
無念の11位 秋へ向け課題浮き彫りに/関東大学選手権
スターターは安藤誓哉(情コミ4=明成)、吉川治耀(情コミ1=京北)、中東泰斗(文4=光泉)、宮本滉希(政経1=明成)、伊澤実孝(政経3=愛知産大工)。
1年生を多く起用しながらも危なげなく勝利を収めた。第3クォーター、開始直後に佐藤(法大)の3Pシュート、加藤(法大)の連続得点で逆転を許す。しかしこの日チームトップの23得点を挙げた安藤、それに次ぐ17得点を挙げた中東の連続得点で再逆転。その後も2人は小刻みな加点で存在感を見せつけた。続いて宮本がいい動きを見せ2連続得点を決めると反対に差を広げた。するとその後は法大の追随を許さず最後に濱西秀人(国際1=国学院久我山)が3Pシュートを決め、84―74。今季初の2桁得点差をつけ勝利を挙げた。
1年生は初の公式戦で経験を積んだ。トーナメント5試合中3試合でスタートを務めた斎藤拓実(営1=桐光学園)は僅かなプレータイムで7得点と躍動。盛滿拓郎(法1=京北)も体を張ったリバウンドに、ピックアンドロールからの得点と活躍を見せる。この日が公式戦初出場となった松本大河(文1=能代工)は短いプレータイムながら立て続けに2つの3Pシュートを記録。安定したディフェンスも見せチームに流れをもたらした。「1年生も大会を通してかなり伸びたと思う」と安藤。1年生自身も「自分らしいプレーが1つ1つ試合を重ねるごとにできるようになった」(宮本)と成長を感じている。選手層の薄いチームの底上げのためにも秋までのさらなる台頭に期待したい。
安藤は大会を通して安定したプレーで
チームを支えた
「個より団体という結束力が大事になってくる」と塚本清彦ヘッドコーチ。今大会はチームとしての完成度が低いまま迎えることとなった。1年生が多くベンチに入っていることもあったが、チームの核となる安藤、中東を李相伯杯で欠き、チームでの練習が不足していた。安藤、中東と個では高い能力を秘める選手を擁するもののチームとしてのオフェンス、ディフェンスができなかったことが今回の早期敗退という結果を生んだ。秋へ向けどれだけコミュニケーションをとりチームとして戦えるようになるかがカギとなる。
中東は「悔しいの一言」と大会を振り返る。しかし勝負は秋。新チームは始動したばかりだ。今回の大会で経験を積んだ1年生は口で言われるより多くのことを肌で感じたであろう。そして昨年まで経験のなかった上級生たち。彼らが奮起することで課題である選手層の薄さが克服される。この春の経験を胸に厳しい夏を乗り越え1回り大きなチームとなってリーグ戦に臨む。
[吉川真澄]
試合後のコメント
塚本ヘッドコーチ
「去年がベースではないけど形をもう一回つくり直すということをしなきゃいけなかった。今まで試合経験のないやつを置かなきゃいけないことが大変なことは理解している。それが今回の関東トーナメントの一番。勝てるわけないというわけじゃないけど自分たちのレベルがどれくらいかわかることが大事。2部だって必死にやるわけだから自分たちが上から目線でやるほどうまくはない。中東、安藤、伊澤といままで出てたやつはいいけど、チームは個じゃないから点より線にならなきゃいけないし個より団体という結束力が大事になってくる。それを1ヶ月や2ヶ月そこらで1年生を混ぜてできるわけはないので、お互いをまず理解することが必要。勝ち負けというよりはどういうトライをするかということ。1年生を多くつかうとどうしてもゲームは荒れてしまうけど、リーグ戦の18ゲームとプレーオフとかを考えるとどうしても10人は必要だから2ヶ月と3ヶ月、あと5ヶ月間でつくっていく」
安藤
