東海大に敗戦 リーグ戦終盤で痛い2連敗/春季関東大学男子1部リーグ戦

2014.05.18
東海大に敗戦 リーグ戦終盤で痛い2連敗/春季関東大学男子1部リーグ戦
 リーグ戦も残り3試合となったところで、上位入賞を狙う明大にとって落としてはならない東海大戦。高さとパワーのある東海大を相手に各セットともリードして試合は進むも、中盤から逆転され1―3と力負け。チームとしての弱さがあらわれ、先週の日体大戦から続き痛い2連敗を喫した。

 流れをつかみ損ねた。明大の立ち上がりは有田賢史(政経4=福大大濠)のバックアタック、小野寺徹(営3=東洋)、政井拓歩(営2=市立尼崎)のブロックで好スタートを切ったように見えた。しかし杉本匠(政経4=聖隷クリストファー)のレシーブミスで勢いはやや東海大に傾く。徐々に点差を詰められ「トスが単調になってしまった」と政井。18―18まで拮抗(きっこう)した展開が続くが、東海大の完成された組織プレーに苦しむ。安定したレシーブを崩すことができず、杉本のレフト側からのスパイクが連続でブロックされ連続失点。20―25で先制を許した。
 第2セットは序盤から原潤一(文3=習志野)のAクイックが決まった。政井から上がる速いトスにもうまく合わせた。「相手のブロックが見えたのでいないところに打てた」(原)と7―3とリードを奪う。中盤には流れを引き寄せるように有田の強烈なスパイクも決まり東海大を突き放したいところであったが、東海大のエース・松林に「ノーマークで打たれた」(原)と差が付かないまま試合は進む。それでも終盤、與崎風人(政経3=鹿児島商)のフェイント攻撃や、杉本によるサイドからのスパイクが決まり、25―23と逃げ切り試合を振り出しに戻す。
 第2セット終わりの勢いそのままにリードして進んでいた第3セット。しかし「中盤でモチベーションが上がらず追いつかれてしまった」(原)と、多彩なコンビバレーを展開できずトスはサイドに集まった。だが「政井のトスと合わなかった」(杉本)というようにサイド陣のスパイクは徐々に決まらなくなり、14―25と大差で落とす。すると第4セットでもこれまで苦しんでいた松林(東海大)の攻撃に対し「ブロックが2枚つけずにサイドを抜かれた」(有田)と形とタイミングを磨き強化してきたブロックが機能しない。さらにサーブで崩され18―18と追い付かれるとタイムアウトを要求。タイムアウト明けに原のAクイックで得点をするも、再び時間いっぱいに使って放たれたジャンプフローターサーブのカットに失敗し、すかさず2度目のタイムアウト。しかし悪い流れを断ち切ることはできず4敗目を喫した。

 「明治の悪いところしか出ていなかった」(原)と持ち味の多彩なコンビバレーを展開することはできなかった。4月から行われた春季リーグ戦も残すところあと2戦。さらなる上位への食い込みを狙い次戦の慶大戦へ挑む。

[板橋洋子]

試合後のコメント
有田

「今日勝てたら一つ順位が上がるところでしたが、チームの弱さが出てしまいました。チームとして勢いに乗らないといけないのにサイド3人が不調で、負けるべくして負けたという試合でした。センターの原は決まっていて良かったです。相手の23番にはブロックが2枚付ければ良かったけれどサイドを抜かれてしまって、レシーブを上げられませんでした。10番も止められませんでした。東海大は高くてパワーがありました。精神的にきつくてミスもできない、勝たなければいけない試合で、明治は小さいなりに攻撃もして、一丸となって組織でぶつかっていかないといけませんでした。今日は自分から声を出して引っ張らなければいけなかったですが不足していました。明日こそチームを鼓舞しながら、切り替えていきたいです。僕や匠(杉本)が引っ張ることができなかったのが悪かったです。プレーよりも勝つ気持ちでいなければいけないです。負けに対する怖さから、負けないようにと保守的になってしまいましたが、勝つのだという積極的な姿勢でいかなければならないです。去年は落としてはいけない試合は絶対に落としたりはしませんでしたが、今年はそういかない。今年のチームは精神的に波の激しいメンバーが多いので、一つにまとめて勝っていきたいです。一人一人に積極性を持たせたいです。残り2戦はやるしかないです」

