男子 サーブル、エペの両部門で1部残留/関東学生リーグ戦

2014.05.24
 男子がエペ、サーブルで1部残留を決めた。20~23日に行われた1部男子両部門は最後に意地を見せた。サーブルでは、目標としていた早大に守屋一教主将(法4=愛工大名電)を筆頭に好ゲームで勝利し、5位に滑り込んだ。エペの初日は強敵を相手に結果を残せなかったが、2日目は前日の敗戦を生かし奮闘した。最終戦の日体大には秋にやってきたことを出し切り納得の試合内容で勝利した。

[男子サーブル]
 宿敵早大を倒し、男子サーブルは1部残留を果たした。20日の3試合で全敗を喫した明大は最終日、専大と早大のどちらかに勝たなければ2部への入替戦となってしまう。

チームをけん引した守屋主将

専大戦、前半は明大ペースだった。しかし25―15で守屋一教主将(法4=愛工大名電)からバトンを受けた6人目の島田義人(営2=鳥羽)は「先輩たちに迷惑をかけてしまった」と昨年インカレの男子サーブル個人戦で優勝経験のある張眞(専大)に15点をとられ逆転された。明大はそのまま追い付くことができず43―45で敗戦した。 しかし後がない明大は、早大戦では選手の勝利に対する気持ちが違った。専大戦で惜敗し「早稲田戦だけは本当に勝ちたかった」(島田)と強い意気込みで試合に臨んだ。明大2人目守屋の10得点で10―9と逆転すると、杉田賢人(営3=埼玉栄)、島田と優勢でバトンを回した。明大は終盤まで集中力を切らさず早大を突き放し、45―32で勝利した。「みんなで勝とうという思いを持っていた」(守屋主将)。明大の女子選手たち全員も応援に駆け付けるなど、明大選手全員でつかみ取った1部残留だった。

[男子エペ]
 エペでも1部残留を決めた。4連敗で迎えた最終・日体大戦で快勝。貴重な1勝を挙げ、5位に滑り込んだ。専大戦で一本勝負を落とし、責任を感じていたエース・坂野守洸(法3=清風)は「安心した」と胸をなでおろした。
 今年一番の試合内容だった。1試合目で坂野が5―3と先行。リードを得たことで「楽な気持ちで臨めた」(荒井)と、続く荒井諒平(理工3=埼玉栄)と佐伯恒星(政経1=鶯谷)も粘りのフェンシングを見せた。中盤以降も確実にリードを保ち、最終の坂野へ。40―32という優位な状況で再びピストに立った坂野は、

攻めのフェンシングを見せた坂野(右)

時間を使いながら戦うこともできたが攻めのフェンシングを見せた。果敢に前へ出て、相手の足を突き勝負あり。試合後「曲がりなりにも練習してきた成果」(坂野)と振り返った。明大エペ陣の必勝パターンだった。1試合目で坂野が先行し、最後も坂野が逃げ切って勝つという昨年の秋から練習してきた形。「大一番で出せたことがうれしい」(荒井)と喜んだ。

 関東学生リーグ戦の全日程が終了した。井原健三監督は「一人一人が明治魂を持って戦ってくれた」と総括。男子フルーレは1部残留を、女子のフルーレとエペは昇格を懸けて、6月8日に行われる入替戦に臨む。

[實吉陽紀・柴田遼太郎]

