト4以上を目標にしていたのでまさかという感じ。毎年ベスト4に入るか入らないかが自分たちの壁になっている。今年はやられてしまった。後輩にはあまり高い目標を立てずに一戦一戦やって勝っていってほしい。結局勝たないと何してても後悔すると思うので勝てるように後輩たちには自分たちで厳しくやってきてほしいなと思う。1、2年の時から最高学年まで試合に出られるか出られないかの瀬戸際でいつも競争をしていた感じがする。就活も入って難しい環境ではあったが最後、自分が出てコートの感じとか味わえたのが良かった」

寺下
「天理大は思い切りのあるチームだった。日頃の練習の甘さが試合に出てしまった。自分たちの負けがチームに悪い流れをつくってしまった。相手も向かってくるプレーをしてくると思ったので、自分も向かう気持ちでチームに流れを持っていきたかった。天理戦は技術面も精神面も全て負けた。1、2回戦目は相手がそこまで強くなかったから良かったが、天理戦はレベルが同等だったので緊張してラケットがあまり振れなかった。4年生は一番長い付き合いだし、試合最後だったのでいい成績を残せるよう頑張りたかったんですけど、去年より悪い結果になってしまい申し訳ない気持ちでいっぱい。ちゃんと結果を残せなかった自分が悔しい。(今後は)新チームになるし、最高学年にもなるので自分たちが引っ張っていけるよう頑張っていこうと思う」

伊藤
「(天理戦)今回の大会で最初のヤマ場だと思っていた。結構相手も強かったんですけど、最初からもっと積極的に攻めれば良かったと思いました。負け始めてから積極的になったので、やることが一歩遅かった気がします。(ペアについて)いつもは寺下選手が点を決めて、自分が処理をする感じなんですけど、今回は寺下選手のショットがあまり決まらなく消極的になってしまった。(今大会を振り返りと今後)4年生のためにも勝ちたかったんですけど、大事なところで勝てないのが自分の弱さだと思いました。これからはそこの弱さを克服できたらと思います。あと、試合始まったらすぐ攻めていくという気持ちを持ってこれからの試合には臨みたいと思いました」

垣崎
「4年生の白井さんとペアだったので、1年生の自分は元気よく声を出したり、チームの勝ちに貢献するために力強いプレーをするよう心掛けました。インカレは上位進出を目指していたので今回の結果は悔しい。雨の中断中に気持ちを保つことができず、中断後は何もすることができなかった。(秋季リーグでは)ペアも変わると思うので、基本的な技術からもう一度やり直したい。そして今度こそは上位進出を狙いたい」