
国士大に1点差で敗北 新人戦3回戦で敗退/関東大学新人戦
スターターは齋藤拓実(営1=桐光学園)、會田圭佑(法2=市立柏)、田中井絋章(政経2=山形南)、平佐田葵(営2=美濃加茂)、宮本滉希(政経1=明成)。
あと一歩のところで勝利を逃した。第4クォーター開始2分、それまでリードを保ってきたが、国士大のゾーンディフェンスに対応できず得点が伸び悩み、ドライブで崩され逆転を許してしまう。しかし、最後に怒涛のディフェンスを見せて追い上げた。試合終了1分前に国士大から8秒オーバータイムを奪って宮本の得点につなげ、点差を縮める。ファールゲームを仕掛け、試合終了間際には2点差まで詰め寄ると、残り0秒で會田が3Pシュート中にファールを受けて3本のフリースローを獲得する。すべて決めれば逆転勝利という場面であったが、會田が最初に放った2本のシュートは惜しくもリングにはじかれてしまい63―64の1点差で国士大に敗北。本戦2戦目にして今年の新人戦を終えた。
攻めのディフェンスが光った。試合開始から国士大にオールコートディフェンスでプレッシャーをかけた。開始5分、得点が伸び悩んでいた中で吉川治耀(情コミ1=京北)が気迫のこもったディフェンスでスティール。ボールを奪うとすかさず田中井が走り込みレイアップシュートを決めた。その後も吉川は再びスティールを決めてアシストを成功させ、前半のリードを演出。個人としてもチームとしても、今大会では相手の思うような攻めを許さない厳しいディフェンスを見せた。
多くの選手が経験を積んだ。田中井が「次につながる経験になった」と言うように、今回の新人戦は1、2年生にとって間違いなく今後の成長の糧となった。多くの下級生は普段試合に出る機会が少ないが、今大会では1、2年生が全員コートに立った。2日という短い期間ではあったが、そのなかで「シュート率とディフェンスの強化をしておきたい」(吉川)などと各自の課題が見えてきた。上級生も加わる秋のリーグ戦で1部リーグの強敵たちと渡り合うためには「オフェンスでもディフェンスでももう一段二段レベルを上げないといけない」(齋藤)と選手たちは高い意識を持って秋を見据えている。夏の厳しい練習を越えた先にある1、2年生たちの活躍に期待がかかる。
[正田光太郎]
試合後のコメント
外山英明コーチ
「前半10点差で終えられたところを5点差にしてしまった。後半はゾーンの攻め方がうまくできなくて逆転されて10点くらいまで差が開いてしまった。(前半追い上げられたところでのタイムアウトは)2桁差をつけることは大事だからディフェンスをしっかりやるように言った。2桁差で終わるのと1桁差で終わるのとでは違うので終わり方が大事だと。やっぱりインサイドがいないのでゾーンは厳しいしそれは仕方ない。外で回して打つだけでそのシュートが入らないことでリズムが悪くなってしまった。シュート力がないということもある。横からのパスよりゴール下から向かってくるパスのほうがシュートの確率が高い。そういうのもできなかった。逆を攻めるということが大切だがそこのところの理解が足りなかった。(最後追い上げたが)ギャンブルなので本来ならああいう形にしてはいけない」
田中井
「練習したことしかできないのでゾーンの攻めができないのはある意味仕方なかった。ガードがもっとしゃべってオフェンスできたら良かった。ゾーンにされたことでパッシングの意識が薄くなっていたと思う。ディフェンスは後半の方が足も動いていて良かった。セカンドボールが拾えなかったのでもっとボックスアウトをしっかりしてガード陣が飛び込んでいけたらよかった。結果は結果として自分たちのレベルがわかった。リーグでは国士とできるのでそこで借りを返したい。1、2年生にとってはプラスになった大会だと思う。齋藤、吉川は司令塔的な役割を与えられたけどまだ大学のバスケを理解していない。今回の経験がリーグ戦にいきてくればいい。個人としてはこんなに試合に出るのは高校のときぶりで思い切ってプレーできたが同時に継続する必要性を感じた。新人戦は勉強になったけどもう少しやりたかった。昨日誠(間宮・国際2=京北)が3Pシュートを決めたりいろんなサプライズがあった。次につながる経験になった。キャプテンをやってみて大変だな、と思ったけどやってて悪くはなかった。チームに声をかけたりもできたしみんながいじってくれたのでうまくやれた」
三井
「(後半のゾーンのところで)ただ回して打つだけになってしまった。ハイポストに入れて中から外というプレーを増やすべきだった。今日の試合では自分の形で打てなかったのでそれはリーグ戦までに何とかしたい。ディフェンスがよくてもリバウンドとかのセカンドを拾われたら意味がない。チームを引っ張るという部分は田中井に任せていた。自分はそのフォローをするという感じだった」
斎藤
「勝ちたかったというのが終わってみて本当に思った。勝てば最終日まで試合があってしっかり経験が積めたのに。今日負けた敗因としてはファンダメンタルの部分が全然できていなかった。オフェンスだったらちょっとターンオーバーしてしまったりだとか難しいシュートが多かったりとか。ディフェンスだったら単体のレイアップをされてしまったりキャッチアップが遅かったりなどそういう部分で負けてしまったのとルーズボールやリバウンドのところで相手の気持ちに勝ることができなかったのでそこが痛かったと思う。後半はオフェンスがうまくいってなくてもディフェンスをしっかりしていれば逆転されることはないと言われていたが、オフェンスはそううまくいかないなかでディフェンスも少し崩れてしまったところで連続失点してしまったのが痛かった。全てにおいてオフェンスでもディフェンスでももう一段二段レベルをといけない。リーグ戦は3、4年生も入ってきて新人戦とは全然違ってくると思うのでそれに向けてしっかりと準備していけたらなと思う」
宮本
「個人的には昨日より相手が大きくてリバウンドがとりづらくてなかなか絡むことができなかった。全体的には前半からもっとパス回しとかを早くして点数につなげていけばこんなに苦しい展開にはならなかったと思う。リーグになると3、4年生も入ってきて中だけではやっていけなくなるので外のプレーをもっと磨いてトップのメンバーに遅れをとらないように頑張っていきたい」
吉川
「ディフェンスはもっと個々が激しくプレッシャーを最初からかけるべきだった。最初はいきなり出たというのもあってカットしてからのオフェンスで足がもつれてしまった。オフェンスは上3人でパスを回しすぎてちょっとのズレしかないので誰かがその間にドライブするというのがハイポストにボールをつなぎにくるという選手がいなかったからボールがただ単に回っていただけで良くなかった。(秋までに)シュート率とディフェンスの強化をしておきたい」
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