強豪・朝日大に昨秋の雪辱を果たして準決勝進出/全日本大学王座決定戦

2014.06.30
 朝日大とのSO(シュートアウト)戦までもつれた熱戦を制し準決勝進出を決めた。前半5分に、安部雄貴主将(商4=横田)が先制点を決め、1-0で前半を折り返す。後半11分相手にPC(ペナルティコーナー)から同点とされる。その後両チームともに好機をつくるが決め切れずSO戦へ。最後は國友督仁(政経2=丹生)が止めて勝利を手にした。SO戦を3-1とし、2年ぶりのベスト4進出を決めた。次戦は立命大と対戦する。

 待ちに待った得点だった。前半5分谷光未有(法1=天理)が中央へパスを送ると安部がタッチシュートを決め先制。安部主将は「今までずっと得点を決められずチームに迷惑をかけた」と結果を残せてなかったが「少し恩返しができた」と安堵(あんど)の表情を見せた。小池文彦コーチは「キャプテンが決めたことで士気が上がった」と安部の得点がチームに与える大きさを物語っていた。

 息詰まる攻防戦だった。SO戦は先攻が明大で始まる。しかし、先頭の安部が自らの足に当てて先手を取ることができなかった。それでも明大は集中力が切れず3連続で決めるとGKの國友も3連続でゴールを死守して3-1でベスト4に進出した。「最後のSOもよく止めてくれた」と宮田知監督は國友の活躍を満足げに語った。

 守備陣が今日も奮起した。前半開始直後2本のPCで好機をつくられるが得点を許さず前半5分の先制点につなげた。その後もPCを与える場面が多かったが、無失点に抑え前半を折り返す。後半11分のPCで同点に追いつかれるが國友督仁(政経2=丹生)と岡崎慶次(理工4=石動)を中心とした守備陣が追加点を与えさせなかった。小池コーチは「守備陣の集中力が切れなかった」と再三のピンチを1失点に抑えた守備陣を称賛した。

 次戦から舞台を奈良に移す。準決勝の相手は昨年の優勝校の立命大。國友は「昨年の夏合宿で散々やられたのでリベンジしたい」と昨年の夏の練習試合の雪辱に燃える。守備からリズムをつくり攻撃陣のカウンターにつなげるホッケーで念願の初優勝まで突き進む。

[常光純弘]

試合後のコメント
宮田監督

「結果勝ててよかった。昨日こっちは1回戦っていて、朝日大は初戦だったから向こうの方が緊張感というのはこっちの方が和らいでいた。絶対有利だなということで送り出した。ただPCばっかり取られたけど、國友中心によく守ってくれた。あとはチャンスで決めてくれればもっと楽に勝てたけど。でもトーナメントだから何であろうが勝てば次に進める。先制点を取れたことは大きい。追加点が前半終了間際に取れてれば良かったけど、選手は頑張ってくれたからほめてやりたい。後半の失点は仕方ない。何回もPC取られて、一発ぐらいいいやつが入ってきても仕方ない。國友が良く落ち着いてセービングしてくれた。最後のSOもよく止めてくれた。國友はこの大会で一枚成長した。ベスト4で良かったと思うなと言っている。優勝するという強い気持ちで頑張ろうと指示した。決勝戦までやっていきたい」

小池コーチ
「先制したけどその後のチャンスで決められなかった。そこが響いてこういう展開になった。でも結果的にトーナメントだから勝てばいい。よく頑張ってくれた。特に國友が頑張ってくれた。先制点はかなりいい形でうちの展開になった。いいところでのタッチシュートだった。キャプテンが決めたことも大きかった。それでチームの士気も上がった。昨日もだけど関西の強いチームに接戦で勝てたことは良かった。今日は比較的PCが多かったけど、しっかり1点で抑えたことは良かったと思う。守備陣の集中力が切れなかった。それはキャプテンがやってきたフィジカルトレーニングの効果が出たと思う。SOでは最初、キャプテンが外して良くないかなと思ったけど次でしっかり決めてくれたから良かった。その後はみんな信用していた。國友も頑張ってくれたから結果が出た。朝日大にリベンジしようという気持ちはあった。今後もやることは走り負けをしないこと。攻撃陣はしっかり集中してチャンスがあればきっちり決める。それとしっかり休んで久しぶりに決勝にいきたい」

安部主将
「昨年戦って負けたということで今年は絶対に勝ちに行こうという強い気持ちでやったので、SOという結果で勝ちきることができたと思います。昨日から必ず点が取れると思っていたのでスティクを置いていたら谷光がいいボールをくれたので自分は合わせるだけでした。いままでずっと得点を決められずチームに迷惑をかけていたがやっとここで少し恩返しができたと思います。後半にPCで追い付かれても必ず勝つという気持ちでやっていたので負ける気はしなかった。攻撃面で意識した点としてサイドを使ってラストパスを正確に合わせるという形を前日のミーティングでも話あった通りにできたので多くのチャンスがつくれたと思う。ここまで来たら立命大も倒して王座で明大初めての優勝で終わりたい」

國友
「後半11分にPCから決められてしまったのは自分の準備不足だった。昨年のインカレと同じで同点にされてSO戦に持ち込まれてしまった点からまだ成長は見えないと思う。攻撃陣はセカンドポストでしっかり構えて触られたのでその点ではしっかり練習通りできている。試合全体の流れとしては自分たちが押していたが昨日同様得点力不足は課題だと思う。立命大には去年の夏合宿で散々やられたのでしっかりやり返したいと思います」

谷光
「昨日と同じで接戦だったが一人ひとりの優勝への気持ちが強かったからギリギリで勝てました。試合の流れはどっこいどっこいだったと思うが決められるところで決められないのが課題でスームズにパスを回せるようにならないといけない。岡崎さんと一緒にプレーすることは精神的にも安心できるし信頼できるので正直点を取られる気があまりしない。準決勝以降は第二の故郷である奈良での試合なので優勝に貢献して恩返しがしたい」

三島理(法2=岐阜総合学園)
「FWとして仕事が全然できていなかったのでなんとかチームに貢献したいという気持ちでプレーしました。チーム全員が思い切って行ってこいと背中を押してくれたのでゴールを決めてやろうという気持ちを持ってやりました。ここまで勝ち上がって来たので残りも勝って優勝したい」