試合後のコメント
井原健三監督

「昨日の反省でスタートから飛ばしていくというやり方に彼らが戦法を変えた。自分たちで戦法を変えたことによって、専修大学との第一戦も一本勝負で負けたけれども良い試合だった。次の日体大と試合をやった時は、もう勝つ気で最初から飛ばしていったっていうのが最後に繋がった。それともう一つはやっぱり一つ勝たないと入れ替え戦だったから、背水の陣でもあった。勝ててよかった。これでエペもサーブルも1部残留。フルーレの入れ替え戦については慶應が相手だから。これから6月8日まで3週間くらいあるのでそこで立て直しを計って、せっかく去年1部に40年ぶりに上がったんだから、なんとか3種目1部に残れるように。あれもこれもだと大変だけど、男子は1種目に絞ればいいわけだから。今年は主力メンバーが抜けたということで非常に厳しかった。だけれども部員一人一人が明治魂でやってくれた。それがこういう結果になった。もう一つは女子のサーブルについてはメンバーが足りないから、それは捨てたというわけじゃないんだけどやむを得ない。そういう風に判断している。これで来年また女子を一人でも取って4人になればサーブルも狙っていく。とにかく明治魂をよく出した」

守屋一教主将(法4=愛工大名電)
「今日はずっと目標にしてきた早稲田を倒せたので本当に良かった。みんなで勝とうという思いを1年前からずっと持っていて、練習で苦しみ続けたのが勝因だと思う。今明治の男子は3部門1部にいるので、これからも1部として戦っていくことが課題」

荒井諒平(理工4=埼玉栄)
「(エペについて)去年の4年生が1部に上げてくれたので、1年で落とさないようにと思っていた。残留を決めることができてほっとしている。競ることができた昨日の早大戦の流れを今日に持ってくることができた。専大戦で一本勝負を落としてしまったが、日体大戦まで引きずらなかったことも良かった。日体大戦はここ最近では1番良かった。簡単に勝てる相手ではなかったが、自分たちの勝利のパターンで試合を運ぶことができた。誰に誰が勝つかといった、個々の役割をしっかり果たすことができたいい試合だった。1試合目に坂野がリードしてくれたので、自分と佐伯1点や2点なら取られてもいいという気持ちで臨めた。坂野がつくってくれたその流れに乗れたのだと思う。そして、最後に勝っている状態で坂野にバトンを渡すという去年の秋から練習してきたことが大一番で出せたことがうれしい」

坂野守洸(法3=清風)
「(エペで1部残留を決め)安心というか、ほっとした。入替戦に回ったら落ちる可能性があった。専大戦で一本勝負を落とした時は吐きそうになった。勝てた試合だった。自分がいけない。最後回りをやるのが初めてだったし、フルでリーグ戦に出るのも初めてだったので、プレッシャーがすごかった。自分が何をやっているのか分かっていなかった。そこを取れるようにならないと来年厳しい。日体大戦はいい意味で適当にやろうと、開き直ってやった。対策を立てるとかではなくて、自分を信じてプレーした。自分はあまり攻めることができない選手。前へいって取るということができないので、もし2試合目で負けている状況で出ると自分のスタイルが出せない。チームが負けている、自分的にはやりにくい状況で出て取られるのはよくない。自分がエースということを考えると、相手に流れを渡してしまうことになる。そのことを考えてオーダーを組んでいる。自分が1試合目に出る作戦はチームを結成してからずっと練習してきた。ハマれば必勝パターン。日体大戦は向こうも緊張していた部分はあると思うが、自分たちがしっかりやるべきことをやれた。最後の試合はリードしていたので、時間を使いながら待って戦うこともできた。でも、足いけば突けるとひらめいた。守りに入らないで攻めにいけたのはすごい良かった。今大会で足を突いたのはあれだけ。なんであのタイミングでいけると思ったのかは自分でも不思議。でも、そういうひらめきは大事。曲がりなりにも練習してきた成果だと思う。専大戦で撃てなかったことが悔しすぎて、日体大戦までそれしか考えられなかったということもあるかもしれない」

島田義人(営2=鳥羽)
「今日もまた自分が足を引っ張ってしまって、先輩たちにたくさん迷惑をかけてしまったが最後の早稲田戦だけは本当に勝ちたかったので、意気込んで臨んだ結果、守屋先輩にプラスで回せたので良かった。まだ団体戦は、関カレやインカレもあるので、それまでに守屋先輩たちの足を引っ張らずにプラスで回せるように強くなりたいと思う」