早大に逆転勝ちで春季リーグ4連覇/春季関東学生1部リーグ戦

2014.05.17
早大に逆転勝ちで春季リーグ4連覇/春季関東学生1部リーグ戦
 春季リーグ戦も終盤戦。この日は中大、早大と続けて対戦し、ともに勝利。残り1戦を残し、明大の春季リーグ4連覇、18回目の優勝が決まった。早大戦は2ゲームを先取するも3ゲームを取られる苦しい展開。しかし、後がない場面から平野友樹主将(商4=野田学園)がストレートで制すと、最後は有延大夢(商2=野田学園)が逆転勝利を収めた。早大との全勝対決を制し、目標として掲げるグランドスラムへ向け、まずは一冠を獲得した。

 主将の意地を見せた。この日2戦目となる早大戦、丹羽孝希(政経2=青森山田)、森薗政崇(政経1=青森山田)が続けて勝利し、流れは明大にあるかに見えた。しかし、平成24年度秋季リーグ以来の優勝を目指す早大も簡単には屈しなかった。シングルス二つ、ダブルスを落として一気に早大に流れが傾いた。後がなくなった明大は主将の平野に命運を託した。ダブルスで敗れてはいたが「試合前の集中をいつも以上に高めて臨んだ」と勢いよく1ゲーム目を取ると、試合を完全に支配した。フォアの打ち合いになってもひるむことなく強打を打ち込み、自分の展開に持ち込んだ。3ゲーム目は得点を挙げるたびに雄たけびを上げ、チームを鼓舞するプレーを見せた。「キャプテンとして、後がない場面で負けたくない気持ちが強くあった」と主将として負けられない試合をストレートで制し、ラストへ望みをつないだ。

 気持ちで勝負した。ラストは有延が登場。「自分が勝たないとチームは負ける」(有延)と自身にプレッシャーを掛けて臨んだ。1ゲーム目は序盤に4連続失点を許すなど本来のプレーができず、7―11で落とした。「1ゲーム落としたことで吹っ切れて、気持ちと自信で勝負しようと思った」(有延)とネガティブにならずに積極的に勝負を仕掛けた。それが功を奏し、続く2ゲームを連取。完全に会場の雰囲気を自分のものにした。3ゲーム目は、前に出て相手を台から遠ざけて強打を打ち込んだ。最後は7連続得点で相手を突き放し見事勝利。この瞬間、明大の春季リーグ4連覇、通算18回目の優勝が決まった。
 
 「勝って安心した」(有延)の言葉通り、苦しい試合を乗り越えたことはチームにとってとても大きい。仲間の負けを引きずらずに、流れを再び呼び戻した主将と、その主将とダブルスを組む、試合を決めた有延。2人のプレーには鬼気迫るものを感じた。そこには「グランドスラム」という目標がある。その大きな目標に向けての第一関門をまずは突破した。

 19日の最終日は専大との対戦を控える。「優勝は決まったが全勝優勝してこそ優勝」(有延)と、選手たちはあくまでも全勝優勝を目指し、最後まで気を抜かずに走り抜ける。

[石渡遼]