前田が明大新で初V/関東学生フィールド個人選手権

2014.06.30
 前田がフィールド種目初優勝だ。関東学生フィールド個人選手権が3日間にわたり行われ、明大からは34人が出場。男子リカーブの部では前田悠帆(法3=東福岡)が合計334点で優勝を決めた。前田のフィールド種目の優勝は初。また、昨年3位で優勝候補だった太田俊(理工4=明大明治)は5位に終わった。女子リカーブの部ではフィールド初出場の中村彩(商4=越ヶ谷)が8位と健闘した。

 エースが復活の優勝だ。大会2日目に出場した前田は1回目で、太田の持つ明大記録を1点更新する171点を叩き出した。「練習は一回ここに来て練習したぐらい」という前田だったが、持ち前の正確な射を武器に2回目も163点の高得点を出し、合計334点。「苦手であまり好きではない」というフィールドで初優勝を飾った。7月には国体予選が控える前田。「全国で戦うことを意識しながら、常にやっていこうと思う」と前を見据えていた。

 悔しい結果に終わった。昨年の同大会で3位、フィールドインカレで4位と得意のフィールドで優勝を狙う太田は、1回目終了時点で首位の前田と5点差の2位で終え、優勝に向けて好発進した。2回目も順調に高得点を重ねたが最後の一射を的から外すミスを犯し、優勝戦線から大きく後退。合計318点の5位に終わった。試合後は「フィールドだけは(前田)悠帆に負けたくなかった」と後輩に負けたことを悔しがった。リベンジへ闘志を燃やし「10月のフィールドインカレでは有終の美を飾りたい」と最後のインカレで優勝を目指す。

 女子の中村もフィールド大会初出場ながら8位になるなど、軒並み明大の選手たちが好成績を残した今大会。10月のフィールドインカレにも期待が懸かる。昨年は深澤菜見(平26文卒)が優勝を飾ったフィールドで、明大勢が2年連続の日本一を目指す。

[本永雅敬]

試合後のコメント
前田

「今日は前半が171点で太田先輩が出した明治新170点を更新することができました。それは良かったと思います。インカレ出場は確実だと思うので、これからターゲットを主に練習しつつフィールドインカレにも備えていきたいです。フィールドの練習は一回ここに来て練習したぐらいです。フィールドをやりすぎると射形が崩れてしまうので。フィールドの大会は3回目です。(フィールドとターゲットの違いは)ターゲットは的が一定の距離で足場も平坦ですが、フィールドは的の高低差もあり足場も不安定です。体を傾けたり、標準器のメモリを的ごとに変えたりしないといけません。あと3本射つごとに山を歩かないといけないので、それも疲れます。フィールドは苦手で、あまり好きではありませんが、やることで幅が広がるのでないがしろにはできないです。今の調子は、練習でも矢の集まり方も良くなってきて上り調子にあるなと思います。もう一つ新しいことをすれば、長い不調から抜け出せる、ではないのですが、上にいけると思います。幹部となり新入生が入ってきてその指導をしているので、昨年と比べて練習量が減っているのですが、そこは工夫で何とかします。これからは、来週に福岡に帰省して国体予選に出るのでターゲット中心に70mなど長距離の練習をしていきたいと思います。全国で戦うことを意識しながら、常にやっていこうと思います」

太田
「練習してない割には良かったかなと思います。フィールドだけは(前田)悠帆に負けたくなかったのですが、負けて悔しいです。(フィールドの全日本選手権もありましたが)リーグ戦の順位決定戦とかぶっていたので、チームのためにと思って出ませんでした。世界代表選考会も兼ねていたので出たい気持ちはあったのですが。だからその分インカレでは(優勝したい)という気持ちはあります。フィールドインカレは昨年も出場して、経験があります。普通にやれば決勝ラウンドまでは行けると思います。やはり最後なので何とかタイトルをとは思います。有終の美を飾りたいです」

