専大に敗れベスト8で終える/東日本大学選手権

2014.06.23
専大に敗れベスト8で終える/東日本大学選手権
 準々決勝を迎えた。2、3回戦をストレートで勝利したが、その波に乗れなかった。専大に1─3で敗れ、ベスト8で大会を終えた。東日本インカレ連覇とはならなかった。

 白熱した展開となった第1セット。序盤から相手のサーブで崩され苦しい状況となるも、杉本匠(政経4=聖隷クリストファー)や野村昇吾(商3=高知商)のレフトからのアタックがさえた。さらに14─17の場面で、頼金大夢(法1=東福岡)がピンチサーバーとしてコートに入るとレシーブで相手を崩し、得点を重ねて勢いづいた。24―22でセットポイントを迎えた場面、サービスエースを取られるなど3連続失点。今度は専大がセットポイントを握る展開に。與崎風人(政経3=鹿児島商)が鋭くDクイックを決め追いつくと、そこから一進一退の攻防となった。終始追いかける立場だったが、うまく食らい付いた。しかし33─33でツーアタックを簡単に決められると、惜しくもこのセットを落とした。
 ミスによる失点でリズムをつくれなかった。続く第2セット、杉本と野村のレフトからの攻撃が単調になり、ブロックが3枚付き苦しい形に。さらにアタックなどのミスが目立ち、明大のバレーが全くできなかった。「一方的な形でやられてしまった」(政井拓歩・営2=尼崎)と一度も流れをつかめず15─25でセットを落とした。
 後が無くなった第3セット。2セット目の戦術とは一変し、このセットでは野村の時間差や原潤一(文3=習志野)のAクイックなど多彩な攻撃の形が見られた。7─7同点の場面では杉本がパイプ攻撃を決めた。最後には専大のミスを誘い、25─21でこのセットをものにした。
 決定力に欠けた。第4セットは杉本を中心に5連続得点をするなど良いスタートを切った。しかし與崎や野村はアタックが打ち切れない。流れがつかめないままミスでリードを奪われた。長いラリーも最後には杉本に任せる形となり、相手には自由に攻撃をされる一方、展開は苦しくなっていった。最後は19─25でこのセットを落とし、ベスト8で東日本インカレの幕を閉じた。

 「優勝杯を奪われたくなかった」(有田賢史・政経4=福岡大大濠)と連覇できなかった悔しさをにじませた。「コンスタントに攻撃を決められるようになっていかなければならない」(野村)と攻撃面、さらにはサーブ、ブロックまでこの試合は大きく課題の残るものとなった。この悔しさをばねに秋季リーグへリベンジを誓う。

[川合茉実]

試合後のコメント
岡崎吉輝監督
「キャプテンがしばらく抜けて、副将の有田を中心にやってるんですけど、モチベーションとかそういった面ではいいのかなとは思います。試合に臨む部分では今日は1セット目負けて選手が落胆してしまったのが敗因です。完成度はまだ3割くらいだと思います。有田が肩を脱臼して、そのアクシデントに対して備えられていなかったのが厳しかったです。相手を想定した練習より自分たちがどうやって試合していくかが課題になってくると思います。ミスをいかに減らせられるかが勝利へのカギになっているので、これからはそういった練習をしていきます」

有田
「(ケガの具合について)こういった強いチームと対戦する時に最高のパフォーマンスができない状態。足を引っ張ってしまう、そういう状態です。ベンチから見た明大のバレーは、気持ちの面でいえば1セット目取り切れなかったこと、その次の2セット目であれだけ大差で負けてしまい、きついものがありました。プレー面でいえば、バックアタックが決まらない、あと與崎が調子悪かったこと、そういうことがこういう負けにつながったかな、と思います。だから周りで一緒にプレーしている人たちが試合の中で盛り上げていけ、ということは試合中言っていました。それとサーブが弱いことも課題です。(今回ワンポイントでサーブを打ったが)この肩では相手を崩すことが無理だけど、自分が出場するということで本当に勝ちに行くんだという意識付けをしたいという気持ちで入りました。(大会を振り返って)先輩方が取ってくれた優勝杯というのを奪われたくなかったです。このために今まで結構きつめな練習をしてきたし、結構きついことをメンバーに言ってきていました。期待に応えることができなかった、自分のこのケガもそうですけど。結果が出てしまえば、もうそれを覆すことは無理だから、もう次は秋リーグ、去年は準優勝してしまっているので今年こそは優勝するということで標準を合わせていきます」

