日大に敗戦 11位決定戦へ/関東大学選手権

日大に敗戦 11位決定戦へ/関東大学選手権
 9位決定戦を懸けた日大との対戦。第1クォーターは14―15、第2、第3クォーターはそれぞれ同点とこの日も競った展開に。しかし第4クォーターで1度離されると、そこから踏ん張れなかった。結局63―73で2ケタ得点差での敗戦となった。次戦は法大との11位決定戦となる。 

 スターターは安藤誓哉(情コミ4=明成)、水口雅也(法4=福岡大大濠)、中東泰斗(文4=光泉)、宮本滉希(政経1=明成)伊澤実孝(政経3=愛知産大工)。

 流れをつかめなかった。第2クォーター残り4分2秒のタイムアウト明け、伊澤のインターセプトからの速攻で中東がダンクシュートを決める。続いて安藤が3Pシュートを決めて逆転。流れは明大に来るかと思われた。しかしそのクォーターの最後にはブザービーターの3Pシュートを決められるなどいまひとつ波に乗り切れない。他にも前日に続き田中井紘章(政経2=山形南)が見せた激しいディフェンスからの速攻による得点シーンをはじめ、流れが来てもおかしくないプレーは多々あった。しかし日大の劉の高さと、高橋(日大)のドライブに終始苦しめられ、明大のペースで試合を進められた時間はほとんどなかった。

 最後に粘れなかった。「ここのところ、逆転して勝つというようなゲームはなかなかできていない」と塚本清彦ヘッドコーチ。1点差で第4クォーターに入ったが、このクォーターで明大の連続得点は1度もなし。「安藤に厳しくつかれると現状では厳しい」(塚本ヘッドコーチ)と言うように、攻撃の軸となる安藤への日大のマークはきつく、攻撃に幅が出なかった。安藤自身も、前日に続きこの日もチームトップとなる19点を記録したが、第4クォーターでの得点はなかった。齊藤拓実(営1=桐光学園)は「柱の2人(安藤、中東)に頼らないオフェンスができるようにしたい」と話す。秋に向けて、安藤、中東以外の選手のオフェンスがカギとなりそうだ。

 悪い面ばかりではなかった。今日のコンセプトで、意識的に行ったというパッシング。これまでにはあまり見られなかった、5人での素早いパス回しが多く見られた。「外でパッシングを飛ばすのが今日の自分の役割だった。前半はそれがうまくいった」(伊澤)と、選手も手応えを感じたようだ。「継続性はなかったが、悪くなかった」と塚本ヘッドコーチも一定の評価を口にした。

 関東トーナメントも残すは11位決定戦のみとなった。この大会が終わると次の公式戦は新人戦、その次はリーグ戦だ。つまり次戦はリーグ戦までに1~4年生で戦う最後の公式戦となる。勝っても11位で、当然満足のいくものとはならないだろう。それでも少しでもいい形で大会を終えられるように、いい試合を期待したい。

[尾藤泰平]

試合後のコメント
塚本ヘッドコーチ

「今はこんなもん。ここのところは逆転して勝つっていうゲームが中々できないね。今季初の代々木だったしシュートも安定しなかった。ゲームを作れたのは良かったと思う。パッシングも継続性はなかったが、悪くなかった。安藤に厳しくつかれると現状では厳しい。2人(安藤と中東)頼みだと60点そこそこが限界だろう。あと20点くらいは他の選手で取れるようにならないといけない。ディフェンスでは相互理解がもっと必要だし、オフェンスではバランスが良くなかった。勝負はリーグ戦。勝ちよりも秋につながる試合をしていきたい」

伊澤
「大きい相手とマッチアップだったので外にひきつける意味もあって外でのプレーを多めにした。今日のコンセプトがパッシングだったので外でパッシングを飛ばすのが今日の自分の役割だった。前半はそれがうまくいっていたが後半はみんな疲れてきて足にきていたこともあってドリブルが増えてしまいうまくいかなかった。第4クォーターはディフェンスが対応できなくてやられた。チームディフェンスが崩壊していた。今日は流れをつかめそうなところでミスをしてしまって流れを失った。練習試合をやってミスマッチが多くできることは分かっていた。その中で自分としては高さに対応できてリバウンドはよかった。ただ攻めるというよりはスペースをつくって周りに攻めさせる動きだったり引きつけるプレーが多くなった。明日は1部のチームとやるのでしっかり勝ちに行く。とにかくディフェンス。オフェンスはどっちでもいい」

齊藤
「今日の敗因はリバウンドなどの技術不足と何よりディフェンス。ヘッドコーチに言われていたこともあり、今日は積極的に仕掛けることを意識した。相手も研究してくる。安藤さんなどに厳しくつかれたときは周りのサポートが頑張らなくてはいけない。自分の役割はテンポを速くすること。ハーフコートまで速く運んだり、止めるときは止めて遅攻にする。秋にむけて、柱の2人に頼らないオフェンスができるようにしたい。それとやはりディフェンス。チームとしても個人としてもディフェンスを改善したい」