青学大に逆転負け 総理大臣杯出場権を逃す/関東大学トーナメント

2014.06.03
 悔しい敗戦となった。1回戦から大きくスタメンを入れ替えて臨んだ青学大との2回戦。前半7分に矢島倫太郎(政経4=浦和レッズユース)のゴールで先制するも、前半終了間際に一瞬のスキを突かれ同点に追い付かれる。後半はお互い得点が奪えずに延長戦へ突入。延長後半にカウンターから失点し、そのまま無情のタイムアップを迎えた。110分に及ぶ激闘の末、明大は2回戦敗退となり総理大臣杯の出場権を手にすることができなかった。

 最後まで2点目が遠かった。前半7分に矢島が相手DFのパスミスを見逃さずボールをカットすると、そのまま自ら持ち込んで右足でゴールへと流し込んだ。最高の時間帯での先制となった。「立ち上がりは非常に良かった」(栗田大輔助監督)とその後も青学大ゴールを脅かし続けるが、追加点が奪えなかった。すると、前半終了間際にゴール前の混戦から同点ゴールを奪われてしまう。後半は一進一退の攻防の末、互いのゴールネットが揺れることなく延長戦へ。両チームの気持ちが激しくぶつかり合い、ゲームはさらにヒートアップ。総攻撃を掛け続けた明大だったが、延長後半開始直後にカウンター一発で失点。これが決勝点となってしまい、1―2で逆転負け。終始主導権を握りながらも、決め切ることができなかった。昨年度王者の明大が2回戦で姿を消すことになった。

 これで全てが終わったわけではない。総理大臣杯の出場権こそ失ったものの、前期リーグ戦最終節、天皇杯予選など大事な戦いはすぐにやってくる。三浦龍輝主将(商4=FC東京U‐18)は「切り替えていい状態で臨みたい」とすでに前を見据えている。「メンバーを変えてもそんなに落ちない」という栗田助監督の言葉通り、今大会で多くの選手が遜色のないプレーを見せた。そして各選手が口にした球際、運動量、切り替えといった基礎的な部分の再確認が課題として浮き彫りとなった。この悔しさを糧に、明大サッカー部のさらなる飛躍へ、今こそ真価が問われる。

[鈴木拓也]

◆集中応援日のお知らせ◆
6/14(土)明大VS国士大 13:50 kickoff
場所:味の素フィールド西が丘(都営地下鉄三田線「本蓮沼」駅より徒歩10分)
※当日は各種イベント有
☆先着240名様には大塚製薬様よりご提供いただいたポカリスウェットを差し上げます!

試合後のコメント
栗田助監督

「(今日の試合を振り返って)1回戦からだいぶメンバーを変えるという戦術で臨んで、立ち上がりは非常に良かった。問題はその後、前半20分までに追加点が取れなかったことが一番の敗因かなと思う。工藤(将太朗・商3=大宮Y)とか水町(政哉・営2=神戸U‐18)のケガは想定外だった。後半に向こうが足が止まるのは分かっていたので、攻撃的な選手交替をしたかった。それも含めて、下に見ているわけではないが、うちは1部で向こうは2部。そういったアクシデントがあっても勝たなくてはならなかった。(課題)後半20分で足がつる選手が出てしまうというのは、走り込みだとか基礎的な部分がまだまだ足りないなと感じた。(その中での収穫は)メンバーを変えてもそんなに落ちないというか、そういった部分はあのまま勝っていれば評価できた。(やるべきことは)これで夏はがっぽり空いたので、まず前期リーグ戦をしっかり戦って、夏はまた後期に向けていい準備ができるように。チームとしての流れが少し変わっただけ」

三浦
「(今日の試合を振り返って)自分が出たいという気持ちはあったが、何とか勝ってほしいという風に見ていたが、やっぱり勝ち切らなくてはいけない試合だった。スタメンを大きく入れ替えても同じサッカーをしないといけなかったが、その部分で層の厚さは示すことができなかった。(課題は)一番にタフさ。夏に向けてもっと走れるようにならないといけないし、気持ちの部分で、サッカーとは別の部分で強くならないといけない。(前期最終節に向けて)とにかく内容より結果で示したいと思う。切り替えていい状態で臨みたい」

苅部隆太郎(商4=川崎フロンターレU-18)
「(今日の試合を振り返って)立ち上がりはすごくいい入り方ができて、点も取れたので、一番の問題はそこで点を取れなかったというか、取りにいけなかったこと。それで徐々に相手に流れを持っていかれてしまって失点してしまった。(ゲームキャプテンを務めたが)リーグ戦のメンバーとだいぶ変わったので、そこで自分は結構出てるということもあり、落ち着かせたり、鼓舞できればいいなと思っていた。でも、自分自身も甘かったし、チームとしても戦う気持ちをもっと持たなければいけないと思う。(課題は)1点取った後に追加点を取りにいく姿勢だったり、守り切らなければならないところで守り切れなかったりだとか、決められるところで決められなかったところ。そういった技術を含めて夏には、体力だったり精神面を鍛え直さなければいけない。(前期最終節に向けて)切り替えてやるだけ。たくさん観客が来ると思うし、ピッチの上で戦う姿を見せられればいいなと思う」