流れに乗れず苦戦するも桐蔭横浜大に勝利/関東学生春季1部リーグ戦

2014.04.28
 終始ペースをつかめず苦戦するも、最後は意地を見せ突き放し勝利を収めた。この日は格下・桐蔭横浜大との試合が国士大多摩体育館で行われた。相手を圧倒する展開になるかと思われたが、なかなか流れに乗れず3点のリードで前半を終えた。後半も互いに点を取り合うが、徐々に離し28―21で白星を飾った。

 勝利を収めるも、ディフェンス、オフェンス共に課題が残った。相手ボールで始まった前半、粘り強いディフェンスでシュートミスを誘い、その後堤由貴(営4=洛北)のロングシュートで先制。だが、それ以降は一進一退の攻防戦が続き、なかなか点差を広げられない。ルーキーの工藤龍毅(政経1=桃山学院)のシュートを含む3連続得点などで突き離しを試みるも、相手は必死に食らい付いてきた。その流れのまま13―10で折り返した。後半に入ってもその流れは変わらず、突き離すことはできない。「受けるディフェンスになってしまった」(松本勇監督)と、攻め込まれる場面が増えてしまった。それでも堤を中心に池田稔(農3=藤代紫水)や吉野樹(政経2=市川)の速攻などで徐々に点差を付けていった。

 松本監督は「やはりここ一番というところは堤」と振り返った。後半桐蔭横浜大の流れになり他の選手が得点を挙げられない状況でも、次々とシュートを決めた。「チームを楽にしたいと思い積極的にプレーした」。後半だけで7点、試合を通して10点を挙げ、エースの名に恥じない活躍を見せた。3試合連続でマンツーマンマークに付かれ、堤の力強いシュートは他大の脅威となっている。

 次の相手はいよいよ昨年度のインカレ王者・早大。今年の春季リーグ戦でもここまで全勝。優勝争いの最前線を走っている。堤は「今日のようなゲームをしていたら大差で負ける」と厳しく見据えた。春季リーグも5戦が終了し、後半へと差し掛かる。見えてきた課題を修正し、万全の体制で王者に臨む。

[保屋松彩佳]

試合後のコメント
松本監督

「21点取られたことはしょうがないとしても、攻めがだめだった。全体的につまらないミスもあった。今日の試合では、やはりここ一番というところは堤だった。もう少しみんなで取れるようにならなければいけない。そうしないと堤がマンツーマンに付かれたときに厳しくなってしまう。あとサイドシュートが少ない。上も、吉野があまり取れなかったこともあって結局堤になってしまった。堤以外に良かった選手はいない。桐蔭横浜大は上の選手を潰すようなディフェンスだったからポストが空くはずだったんだけど、なかなか空かなかったから瀧澤を入れた。でもやっぱり変わらなかった。ディフェンスは受けてやられるという感じの試合だった。相手が桐蔭横浜大であまり怖くないという意識から受けるディフェンスになってしまったのだと思う。今日の試合はもっと若い選手を使って、経験を積ませたかった。(次の早大戦では)サイドの得点を増やしていかないと。早大のディフェンス相手に上から決めていくというのはきつい。筑波大戦のときはサイドが良かったので、そのような試合にしたい。ディフェンスは、筑波大戦や日体大戦はできているからちょっとしたタイミングとかの問題なのだと思う。もう一歩詰めを速くして流れに乗ればできる。あとはディフェンスの距離。中途半端だと相手が有利になってしまうので、出るか下がるかはっきりしなければいけない。6人が一体にならないと絶対に守れない。自分たちのペースで守っていってほしい」

堤主将
「今日の試合は守って速攻ができなかった。だからあれだけの点差しか付かなかった。(個人的には)得点を分散させるように言われていて、それもあって前半は消極的になってしまった。そこがだめだったと思う。後半はあまり点差も付いてなかったので、チームを楽にしたいと思い積極的にプレーした。(次の早大戦は)今日のようなゲームでは200パーセント大差で負けると思う。ディフェンスを一からやり直して、守って速攻というのを一週間練習していきたい」