杉本
「春のリーグ戦の結果に少し浮ついて、それが今回の結果になったと思います。勝てるおごりがありましたし、受け身になっていました。相手の思う通りにやらせてしまって、こちらはなにもできないまま負けちゃいました。敗因は勢いが無いことです。3セット目は自分たちの普段通りのバレーができたけど、1、2、4セット目は全然勢いが無くなってしまいました。序盤リードしたところで相手が追い上げてひっくり返してきたので、悔しい気持ちがあります。技術面では、センター線がなかなか通用しない場面がありましたし、スパイクのミスが多かったのが今後の課題になります。次の天皇杯ではいろんなチームがいるので、自分たちのプレーをするいい機会だと思います。全カレにつながるような結果になればいいと思います」

竹内雅人(商4=羽黒)
「一言で表せば、まず後悔って言葉が出てきます。自分のポジションのとこにAチームで與崎が入ってるんですけど、今日は調子が悪くて普通だったら自分が交代してチームに貢献しなければならない状況で、それができなくてむしろ迷惑を掛けてしまいました。チームでやろうとしていることは間違ってなかったと思いますが、やっぱり練習中からコンディショニングの調整をしてきたので最大限まで詰められていなかったのかと思います。イメージはできていても体が付いてきてないです。今回は秋リーグに向けて課題が浮き彫りになったと思います。この課題を一個一個潰していって、インカレまでに完成させたいです」

小野寺徹(営3=東洋)
「今日はブロックとして機能できなかったのが大きいです。春リーグのときはうまく回ってブロックも決まったけれど、今日は出ませんでした。乗れずにいってしまいました。止めるよりも、タッチを取って切り返そうとするつもりでした。1セット目はあのまま負けてしまったけれど、2セット目の入りが悪かったです。点差を離されて終わってしまったけれど、あそこでしっかりと自分たちのバレーができていたら変わっていたかもしれないです。(東日本を終えて)今日から本格的に試合が始まったけれど、力を出し切れずに終わってしまいました。個人としてはブロックへの対応と出し方が甘いという部分が課題です。チームでは今日の第2セットもそうですが、沈んでからまた上がってくるのに時間がかかってしまいます。切り替えの早さや、連続失点を無くすことを意識して夏の練習をやっていきます」

野村
「相手のセンターは背が高いので、小野寺、原の2人に任せてワンタッチで勢いを弱めたりしていこうと心掛けたけれどそれができませんでした。1セット目は大事なところでサーブカットが駄目だったり、相手はサーブで攻めてきたけれどうちは弱かったり、連続得点をできなかったりしたのが良くなかったです。個人的に1セット目は悪くなかったので、2セット目では同じ調子で、周りにも気を遣ったりしながらできたと思います。2セット目は序盤からミスがあって修正できませんでしたが、3セット目では逆に相手のミスから点差を広げていくことができました。(今大会を振り返って)1部のチームと初めて対戦して、自分の攻撃が通じることがわかりました。これからはスタミナだったり、技術や高さを磨いてレギュラーの座を目指していきます。(今回のレギュラー入りは)1、2週間前からです。最初は濱中だったけれど、自分になりました。小野寺や原など同期も多いし、早く馴染むことができました。今日の試合は、春の専大戦と逆になってしまったと思います。こちらのミスが多く、攻撃も決まらずに最後はエースの杉本さんに集まってしまっていました。杉本さん以外も決められるようにならないと、秋以降こてんぱんにされてしまうと思うので、全員が安定的に、コンスタントに攻撃を決められるようになっていかなければならないと思います」

政井
「試合の初めから相手にムードをやる形で始まってしまって、そのまま1、2セット目を落としてしまった。第2セットは1セット目取れなかったというのが正直あったと思います。それを引きずったまま2セット目に入ってしまって、一方的な形でやられてしまったかなと思います。3セット目ではやっとちゃんとできたかなと思ったんですけど、次の4セット目は僕たちのリズムで行かなきゃいけなかったのにそれができなかった。個人的には大きい大会というのがあり、思うようにできなかったです。二段トスの精度が全然良くなかったです。(専大のセンター陣について)センター陣が強い中でブロックをどういうふうに付くかっていうのを考えながらやっていました。でも速い攻撃に対しての対策が遅かったんじゃないかなと思います。(第3セットの攻撃について)専大のブロックが開いてきたので、コンビがちゃんと使えるようになりました。(東日本インカレを振り返って)自分的には課題、足りないものが何かっていうのがわかった大会だと思います。少し割れた時のコンビやどこを使うかという判断力が甘かったので、そういうことを練習からやっていきたいと思います」