西岡が個人インカレ初制覇!/全日本学生個人選手権

<大会1日目>
 大会初日は56kgから佐藤彰紀(政経2=常翔学園)、62kgから美島亮(政経2=名城大附)が出場。佐藤彰は表彰台へあと一歩届かず、美島は記録なしとなるなど、振るわない結果に終わった。

 佐藤彰はスナッチ88㎏、ジャーク108㎏、トータル196㎏で4位となった。スナッチの1本目を失敗し、上手く流れに乗り切れなかった。記録は前回よりもトータルでマイナス4kg。「進歩が無かった」と肩を落とした。ジャークでは「ぎりぎりで立っていた」と足に力が入り切らず刺しで失敗。以前から自身でも指摘していた足の弱さがあらわになった。今後は克服のためバックスクワットに取り組み「これから記録を残していきたい」と意気込む。7月の東日本インカレは出場すれば昨年に続き2度目の出場となる。「出られたらチームに貢献できる点数を出したい」と前向きな姿勢を見せた。

 男子62㎏級に出場した美島はスナッチ97㎏、ジャーク0㎏で惜しくも記録なしに終わった。大会までの調子は悪くなく、スナッチでは自己新も出て自信はあったというだけに、悔やまれる結果となった。スナッチは集中できたように感じていたし、アップでも感触は悪くなかったというが「調整がまだまだ下手かなと思う」と唇をかんだ。ジャークでは減量のためうまく体を動かすことができず、結果に肩を落とした。次なる目標は7月に控える東日本インカレだ。「上位に食い込めるように、モチベーションを保っていきたい」と意気込んだ。

<大会2日目>
 2日目には69kg級から原亮太主将(法4=須磨友が丘)と小川翔大(政経3=能代工)、84kg級から西岡翔吾(政経3=洲本実)が出場し、西岡が1位に輝いた。

 ジャーク自己新記録を更新した。男子69㎏級では原主将がスナッチ113㎏、ジャーク152㎏、トータル265㎏で4位につけた。ジャーク152㎏は原主将の今までの自己ベスト150㎏を2kg上回る。
 約8か月ぶりの69㎏級出場だった。全日本選手権を5月23日に控えているため、今大会を調整と位置付けていた。順位を取ろうとは思っていなかったものの、前日の試合を見て緊張を感じたまま試合を迎えた。スナッチでこそ自己新を出すことはできなかったが、ジャークでは「緊張よりも楽しみが勝った」と見事に緊張をはねのけ自己ベストを更新した。初出場となる全日本選手権に向けて「スナッチは調整次第、ジャークはベストを出したい。プレッシャーがない分楽しみたい」と抱負を語った。大学日本一に立った原主将。次は全日本の舞台で躍動する。

 「試合に気が入りすぎた」という小川は大会1週間前にケガ。万全の状態とはいかず、スナッチ112㎏、ジャーク148㎏で6位という結果に終わった。ジャークでは見事3本成功。3本目の148㎏を挙げ切ったあとは、試技を見守っていたセコンド陣へ向けこぶしを突き上げた。今後は「練習不足だった」というスナッチに取り組んでいく。7月の東日本インカレの出場を目指し「もっと上を狙う」と向上心を燃やす。

 全日本級の学生大会初優勝を果たした。西岡が男子85㎏級でスナッチ118kg、ジャーク161㎏、トータル279㎏で表彰台の頂点に立った。スナッチは2本目の118㎏のみ成功でスナッチ順位は8位。ジャークは参加選手中最も重いスタート重量の155㎏に失敗したものの、2本目では同重量を成功。2位の瀬分(九州国際大)と5㎏差で迎えた3本目の161㎏を見事に挙げ、トータル1点差で逆転優勝を果たした。
 昨年4月に行われた全日本学生選抜大会では腰を痛め、約半年間試合に出場できなかった。腰をかばいながらの練習で何もできないと焦りを覚えることもあった。そんな中、できることをしようと体幹強化や、それまでの力重視を改め技術も重視した練習をするようになった。フォームの改善にも取り組み、大会1週間前の地元兵庫で行われた国体選考会ではジャークの自己ベスト記録を1㎏更新した。「ケガをしたことで、体を大事にしたり、いろいろ考えて練習するようになった。こう言ってはなんだが、ケガをしてよかった」と、ケガを乗り越え一回り大きく成長を遂げた。今回の優勝に西岡は「内容には満足していないが、優勝の懸かったジャークを挙げられて成長できたかなと思う」と笑顔を見せた。フォームに慣れ、補強強化に取り組むことがこれからの課題だ。逆境を味方に付けた西岡。今回の優勝は飛躍の序章にすぎない。

<大会3日目> 

 大会最終日の105kg級には畠山(政経4=能代工)が出場した。
 
 スナッチでは自身の大会記録最高となる125㎏を成功させ幸先の良いスタートを切った。しかし続くジャークでは1回目の165㎏を成功させるも、上位入賞を狙った2、3回目の170、174㎏をともに失敗。悔しさに満ちた表情を見せた。結果は5位と惜しくも表彰台に上ることはできなかった。大会当日までは調子は良かったが、アップ時に後ろにこけるというアクシデントが起きた。原因が分からず、不安がくすぶったまま挑んだ本番では「足に力が入らなかった」。2回目、3回目ともに刺しで失敗し、記録は165㎏にとどまった。7月の東日本インカレで171㎏以上を成功させることを目標に掲げた畠山。今後は「一番苦手」というラックジャークの練習に取り組み、さらなるレベルアップをはかる。
 7月に行われる東日本インカレには今大会に出場した選手が多く出場することが予想される。今回見つかった課題を克服し、今年度こそ団体1位をつかみ取る。