団体戦ベスト8で一部残留/東日本学生選手権

2014.06.10
 大学角界で今年度最初の山場の大会となる東日本学生選手権。団体戦は予選を1勝2敗で7位の成績で決勝トーナメント進出を決め、Aクラス残留を決めた。決勝トーナメントでは日体大に1回戦で敗れてベスト8に終わったが、今大会の優勝校に対して2-3と善戦した。個人戦では、予選4回戦まで進みベスト16となった濁川太宏(政経4=向の岡工)が最高成績で、明大から予選を勝ち抜いた選手はいなかった。

 力の差が明らかに見えた。団体戦の予選では、同じAクラスの中大、日大を相手に1勝もできず、ストレート負けを喫した。しかしBクラスを相手にした法大戦では5-0と圧勝し、予選7位で優秀8校決勝トーナメントに進出した。

 決勝1回戦は格上の日体大相手に健闘した。先鋒(せんぽう)の濁川は寄り切りで敗戦。しかし、二陣で登場した武政進之介(政経3=埼玉栄)は立ち合いで当たって、相手の懐に潜り込む。相手の胸に頭を付けると、頭捻り(ずぶねり)で体格の上回る相手を捻り倒し、豪快に勝利を決めた。続く中堅の小山貴雄主将(政経4=向の岡工)、副将の齊藤佑弥(政経3=兵庫県私立市川)が連敗し、決勝1回戦敗退が決まったが、大将で登場した名和闘志(政経2=埼玉栄)が小手投げで白星を挙げ、結果2-3と意地を見せた。ベスト4進出はならなかったものの、今大会の優勝校で、先月3日の全日本大学選抜宇佐大会では0-5で負けた相手に勝利まであと一歩に迫った。「少しは成長したかなと思う」(小山)と日ごろの成果が実感できた一戦だった。

 あと一歩だった。個人戦では、ケガ明けの濁川が押し出しや引き落としで危なげない相撲で着実に勝ち進む。しかし、あと1勝でベスト8という予選4回戦で、日大の網谷に接戦の末に押し出しで敗れた。予選4回戦敗退でベスト16となり明大の出場選手中、最高の成績を残したが「もっと上を狙いたかった」と浮かない表情。満足のいく結果ではなかった。また、他の選手は2回戦までに全員が姿を消し、課題が残る個人戦となった。

 次の大会は来月の全日本大学選抜金沢大会。目標は団体戦ベスト4以上だ。力を出し切れれば不可能な順位ではない。「ベスト4になれば、インカレ優勝も見えてくるし自信も付くと思うので、そこに向けて頑張りたい」(小山)と11月のインカレをすでに見据えている。最終目標に向け、今からチーム一丸となって挑む。

[渡辺由理佳]

試合後のコメント
小川清彦総監督
「結果的には予選7位ということでしたが、初戦の中大戦は良くなかったです。中大も力を付けていますが、0―5で負ける相手ではないです。力がないわけではありませんが、力が出せない、甘い、堅くなるところはまだまだです。Bクラスの相手には力の差は見せ付けました。総合力で及びませんでした。どことやっても勝てるという気持ちにならないといけません。まず仲間に負けない気持ち、自分が一番になるんだという気持ちです。日体大に2―3になる力があるんだから、中大戦と日大戦で0―5になったのは大きな反省です。団体戦はひとりひとりの積み重ねなので、前の人が負けても次は勝つという個々の力が大事です。そこは普段の稽古です。次は夏の選抜、リーグ戦と続いて、インカレはAクラスでスタートできるので、本気で優勝を狙っていきます。まだそこまでではないですが、気持ちがないと駄目なので、本気でやるという気持ちを持っていきます」

守重佳昭監督
「(団体戦は)春の選抜宇佐大会でゼロで負けた日体大に2点取れたことはたまたまかもしれないけど、着実に力はつけているのかという感覚です。ただ今回の結果には納得してはいないです。上を狙っていきたいと思います。(今大会の目標は)優勝でした。常に優勝を狙っていますので。予選からギリギリの7位で決勝は選手にハッパを掛けました。(日体大から2点取れたことは)まあ悪くないかもしれないですが、目標としていたものには全然届いていないので納得はしていないですし、選手たちも多分納得はしていないです。この夏、1つ2つレベルアップしてみんなで(インカレの)優勝を狙いたいです。(7月の選抜金沢大会は)上位、優勝を狙っていきます。金沢大会は暑くて厳しい環境ですが、それを乗り終えたらインカレにもつながると思うので、金沢、合宿を通じてレベルアップしていきたいです」

小山
「団体戦は同じAクラスの中大、日大から1点も取れなかったですが、そこから決勝トーナメントに勝ち上がって、そこから結果的には負けてしまいましたが、この前の選抜宇佐大会では日体大相手に全敗でしたが、今回は2‐3で終えて少しは成長したかなと思います。インカレに向けてまた頑張ろうと思います。(今のチームの雰囲気は)良い感じですが、最終目標はインカレなのでそこに向けて日々頑張っています。(個人戦は濁川選手のベスト16が最高成績だったが)濁川の実力だったらベスト16ぐらい入っていてもいいと思いますが、チームメイトとしてもう一個勝ってほしかったです。昨年に池尻先輩(実・平26政経卒)がベスト8だったので、もう1個いってほしかったです。(次の選抜金沢大会では)最低決勝トーナメントに残ってそれから勝って、まだ入ったことのないベスト4を目指します。ベスト4になれば、インカレ優勝も見えてくるし自信も付くと思うので、そこに向けて頑張りたいです」

濁川
「ケガ明けで、個人戦の最後はこの大会最後の取り組みなので思い切りいこうと思っていました。結果はもっと上を狙いたかったです。そこは練習不足だと思います。団体戦は、2部には負けられないと思って勝てました。手つきが厳しくなって何度も合いませんでした。そこは見直していきたいです。これから試合がいっぱいありますが、何でも団体優勝するという気持ちでやります。チームみんなで勝つ方がうれしいので頑張りたいです」