
チーム力が光った団体戦 次につながる総合9位/東日本学生リーグ戦
大会初日のグループリーグ、接戦を物にする事が出来なかった。この日、1勝1敗で迎えた最終戦・対東洋大戦は、勝てばグループ2位通過が決まる重要な一戦。最初の57㎏級を落とすも、続く61㎏級65㎏級70㎏級と3連勝し流れは完全に明大へ。その後の74㎏級86㎏級も明大ペースで試合が進んだがともに逆転負け。最重量の125㎏級は1ポイントも取れずに敗れた。チームカウント3―4で惜しくも敗戦。この試合に勝利し2日目・3日目の順位決定戦につなげたかったが、あと1歩及ばずグループ3位で通過した。
大会2日目・3日目は順位決定戦。終始、危なげない試合運びを見せた。「初日から2日目にかけて、特にこれといった声掛けはせずに逆にチームが平常心を保って試合に臨めた事が良かった」(白石涼・政経4=八千代松陰)と語るように、チームは前日の負けを引きずらなかった。力む事無く試合に臨んだ結果、3試合全てで勝利。試合内容としても、6―1、6―1、5―2と圧勝し、今大会を良い形で締めくくった。この結果、明大は総合9位となった。
「チーム力が光った大会」(白石)と振り返った。不調の選手もいるなか、梶村史裕(文4=岐南工業)、遠藤彪梧(営4=向上)の4年生2人は全試合出場と大車輪の活躍。また「動きが非常に良かった」(多賀副部長)と言うように、寺田靖也(農2=八千代松陰)が2年生ながらも全試合に出場し、5勝と抜群の安定感を誇った。さらに、3日目にはルーキーの曽根川樹(農1=小倉商業)が待望のリーグ戦初勝利など、若い選手達も躍動。3日間を通して選手層の厚さがうかがえた。
前年度より順位を2つ上げたが「今年はもう一つ上を目指していたので、ショックだった」(多賀恒雄副部長)と決して満足はしていない。全体としての今後の課題は「体をもっと大きくすること」(白石)だ。そうすることで相手に力負けする事なく、より試合を有利に運べる。個々人のレベルアップが古豪復活へのカギとなっていく。
[小田切健太郎]
試合後のコメント
多賀副部長
「今年はもう一つ上を目指していたので、ショックだった。東洋大と中大は戦力的に勝つか負けるかちょうど分からない試合だった。日大も本来の力を出せれば簡単に負ける相手ではない。まだ最初は自分たちの力を信じていないところがあったのだと思う。あとは実力を発揮できるか、勝ちにつなげられるかどうかというところ。チームの雰囲気はとても良かった。白石は試合では調子が良くなかったが、チームはよくまとめてくれている。寺田は階級の中では小さいため力負けするところもあるが、動きが非常に良かった。彼の良いところは一回攻撃して、ポイントが取れなくても止まらないところ。次の攻撃に連続していける。時々背中を向けてしまう癖があるのでそこを直せれば。チームとしては、今回は穴がなかった。特別強い選手がいるわけではないが、各階級なんとか戦えた。ただ、うちはおとなしい選手が多いので積極的にいけないところが少し見られた。スローガンは剽悍(ひょうかん)なので、強く荒々しい選手になれるように、スタミナや体力も必要だし、動きの連続性も必要。何が何でも勝つんだという気持ちも必要なのだと思う。いま、良い雰囲気なので今年のうちにさらにレベルアップして、また来年につなげたい」
中出幹児監督
「チーム一丸となって一生懸命頑張っていた。結果は9位で、目標はもっと高く持って臨んでいたので、本来の実力を発揮できなかった選手もいて、少し残念に思うところもある。今後はもっと積極的に心技体を充実させて試合に取り組んでいってもらいたい。8月の全日本学生選手権では優勝する選手を出せるようにしたい」
白石主将
「初日のグループリーグからチームとして非常にまとまりがあった。本来は主将として自分が部を引っ張っていかなければならない立場だったが同期や後輩たちに助けられた部分も多かった。例えば、中大戦では後輩3人が勝利を取ってきてくれるなど、チーム力が光った大会だった。9位という結果に関しては、やはり予選リーグを2位通過したかったが最終的には順位決定戦を全勝する事が出来たので、そこは素直にうれしかった。初日から二日目にかけて、特にこれといった声掛けはせずに逆にチームが平常心を保って試合に臨めた事が良かった。この団体戦は、1人の選手に頼るのではなく各選手がそれぞれ重要な役割を担っていたように感じた。チームとしての雰囲気もとても良かった。今後の全体としての課題は、体をもっと大きくすることによって力負けしないようにする事。また、純粋にレスリングを楽しんで、生き生きとプレーをして欲しい。それが、試合中の良い動きにつながっていくと思う」
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