中村
「フィールドの大会に出るのは今回が初めてでした。自分でも分からない部分がありましたが、インカレのボーダーの点数が出ました。ただ、大きいミスもあったのでそれは課題だと思います。(フィールドの練習は)ここに来て何回か練習を重ねました。(4月のリーグ戦後に)現役を引退してからは練習量は減りましたが、自分で楽しもうと思ってやっています。リーグ戦までは(重圧に)参りながら射っていた部分もありましたが、今は楽しくやっています。個選は、本戦に出場してターゲットインカレを目指していきたいです」

丸子博貴(営4=広島大附)
「(今日の結果について)微妙でした。160点出すことを目標にしていましたが、現役を引退してから練習は自主性を問われていましたが、突き詰められなかった部分も結果を見ればあるので、そういうところで甘さが出たかなと思います。結果自体は今日150点出ましたが、昨年のインカレのボーダーが147点で今年はどうなるかなと思います。あとは祈って待つという気持ちです。フィールドの大会は2回目で、ターゲットと比べて急斜面で上を射ったり下を射ったりというのがあるので、すごく新鮮で楽しいというのがあります。今日も楽しんで射つことができました。現役の時は(主将という立場で)チームのことを肩に背負っていましたが、今はフリーな状態で結果をあまり求められない立場にあるので、そういうところで自分に甘いところがあるかなと思います。現役の時と比べて気持ちが楽になって緊張の糸が解けたというところもありますが、充電期間をつくりすぎたかなと今思います。8月の個選は今日の悔しさを晴らすために、今まで予選を突破したことがないので本戦に出ることと、自分は現役を引退してから点数が下がったわけではないので、これからもう一度自己新を出すというぐらいの気持ちで再スタートしようかなと思います」

池田啓輔(理工4=東京都市大附)
「点数は出ていなかったけど、楽しくやろうといいう気持ちでやりました。点数には満足していませんが、あまり気にしていないです。練習量はあまり取れていませんが、今まで個人でインカレに出場したことがないので、出たいという気持ちはありいます。たまにできるいい射を平均で出せるようにしたいです」

佐山陽亮(法4=京華)
「フィールドの大会に出るのは2回目です。昨年もこの大会に出場しました。フィールドは高低差があって、的によって射つ距離が違うので難しさがあって気を使います。今日の結果は微妙でした。標準器の数値を変えたりして対応しましたが、難しかったです。的を変えるごとに山を登ったり、下ったりするので体力的にもきつい部分がありました。8月の個選はリカーブではなくてコンパウンドで出るかもしれませんが、昨年本戦に進めたのでさらに上を目指していきたいです」

横尾大河(文4=掛川東)
「午前は今までで一番ひどかったです。山中で足元もかなり悪かった。午後からは天気も良くなって、点数も上がったので、こんなものかなという記録は出せました。リーグ戦よりは上がってきました。サイトは取れたが、まだまだ天気には左右されるなと。一回会場に来て練習した時とあまり差がありませんでした。それは射型が変わってないという意味では良かったのかなと思います。インカレは厳しい点数だが、今の自分としては満足です。2年生の時インカレに行けたからよかったけど、今回いけないのは残念です」

伊藤達也主将(情コミ3=県立船橋)
「(今日の結果について)全然駄目で、昨年の点数より圧倒的に下でした。昨年より気持ちや練習など準備がなっていなかったので、言い訳になってしまいますが、それを含めてうまくいかなかったなと思います。フィールドの大会は2回目で、ターゲットやインドアとは全然違います。的によって上に射ったり下に射ったり、いろいろ変わるのでちゃんと射っても外れてしまうことがあり、その感覚が慣れないと難しいかなと思います。(得意、不得意かと言われれば)自分は不得意だと思います。的が同じ距離なら得意ですが、色んな距離の的を射つのでそこに難しさがあります。(フィールドの練習は)ここに1回来て練習しました。ただ、もう1回来るべきだったかなと今は思います。(これからは)個選は今年で3回目になりますが、昨年は本戦まで進めたので今年は本戦出場を絶対条件として、その後のインカレに進みたいと思います。フィールドと違ってターゲットは自分のフォームで射てるので、仕切り直してさらに上を目指していきたいです」

