
終盤の攻勢で拓大を逆転 大会3位に/京王電鉄杯
スターターは齋藤拓実(営1=桐光学園)、安藤誓哉(情コミ4=明成)、中東泰斗(文4=光泉)、伊澤実孝(政経3=愛知産大工)、水口雅也(法4=福岡大大濠)。
安藤がチームに火をつけた。試合の主導権を相手に握られ9点ビハインドで迎えた後半。開始30秒で安藤が3Pシュートを決め追い上げムードをつくる。これに宮本滉希(政経1=明成)がバスカンで続くと3Pシュートを決めたのは再び安藤。この試合30得点を挙げた安藤から始まった3つのプレーで9得点を挙げると、最大15点まであった差はついに4点に。その後は少しずつではあるが確実に追い上げる。第3クォーター残り30秒を切ったところで中東が残したこぼれ球を伊澤が冷静に沈め、ついにこの試合初めてのリードを奪う。直後に3Pシュートを決められ再逆転されたが、後半に入って明大ペースで試合が進んでいるのは明らかだった。
最終クォーターに入っても勢いは衰えなかった。中東の3Pシュートで同点に追いつき、齋藤のフリースローで再びリードを奪うと水口の3Pシュートがリングに突き刺さる。これで4点のリードとなり、そこからはディフェンスで試合を決めた。オールコートでのディフェンスやダブルチームがうまく決まり相手のミスを誘うとわずか2分足らずの間に11得点。終わってみれば86-76の10点差をつける勝利で3位を決めた。
前半の苦しい展開を佐藤紘之(理工4=幕張総合)が救った。開始からおよそ3分半もの間得点のなかった第2クォーター。「ディフェンスの入りが悪かった」(安藤)という序盤からの流れを変えられず3分ほどの間に9失点。得点差も15点まで開いた。伊澤が連続得点を挙げ奮闘するが差を縮められない。そんな中途中出場の佐藤が見せた。「1本目はいつも緊張する」というシュートを3Pでしっかりと沈めると、前半終了間際のところでも再び3Pシュート。動きの悪かったチームに刺激を与えた。後半もリバウンドやディフェンスで存在感を発揮しチームの活力となった。
拓大に勝利し京王電鉄杯を3位で終えた。「新人のための大会」という塚本清彦ヘッドコーチの言葉通り大会を通して多くの選手が出場。ルーキーや昨年まで経験の少なかった選手たちが経験を積んだ。その中ではルーキーの齋藤の評価が高く今後も楽しみな存在だ。安藤からも好評価を受けており2人の息の合った2ガードが期待できそうだ。今月末には新チーム最初の公式戦、関東トーナメントが控える。今年度は「全ての大会で優勝を目指している」と小山耀平主将(文4=光泉)。まずは1つ目、関東トーナメントを優勝で飾りたい。

中東は要所でのシュートで2ケタ得点を記録
[松井嚴一郎]
試合後のコメント
塚本ヘッドコーチ
「京王電鉄杯は新人の大会。今まで試合に出てなかったやつを使う場所。安藤と中東がメンタル的なところに問題があったので最初は使わなかったが、使ったときには周りが2人にどう合わせられるかが問題になってくる。その中で拓実は我々の武器だと思っている。空間認識能力がすごいし面白い存在。春の間は使っていこうと思う。吉川も一対一に素晴らしいものを持っている。シューターの3人にははっきりした仕事を与えているのでそれをやってもらいたい。佐藤もシューターだがメンタルを出してくれる選手。今日もいい流れをつくってくれた」
安藤
「やっぱり自分が攻めないとだめ。攻めて引きつけてというのをやっていかないと。ここ2日で雰囲気が悪くなっていたのもあるけどディフェンスの入りも悪かった。ただ後半にはよくなったので結果的にはよかった。ディフェンスがかみ合ったのがよかった。やっぱりディフェンス。今年はリバウンドが課題だと思っているけど、宮本が頑張ってる。あいつはハードワークしてていい。最近少し動きにキレがないけど。(齋藤との2ガードは)やりやすい。けどこれからもっとコミュニケーションをとって高めていかないといけない。(齋藤は)すごくいいプレーヤー。自分と中東と3人になったときにどうしていくかが大切」
佐藤
「ずっとベースにいて初めて京王電鉄杯にトップで臨んだ。1日目はプレータイムがもらえたけど2日目はもらえず今日どうなるかと思ったけどもらえてよかった。今日は自分のプレーができた。リバウンドもいったりするけどまずはディフェンスだし、自分の仕事はシュートを打つことなのでとにかく1本目が大切。1本目はいつも緊張している。今日は1本目が入ったのでよかった。入ったことでいい気持ちでやれた。六大のときもベースの試合でよかったのかトップの方でも使ってもらえてチームに貢献できたと思う。(4年生として)チームを引っ張る立場だが自分はプレーで引っ張れないので声とかを出してやろうとしてる。そういうところで貢献できればと思う。トーナメントは自分はメンバー入れるかわからない。ギリギリのところにいるという緊張感の中で頑張りたい」
斎藤
「前半にファールトラブルを起こしてしまったが、ヘッドコーチにはもっとガツガツいけと言われていた。はじめは相手の高さにビビってしまったが後半からはアジャストして修正ができた。自分はターンオーバーが多い。試合を積み重ねていってターンオーバーを0に近づけていきたい」
宮本
「(京王電鉄杯は)よくなかった。練習もできていなかったし昨日も早大に負けてしまった。ディフェンスを一番言われているが今日は赤石(拓大)を指示通りに抑えられた。オフェンスでは誓哉さん(安藤)や周りが点をとれるように動いている。自分のオフェンスまではまだ手が回らない。インサイドは伊澤さんと助け合いながらやっていきたい」
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