
勝負分けたプレー精度 帝京大Bに敗戦/招待試合
開始早々に試合は動いた。帝京大のキックオフ直後、パントキックに猛チャージを受けた明治。こぼれ球を拾われると、左サイドへの展開を許しノーホイッスルトライを奪われた。その後も効果的に得点を重ねられるも、2トライを挙げ14―38で前半を折り返した。シンビンの影響もあり、後半に入っても流れをつかめなかった。サポートの速さで明治を上回った帝京大。選手が孤立する場面が少なく、特にカウンターでのビッグゲインを許す場面も多かった。後半37分にもカウンターから失点。終了間際に、ケガから復帰した途中出場のFB村井佑太朗(政経4=秋田工)が1トライを返すも及ばず。26―64でノーサイドとなった。
勝負を分けたのは、一つ一つのプレーの精度だった。ハンドリングエラーや反則などの細かいミスが響き「流れに乗れずに点差が開いてしまった」と川田。試合が進むにつれノックオンは増え、チャンスを逸する場面も目立った。また前半終了間際にはスクラムでの度重なるペナルティーにより左PR植木悠治(政経3=常翔学園)がシンビン。一人少ない10分間に、モールから奪われた2トライを含む計17点を失った。試合後には「もっと堅い試合ができた」(尾上俊光・政経2=尾道)と振り返った。
Bチームとしては、今シーズン初黒星となったこの試合。個人の差以上にチームとしての完成度が結果となって表れた。それでも自分たちのラグビーを実践できれば帝京大相手にも通用する。ゲームキャプテンとしてチームを引っ張った川田は「帝京大は一人一人強いが、明治も負けていない」と前を向いていた。
[柴田遼太郎]
試合後のコメント
ゲームキャプテン・右CTB川田修司(情コミ3=桐蔭学園)
「帝京大はアタックが強いということは分かっていたので、キックを使って敵陣で戦おうと思っていた。意識してプレーしていたが、そこは帝京大も後ろに何人か立っていたり準備してきていた。そこでただ蹴るのではなくて、動かしながら蹴るなどの選択肢を増やしていかないとやっていけない。今日はいいアタックやいいディフェンスができたが、反則が多く流れに乗れずに点差が開いてしまった。やりたいと思っていたことはできた。みんなの意識が一致していた。ターンオーバー寸前で頭が下がって反則だったり、タックルで離せずにロールアウェイの反則を犯してしまったが、前には出れていたし、BKに展開されても止めることができていた。帝京大は一人一人強いが、明治も負けていないと思う。点差ほど力の差は感じていない。一つの反則だったりを修正していけば、夏合宿や秋につながる」
HO佐藤公彦(法2=明大中野)
「FWはあまり走れていなかった。順目に走って密集サイドを埋めることを目標にやっているが、ここ何試合かの課題として上がっている。今回も改善することができなかった。モールやスクラムでは手応えはあった。スクラムではシンビンで人数的にビハインドはあったが、試合として回っていたのであまり意識はしなかった。モールでは練習で意識してきたFWでユニットになって動くことが実践できた。帝京大との差は、個人の力量もあるがプレー中に孤立する機会が少なく、フォローが行き届いているところだと感じた。キックオフやセットプレーなどで、相手のミスを見逃さずにチャンスを作れたので、そこを伸ばしていきたい。試合を積むにつれて、練習でやってきたことがより実践的に発揮できているのでそこは前向きにとらえたい」
左LO尾上俊光(政経2=尾道)
「今日の試合は、FWで勝てなかった。ミスが多かった。モールは、アタックでは帝京大にシャットアウトされて、ディフェンスでは押されてしまった。手も足も出ないという感じだった。スクラムは押せるところもあって、五分五分だったと思う。もっと反則をなくして、もっと堅い試合ができたと思う。(次の慶応戦は)とりあえず今日負けたことは一旦水に流して、次も勝ちにこだわってやっていきたい」
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