林凌司(理工3=富士)
「午前中は雨が本当に凄くて集中できず、いい結果が出せませんでしたが午後から雨が止んで集中できてうちやすかったです。午後のインの方が難しいのですが、午前のアウトよりも良かったです。今は授業があり、練習量が減っているので、夏はそれを増やしてベストな状態で挑みたいです」

増田圭佑(商3=長野日大)
「(フィールドの大会に出るのは)昨年のこの大会に続いて2回目です。(今日の結果について)何よりもショックです。3年間の中で一番ショックなのではないかと思うぐらいショックです。昨年はボーダーでインカレに行けなかったのですが、今年もそれぐらいの点数でした。ギリギリ行けるか行けないかという点数でした。(フィールドの練習は)ここに1回練習に来ました。(フィールドとターゲットは)違いますね。気持ち的に嫌いです。(これからは8月の個選は、(フィールドより)足場も安定しているので当てるとこを当てて、インカレにつなげていきたいです」

三好寿弥(理工3=東京都市大附)
「午前は雨がすごくて、練習とも違ってやりづらかったが楽しんでできたと思います。結果は伴わなかったが。午後は実力が出せたかなと思います。どんなに足場が悪くても、射型維持するテクニックが足りない。普段から適応していけるようにしていきたいです。本選は試合新を出したいです」

牛久保早紀(政経3=大妻多摩)
「午前中は全然当たらなかったのですが、不調だったので納得しました。午後で多少点数が伸びたのですが、練習よりも低かったです。ただ、天気のせいではないと思います。夏までは個人の戦いだと思うで、後輩に負けないようにしていきたいです」

佐藤瞭平(法2=世田谷学園)
「調子はあまり良くなかったです。1週間くらい前に、丁寧な射形を意識して射るという課題を見つけました。押し手を最後まで残したり、押し手と引き手のバランスを考えると当たるというのが分かり、そこを意識して練習するようにしています。今日は足場が悪かったり環境も良くなかったりしたため得点に結びつきませんでした。フィールドに出るのは初めてだったけれど難しかったです。今回のコースには練習や確認のために2回来ているけれど、点数を考えながらやってみると難しかったです。点数に満足はしていないです。今回はインカレフィールドが広島開催で、行きたいと思ったのと、フィールドは誰でもチャンスがあるぞと言われていたので出てみました。また来年もリベンジしたいです。今年は4月は新歓期間であまり練習できず、新歓後も1年生の指導などでここ3カ月ぐらい練習の時間があまり取れていません。今後は点数は意識せず、思い通りの射を試合でやることを意識しながらできるようにしていきたいです。思い描く射ができれば点数も上がってくると思います」

清水拓哉(政経2=明大中野八王子)
「今日は雨で射ちづらかったです。傾斜があると射ち方も変わって分からなくなってしまいました。練習よりも点数が出ませんでした。来週日曜に練習試合があるので、見直してできるところをやっていきたいです。何が悪いかもいろいろ言われて、全てうまくいってないです。一つでも多く改善方法を見つけていきたいです」

杉若覚(商2=京都成章)
「フィールドの練習はしていなくて、慣れていませんでした。練習が足りないなと思います。フィールドであるという緊張はありませんでした。アーチェリーと言ってもジャンルが違うと全然違ってくるので。フィールドをやってみて、練習したら当たりそうだなと感じました。今後もチャレンジしていきたいという気持ちはあります。今回の出場は直前に決めたことだったので、来年はもっと本格的に取り組みたいと思います。苦手意識もそんなにありません。今年度始まって、練習量と結果が比例していないと思うので、工夫してやっていきたいと思います。8月の個人戦へは、7月はテストもあるけれどうまく調整してやっていきたいです」