「2戦目に負けてそこからの3試合はディフェンスをやらないといけない、というのをみんな分かっていた。自分としても1年生のフォローをしてあげないといけなかった。1年生とは負けてからいろいろ話した。今日は気持ちよくできた。他のチームも李相伯杯で抜けた選手はいるのでそこはどのチームも同じ。ただ1年生が多いチームなのでそこは他のチームよりダメージがあったかもしれない。去年のチームは2年間かけてやったチームだったのでそこと比べてはいけない。今年はリセット。ディフェンスのチームではなくディフェンスがベーシックにできるチームを目指さないといけない。この大会では今まで出てなかったやつも出た。ここでつかんだものはあると思う。盛滿はああいう体だしやってくれると盛り上がる。ピックアンドロールからの得点もよかった。今日の1年生を見て応援席にいた2、3年生は思うところがあると思うのでやってくれると思う。4年になって今まで先輩がいた中で責任を負ってきたのが自分が1番上になって責任が今までよりも重くなった。そういう上がいない中で今回負けを味わった。1年生に声をかけるのは難しい。1年で見る風景と2年で見る風景は違う。とにかくチームディフェンスとコミュニケーション。オフェンスは今後の課題。自分のポジションはどうなるか分からないが1番の方がやりやすい。ずっとやってきたので。宮本には期待してるからいっぱい声をかけている。1年生は秋にも絡んでくると思うけど2、3年生にも期待したい。今回の大会を通してやるべきことは分かった。1年生も大会を通してかなり伸びたと思う。秋までにディフェンスをしっかりやりたい」
中東
「今まで出てなかったやつがでて自分たちの流れというものができた。本当にこれからだと思っている。うまいこと周りを使ってやるように言われていたがちょっとはできたのかなと思う。シューターに軽くシュートを打たせてあげるように自分たちが動かないといけないが、それがうまくできなかった。リバウンドも弱くなってくるのでそこは考えないといけない。ディフェンスではカバーが必要になってくるところがあるので今はそこをカバーするしかない。レイアップで決められるのが1番良くない。だったら確率の低い外から打たせるようにしないといけない。そういうところは言ってやらせるしかない。自分も難しいシュートが多かったができればああいうのは打ちたくない。ノーマークで打てるようにしたい。大会を通して内容はよくなかった。悔しいの一言。秋に向けてはディフェンスとオフェンスでのパッシングが課題。かなり言われているので今日はまあまあできてはいた」
伊澤
「今日の感想としてはディフェンスがやっぱりまだ甘かった。特にノーマークでシュートを打たれる場面が多かった。プレーで意識したのはパッシングとインサイドのプレーに絡んでいくことだった。1年生がたくさん出たが、多少のズレは声をかけることでカバーできたと思う。関東トーナメントを振り返ると課題はやはりディフェンス。リーグ戦までのあと2ヶ月で再構築しなければならない。5日連戦はやっぱりきつかった。そういう中でやっていかなきゃいけいということは言われていたので、いい経験になったと思う」
宮本
「負けてしまったんですけど秋のリーグ戦につなげられるように1試合1試合頑張って、自分らしいプレーが1つ1つ試合を重ねるごとにできるようになった。オフェンス面はリバウンドも積極的に取れるようになってきて、その中でチャンスを見つけて攻めることも少しずつできるようになってきたから、ディフェンスで怒られないようにポジションをしっかりとって自分のワークマンをしっかり守ることを徹底してやる。新人戦は1、2年生しかいないからトーナメントでいっぱい試合の経験をした自分が声出してチームのみんなを引っ張っていければいいなと思う」
吉川
「今日はスターターだったが、とにかくチームの穴にならないように頑張った。意識したのはディフェンスで、特にポジショニング。まだうまくはできないが、自分なりに一生懸命やった。オフェンス面でだらだらプレーをしてしまったのが反省点。この大会は色々な大学とやれて、公式戦での本物の体のあたりの強さなどを経験できた。いい経験になったと思う。新人戦は今大会より出場時間は増えると思う。今度は遠慮せずに攻められるようにしたい。ディフェンスもしっかりやりたい」
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