
福田が85kg未満級3位 体重別インカレ出場権獲得/東日本学生個人体重別選手権
耐える相撲で勝ち上がった。福田の予選1回戦は、昨年75kg未満級で3位となった前川(早大)との一番。立ち合いは両手で当たると、右腕をつかまれて動きを止められる。じりじりと押されるがこらえ、体勢が変わらないまま時間が経過した。最後は福田からまわしをつかみ、寄り倒しで長い取組を制した。続く予選2回戦は1回戦とは対照的に、立ち合いからすぐにまわしを取って四つに組み合う。お互いに投げを打ち合う形になったが、福田は片足で踏みとどまり、下手投げを決めて白星をつかんだ。この取り組みで予選を突破してベスト8となり、体重別インカレ出場を決めた。
あと一つを勝ち切る力がチームに必要だ。今大会の予選では、あと1勝でベスト8という選手が4人いた。135kg未満級の小山貴雄主将(政経4=向の岡工)は、ここで勝てば全国という3回戦で、自分の形になれずまわしを取られ、下手出し投げで敗れた。「(相手の形になるという)やってはいけない相撲を取ってしまった」(小山)と反省の弁を述べた。年明けから体重増加に取り組み、無差別級に階級を上げて挑んだ武政進之介(政経3=埼玉栄)も、予選3回戦で由留部(日体大)に引き落としで敗れ、3年連続の体重別インカレ出場を逃した。
[渡辺由理佳]
試合後のコメント
小川清彦総監督
「福田はもともと太らなくて、100㎏ない選手だったが、越えてレギュラーを目指してやってきました。今回は減量して、階級優勝を狙っていましたが、3位入賞はよく頑張ったといえます。他の階級では、あと一歩というところで力が出し切れてないです。勝ちを意識しすぎて、相撲を取り切れていません。相撲を取り切れといっても、意識しすぎて、相手を見すぎたり、消極的になってしまう。そこが反省点です。稽古して次につなげます」
守重佳昭監督
「もっとたくさんベスト8に残っていてもおかしくなかった試合でしたが、まだ稽古場で気持ちが入り切れていないときが少しあるのかなと思います。トップを狙っていくチームにしてはまだ甘いところがあるのかなと思います。これから夏にまた気持ちを引き締めて、インカレに向かっていきます。福田は普段から真面目に稽古に取り組んでいて、稽古の番数は体力の問題からかそんなに取れてないけど、最初の方は良い相撲を取っていて一時期はレギュラー候補でした。ようやく4年生になってから3位になって、名前が残ったので良かったと思います。(武政は)由留部には勝ってほしかったです。レギュラーとして活躍したかったら、無差別級に出てくる選手に勝っていかないといけないと武政と名和(闘志・政経2=埼玉栄)に話してから、試合に臨ませました。そこで負けているようではまだまだです」
小山
「全国大会出場のベスト8に一人しか残れなくて、皆惜しいところまで行ってあと一番がしっかり勝ち切れなかった。団体戦もそうですが、そういうところは今後の課題です。個人としては、やってはいけない相撲を取ってしまって、自分の相撲を取らなければいけないところで、相手の得意の形になってしまいました。(次の大会である)十和田大会では団体戦ベスト4が目標です。厳しいですが、選抜で出てくるチームでは明大は順位が下の方なので、勝ち上がっていかないといけないです。ここで入賞したらインカレも見えてくるので、頑張りたいです」
福田
「準々決勝で勝って、安堵(あんど)というか気が緩んでしまいました。準決勝の相手は、いつも全国大会常連の相手で、ああいう相撲を目指しているし、ああいう相撲を取る人に勝ちたいなという気持ちだった。(3位入賞という)結果自体は満足といえるけど、不甲斐ないというのもあります。予選はどんな相手だろうって様子見で時間を掛けてしまったところがあって、相撲は一瞬のものなので、そこは失敗でした。勝てたので結果オーライです。相手は去年3位の人だったので、勝てて良かったです。全国大会の出場は(日程の関係で)迷っています。それでも、最後の大会で名前が載せられて良かったです」
武政
「今日は自分の悪いところが出ました。どうしてもあと一歩のところで勝てないというのが自分の弱みで、ここを克服していかないと上にいくのは厳しいですね。(負けた由留部との一番は)自分の悪いところが出て、押し込まれて左にいこうとしたところ足が滑ってしまいました」
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