松本龍也(法2=安積)
「練習ではイン取りアウトが当たっていたが練習と変わって、午前はインの方が当たりました。午後は良くはなかったですが、午前中の感覚でリズムよく射てました。昨年冬から調子が良くないです。12月ごろの記録にまた持っていきたいです。ポンドアップを急ぎすぎたかなと思います。毎回同じ強さで引けてない。狙い込まず、いつも通り射つことができたらいいです。自己新は厳しいです。今は目標を達成するのが目標です」

峰村遼(法2=川越東)
「フィールドに出るのは初めてで、ターゲットと違って射ち下ろしや射ち上げというのがあり、射形が変わってしまい、リズムが狂ってしまいました。インカレフィールドに出てみたいと思ったので今回の出場を決めました。ターゲットだと当てられるけれど、フィールドでは真ん中を狙わないような射ち方がありそれが難しかったです。点数としてはところどころミスがあったので、それを拾えたらあと少しは上がったのかなと思います。フィールドはこれだけ、もういいやという感じです。今後8月の大会に合わせて夏は自主練になるので調整していきたいです。押し手が残らないという課題があるので、それを意識して練習して射てるようにしたいです。本選のボーダーが620点くらいなので、630点を目指して仕上げていきたいです」

村田将視(商2=日野台)
「練習の時よりかは(結果は)良かったです。2年生になってどんどん大会に出ようと思って、今回も一つの経験として出ましたが、上に射ったり、下に射ったりと面白かったです。今は1年生の指導があるので、なかなか練習時間が少なくなるのですが、これから空いた時間は練習をしに来ようと思います。1年生は経験者も多くてすごいと感じますが、負けないように試合に出られる点数を出していきたいです」

山田優介(営2=戸川)
「フィールドは練習回数が少なかったし、練習だけではつかめませんでした。雨のせいもあっていつも通りの射ができませんでした。練習は初めてにしては良くできていましたが、本番は晴れてからは後半は楽だったものの点数は出ませんでした。特殊な競技ですが、その中でもいつも通りできなかったのは、射型が身についていなかったということ。来週2年生は中大と試合があります。コンディションを整えていきたいです」

小笠原真由(東京学芸大附国際中等教育学校)
「初のフィールドで、うまくいきませんでした。スコープでも間とが見えなくてサイトミスをしたり、満足はしていないです。射会や2年生戦があるので、射型をもっと直していきたいです。個選では試合新記録を目指します。緊張しないで、空気に飲まれないように。自信を持って射てるように、練習を頑張っていきたいです」

橋本茉由子(政経2=明大明治)
「天気がきつかったので疲れたが、練習よりも点数を出せました。雨に降られて寒くて体が固まったりしました。目指していた点数には届かなかったが練習よりも出せたからよかったです。難しかったけど、当たるポイントはターゲットと変わらないし、顕著に射の違いが出いい勉強になりました。本選が一つの目標当てるポイントがつかめてきたので、定着させて点数も上げていきたいです」

堀栞(商2=春日部共栄)
「午前は雨が強かったですが、感覚は良くて点数も上がりました。午後はだんだん良くなってきて、調子良く射てました。押し手を残すことを意識しました。結果良かったですが、まだ動いてしまうから、常にできるようにしていきたいです。インカレまではあともうちょっとという点数。練習ではひどくて駄目だろうと思っていました。射つ感覚は良くなっています。個選に向けて調整していきたいです」

渡邊里奈(政経2=聖徳大女子)
「雨が降っていてやりづらかったです。午後もあまりよくなかったです。これからは普通に戻って練習を頑張りたいです」

榎本麻那(営2=明大中野八王子)
「雨の中でするのは初めてだったので、どうなるかわからなかったのですが、いつも通りにするということを心がけて臨みました。しかし午後は心身ともに集中できなくて、ミスが増えてしまって悔しかったです。夏に向けて、今の自分の課題を見つめなおして、修正した状態で臨みたいです」

関連記事

RELATED ENTRIES