
団体2位も課題残る/関東学生三大大会
王者復活の兆しが見えた。初日の障害飛越では大森、香田に加え新戦力である中村幸喜(農1=福岡一高)が入賞。新体制でも十分に戦えることを証明した。しかし香田は「一走目に一落してしまい、正直1、2年生には申し訳ないことをしてしまった」と悔しさを残した。一方で「引っ張ったというよりは、押し上げてもらった部分が大きく、感謝している」(香田)と話しており、選手層の厚さを証明した。
馬場馬術で総合2位につけ、迎えた総合馬術で波乱が起こった。総合馬術とは、まず耐久審査といわれるクロスカントリーが行われ、通過した選手が余力審査といわれる障害馬術に進んで総合で順位を競う競技である。総合馬術最終日、クロスカントリーで完走したのは5人のうち香田ただ1人だった。大森が乗った明鳳は障害を飛ぶ際に足を引っかけ転倒、大森は落馬し失権。「大森が勝つと予想していたが落馬は予想外だった」と香田。期待されていたエースの失権だけに衝撃が広がった。「大森の落馬はしょうがない」と話した佐藤監督。しかしもちろんこの結果に満足はせず「情けない」(佐藤監督)と厳しい結果に表情を落とした。続く障害に出場した香田は「さすがに明治が全部失権はない」と主将の意地。8位に浮上する追い上げを見せた。「とにかく気合と意地だった」(香田)と、1つの障害を落とす以外ほぼ完璧な演技であった。
3種目総合で準優勝と健闘した。しかし香田は今大会を振り返り「不甲斐ない」と悔しさをにじませた。すでに選手たちは全学(全日本インカレ)に向けて気持ちを切り替えている。「全学で成績を出す、それが1番の目標」(佐藤監督)、明大馬術部完全復活のその日まで目が離せない。
[田中莉佳]
試合後のコメント
佐藤監督
「この大会は全学へむけての枠取りなのでそこまで嘆くことはないが、できれば良い成績を取りたかった。しかしここまでガタガタになるとは思わなかった、情けない。全学で何頭とれたか気になるが、与えられた枠の中で頑張るしかない。香田、大森は学生でもトップレベル。中村も4年とひけを取らない。問題はその他。なんとかしなきゃいけない。クロスカントリーは大森の落馬はしょうがないにしても、基本的なルールから教え込まなければいけなかった。全学に向けて選手のレベルアップを計りたい。全学で成績を出す、それが1番の目標。諦めずにいきたい。」
香田
「内容は情けなく不甲斐ない結果で、もうちょっと(優勝した日大に)詰め寄れた。上手く行けば勝てたし、選手の経験が少なかったと思う。障害は得意種目だったが大森に助けてもらってしまった。一走目に一落してしまい、正直1、2年生には申し訳ないことをしてしまった。二走目は自分たちらしい乗り方をして、自分たちらしく戦おうと思いやったら減点なく終えることができた。引っ張ったというよりは、押し上げてもらった部分が大きく感謝している。障害を得意としているのは自分と幸喜だけだが、戦力として自分と大森と幸喜の3人がそろっている。(総合は)主将として3種目をみんなでとるというのが役目だったので、自分の成績云々ではなかった。全学の枠も懸かっていたので、何としてでも帰ってこようと思っていた。気合いで8位という結果までもっていけたのは良かった。大森が勝つと予想していたが落馬は予想外だった。さすがに明治が全部失権はないと。とにかく気合と意地だった。今年は自分と大森を筆頭に下級生が付いてきてくれて、まとまった強さは復活してきたと思う。馬は総合だけ一頭足りないくらいで、問題はない。障害と馬場に関しては今年はそろっているし、勝てると思っている。(全学に向けて)もっと貪欲に勝ちを狙えるチームになりたい。さらにまとまったチームで勝ちに行く」
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