真っ向勝負挑むも、昨年の覇者・立命大に敗れる/全日本大学王座決定戦

2014.07.01
 昨年の今大会の覇者である立命大に接戦の末敗れた。前半17分、PC(ペナルティーコーナー)を獲得すると、谷光未有(法1=天理)が決め先制。前半30分同点に追いつかれる。後半は両校とも追加点を奪えない時間が続いた。しかし後半33分、PCから痛い追加点を決められ、このまま試合終了。結果は1-2で惜敗。決勝にコマを進めることはできなかった。大会最終日はインカレのシード権を目指し、山梨学大との3位決定戦に挑む。

 互角の戦いを見せた。前半はロングボールから多くのチャンスをつくり、今大会絶好調の守備陣はサークルインを許さない。後半は中盤の運動量が落ちたことで相手に前を向かれる場面が増え、ドリブル突破からのサークルインを許し始めた。それでもシュートは打たせない。「連係プレーとかみんなでをホッケーをするっていうのはダントツで明治のほうが良かった」(谷光)と個人技で勝る相手に対して、組織的なディフェンスからのロングカウンターで反撃を試みた。しかし、最後の最後に決めたのは立命大だった。数少ない決定機を確実に決められてしまった。「差はなかった」(安部雄貴主将・商4=横田)と昨年の覇者と互角に渡り合っていただけに悔しい試合となった。

 攻守にわたって奮闘した。PCから先制点をあげた谷光は「イメージができていた」と得点を振り返った。得点機以外でも何度もロングボールから好機を演出した。さらに守備でも粘り強い対応で、相手に決定機をつくらせなかった。天理は谷光が高校時代をすごした思い出の地。「第二の故郷」でかつての仲間に大きな成長を見せた。

 すでに戦いは始まっている。次戦の3位決定戦はインカレのシード権を争う重要な試合になる。相手は春のリーグ戦で敗れている山梨学大。宮田知監督は「最後までうちのホッケーをやるだけ。絶対に勝つ」と雪辱を誓った。最後まで自分たちのホッケーを貫き、なんとしてもシード権を獲得し10月のインカレにつなげたい。

[萬屋直]

試合後のコメント
宮田知監督

「勝てる相手だった。外から組み立てていけば良かった。気負いすぎていた。前へ前へとパスを出してしまった。横を使ってやれればチャンスをつくれた。こっちは3試合目で相手は2戦目というのもあって疲れも出ていた。決勝にいこうとしか考えてなかった。やっぱりチャンスを決めきれないのが良くない。最後のツメが甘い。自信を持ってパスをつなぐ精神力、味方につなげるプレーができないとシュートまでいかない。明日は3位になるとインカレのシードに入れるので絶対に勝ちに行く。山梨学院とはリーグでは負けているが最後までうちのホッケーをやるだけ。絶対に勝つ」

小池コーチ
「残念。その一言。点数が入っていれば勝てたと思う。互角、うちの方がちょっと上かなという感じだったので残念。いつも立命館には大差で負けていたが今年はどことやってもいい勝負ができる。それはキャプテンがしっかり走り込んでくれたりフィジカルトレーニングをやってくれたりしているから。厳しい練習を普段からやってきている。今日は前でやろうという考えでやっていた。ただ反省点としては冷静にうちのパスホッケーができない。立命館ということでプレッシャーがあるのかわからないけど自分たちのプレーができない。冷静にできていれば勝てた。通用していたけど気持ちの問題。点が取れていないというのは全体を通しての課題。逆に立命館はセットプレーできっちり決めている。それが勝敗を分けた。それはFWの普段の練習の集中力が足りない、サークル内での冷静な判断ができていないから。明日は山梨学院。勝てばインカレの枠に入れる。どうしても3位。立ち上がりの入り方でだいぶ変わってくると思う。あとは互角なのでどれだけ冷静にできるか、点が取れるか」

安部主将
「昨年度の王者ということで試合に臨んだけれど、昨日駿河台とSOまでもつれこんだので明治もチャンスがあると思って、積極的に前に行こうということを心掛けて試合に臨んだ。前半は守れていたのですが、後半体力的にきつくなったところでマークに誤差が生じ攻め込まれたというシーンが多々ありました。立命館大との力の差はなかったと思います。大嶋(雄飛・文3=今市)が帰ってきたことはチームにとってとてもプラスになりました。明日はインカレにつながる大事な試合なので、最後の試合ですがチーム全員で戦って必ず3位を勝ち取ります」

國友督仁(政経2=丹生)
「今日の戦術はもうガンガン前からいくということでした。昨日の試合を見ていてこれはいけるなという雰囲気があって、前からプレスしてシュートをどんどん打っていこうという作戦だったんですけど、ちょっとシュートの精度が悪かったですね。前半はしっかり足が動いていたんですけど、後半になってから3試合目ということもあって足が止まって、相手のドリブルについていけなくなって、相手のサークルインも増えたりして、結果やられちゃいました。立命館も去年よりだいぶ戦力は落ちているということもあるんですけど、今大会明治はディフェンスがすごく良くて、しっかりその点では守れていたし、攻撃も積極的にいけていたなとは思いますね。ただ、最後は相手に決定力がありましたね。1点目2点目のPCを決められた場面は、1点取られたときに自分の気持ちが弱くて。2点目も自分のメンタルの弱さが出たなと思います。明日は春リーグの準決勝で負けている山梨学院大学なので絶対にリベンジするんだという気持ちで勝ちにいきたいです」

谷光
「今日は結構いつも通りのことができていたので良かったと思います。後半は相手のドリブルに付いていくことが体力的にも厳しかった。個々の能力でいったらおそらく相手の方が上なんですけど、連係プレーとかみんなでホッケーをするっていうのはダントツで明治の方が良かったと思います。いつも練習でキーパーと弱点とか良さをしっかり話し合っていて、それを踏まえてイメージができていたので得点につながりました」