前半の猛攻で日大を寄せ付けず勝利/関東学生春季1部リーグ戦
終始勢いのあるプレーで日大を圧倒した。日体大に勝利を収めるなど今季絶好調の日大からセットプレーや速攻などで次々と得点を奪う。日大も負けじと荒川(日大)のサイドシュートを中心に、15分までは両者譲らない展開を見せた。だがそこから日大が失速すると同時に、明大はより勢いに乗った。前半だけで8得点の堤を中心に、出場選手全員がシュートを決めた。藤本寛史(営3=法政二)の好セーブにも助けられ、8点差で前半を折り返した。
後半に入っても明大の勢いは止まらない。しかし力強いオフェンスで攻め込むも、小さなミスが目立ち始める。ミスからの速攻で得点を許す場面が増えてしまった。またディフェンスでも「心にスキができてしまい、守れなくなってしまった」(堤)と前半より甘いディフェンスとなり、相手の猛攻を止めることができなかった。それでも東謙佑(法3=法政二)の11m付近から放つロングシュートなどで得点し、前半の貯金もあり34―30で逃げ切った。
キーパー陣の活躍が会場を湧かせた。藤本は前半10分に速攻を阻み、そこから勢いに乗った。今季スタメンに定着し何度もチームを救ってきた藤本だが、その活躍ぶりを上回るプレーをこの日見せた。松本勇監督が「キーパーがよく頑張ってくれた」と絶賛すれば藤本本人も「今日はすごく調子が良かった」と安堵(あんど)の表情で語った。また前半28分には日大の7mスローを八木慎之介(政経3=国分寺)が好セーブ。2試合続けて難しい7mスローを止め、チームを盛り上げている。
最終戦も勝利し、リーグ戦を終わらせる。次戦の相手は国士大。明大は現在5勝2敗1分と好位置につけており、最終戦の勝敗次第では昨年度を上回る結果となる。「負けたら今日(日大に)勝った意味がない」と堤。ここまで戦ってきた反省点を生かし、笑顔で閉会式を迎えたい。
[保屋松彩佳]
試合後のコメント
松本監督
「後半のミスが多すぎた。そういうところでもっと上級生がしっかりしなければいけない。いつもは堤だけだが、今日は糸も良かったし、東も良いところから何度も決めてくれた。岩上、田中にもう少し決めてほしい。ディフェンスは、前半は良かった。キーパーがよく頑張ってくれたこともあって、12点に抑えることができた。日大の高く出てくるディフェンスを想定して練習していて、前半はそれがうまくはまった。でも後半はミスから悪い流れになってしまった。ミスは誰にでもあるけど、それが続くというのが駄目。ミスする回数が多すぎ。あと途中から出場する選手は、もっと気持ちを入れてプレーしてほしい。フルで出ている人の方が辛いんだから、そこを分かって最低限のプレーをしなければならない。チーム全体の底上げというのは春を通しての課題。(昨年のチームとの違いは)堤がキャプテンとして一生懸命やっている。周りを盛り立ててくれている。そこが今年の強み。(次に向けての課題は)ノーマークシュートを外すと、萎縮してシュートに行きづらくなる。今日ももっと前へ行けるチャンスはあった。堤以外でももっと点を取らなければいけない。点を取らないでミスをしているようでは駄目。秋に向けてもっとゴールを狙っていかなければいけない。だんだん良くなってきてはいるけど、やはりまだまだ堤に得点が集中してしまっている。秋は堤に対するマークがもっと厚くなる。個人技もそうだし、シュートでももっと狙っていってほしい」
堤主将
「前半は良い調子で、点差を開くことができた。しかし後半日大が高いディフェンスになって点差が詰まってきて、バタバタしてしまった。そこを修正していかなければいけなかった。ディフェンスは、前半はちゃんと足も動いていて守れたが、前半にあれだけの点差が付いて心にスキができてしまい、守れなくなってしまった。いくら点差が付いていても、試合を通して集中して守らなければいけないと思った。(昨年のチームとの違いは)今年は4年でスタメン出場しているのが自分だけで、3年生に力を借りなければならない。そこを3年生が、自分たちが引っ張らないといけないという自覚を持ってきていて、それが良い方向に向かっているのだと思う。来週の国士大戦で負けたら今日勝った意味がない。絶対に落とせない。自分たちのゲームをやれば負けないと思うので、しっかりとやっていきたい」
藤本
「今日はすごく調子が良かった。体が動いたしカンが冴えた。今日は本当に良かった。去年のチームは荻原さんや池辺さんのようなすごい人がいっぱいいて偏っていたが、今年はそういう人が堤さんだけ。だから他の人も自分たちが頑張らなければと、昨年より結束している。一つになって頑張ろうという雰囲気があって、そこが今年のチームの強みだと思う。(次の国士大戦は)最低でも勝つ。自分は一本でも多く取って、チームのみんなに楽になってもらえるようなキーピングをしたい。また観に来てくれている明大関係者の方々に楽しんでもらえるような試合にしたい」
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