杉本
「ふがいない試合をしてしまいました。レシーブのミスは自分でも何が原因か分からないです。スパイクは試合前からの練習でちょっと駄目でした。政井のトスとも合わずに何も解決しないまま試合が終了してしまいました。周りの選手たちが決め切って、僕たち4年生が決め切れないというのはすごく恥ずかしいです。だからそれに関しては少し情けない姿を見せてしまいました。東海大は組織で動いていて僕たちの攻撃も簡単に拾われて、巻き返されてしまったのではないかと思います。今日浮き彫りになった課題は中盤の試合運びだと思います。特に4セット目です。いつもの明治の中盤からさぼってしまう癖が出た結果がこれだと思います。次からはもっとブロックカバーであったり、お互いに声を掛け合ったりだとか、選手を一人にさせないことが必要になります。明日は今日のことを反省して慶應の対策をします。今日のことはあまり重く受け止めず次に向かってまた作戦を練ります」


「今日はセンター陣の仕事は自分を含めできました。チームとしての雰囲気は一人一人のモチベーションが上がっていませんでした。最初にリードしても中盤でモチベーションが上がってないこともあって、追いつかれてしまいました。明治の悪いところしか出ていない試合だったので、明日また切り替えて頑張りたいです。(クイックについて)速いトスが上がっていたこともあり、今日は速く打とうと思いました。相手のブロックが見えたので、いないところに打てました。(攻撃面について)相手のポジショニングが良かったこともあり、こっちの攻撃が読まれていました。サイド攻撃は正直良くなかったです。セッターとも全然合っていませんでした。政井のトスワークは良い時は上手く回していましたが、こっちに少しミスが出始めると、焦ってワンパターンなトスしか上げられていなかったです。そこをもう少し冷静に上げられたら良かったと思います。(コースの打ち分けは)もともと右で打つのが好きなのですが、右にブロックがいなかったので、その分決まっていました。(相手について)23番にノーマークで打たれてしまいました。抜かれて決められたらすぐに切り替えて、自分たちのキャッチからつなげていきたかったのですが、今日はそこができなかったです。センターの10番も、パワーがあって速かったです。その2人を止めるまでいかなくても、ワンタッチをかけていければもっと楽な展開になったのではと思います。力不足でした。フルセットに持ち越し、勝ちたかったです。今週の練習自体、あまり雰囲気良くできていなかったので、日体大戦の時から引きずっていたことが今日の試合でも出たのだと思います。ライトに対して意識してブロックする練習をしていなかったので、これから克服していきたいです。明日は、まずミスをしなければ勝てる相手なので、しっかりブロックして、ワンタッチして切り替えてきます」

政井
「1セット目からトスが単調になってしまったと思います。2セット目は良かったのですが、3、4セット目はまた戻ってしまいました。トスが単調になったことで相手にやりたいようにやらせてしまいました。相手はセンターのブロックが高いので、ブロックをついてこさせないために速攻を意識させないといけなかったのですが、それができませんでした。原因としては、点差が詰まった時に時間差が使えず、サイドに頼ってしまったというところです。サイドもブロックが1枚半のときは決定率も高かったと思うのですが、2枚つかれたときに決め切ることができていませんでした。ブロックに関しては、マッチアップしたのが高校の同期だったのである程度癖が分かっていたのが大きかったです。そこで勝負できて止められて良かったです。残り2戦ですが、勝ち切って東日本インカレに向けてもいい流れを作りたいと思います」