
男子総合2年ぶりV/東京六大学春季対抗戦
締めくくりも完璧だった。8点差で迎えた最終種目、400mリレーの優勝候補筆頭は六大学では最大のライバル早大。3位以上で明大の総合優勝は決まったが、ライバルとの真っ向勝負に挑んだ。丸山徹(営1=春日部共栄)、鷲尾春紀(政経2=八王子)とつなぎ、3泳の工藤優介(政経3=桐光)で早大に並び、アンカー対決に持ち込んだ。奇しくも早大のアンカーは先週の日本選手権200mバタフライで先着を許した瀬戸(早大)となり平井健に火が付いた。引き継ぎから好スタートを切ったアンカーは浮き上がりから頭ひとつ分リード。最後までその差を守り切りタッチすると、明大の応援スタンドに向けて右手の拳を上げた。明大のスタンドはこの日最高潮の盛り上がりで、2年ぶりの総合優勝を祝った。
「流れ」が勝負を決めた。大会1レース目の400mメドレーリレーでは、早大に敗れたものの僅差の2位でチームの士気を高めた。続く400m自由形では渡邊涼太(商4=市立船橋)、平井彬嗣(政経3=市立船橋)、鷲尾が1、2、3フィニッシュ。金子洋明コーチは「400mで波に乗った」と勝因を挙げた。その後はアジア大会日本代表に内定した小日向一輝(商2=千葉商大付)が200m平泳ぎで優勝。バタフライ代表の平井健太(商2=千葉商大付)も200mを制すと、50m背泳ぎでは工藤が、1500m自由形では平井彬嗣(政経3=市立船橋)が優勝し上級生もしっかりと貢献した。今季チームをまとめる中嶋亮互主将(営4=京都外大西)は「一人一人がチームのために頑張ってくれた」と新チームでの勝利に笑顔を見せた。
今年の明大のチームテーマは「明治維新」。学生日本一を決めるインカレでは第8回大会以来総合優勝から遠ざかっているが、「水泳界に革命を起こしたい」と気を引き締めた。前週の日本選手権では小日向、平井健の二人が日本代表入りするなど確実に「流れ」は来ている。六大学の優勝はチームに弾みをつけた。「次はインカレ。うちは勢いに乗ったら止められないチームですから」と中嶋主将。最大目標であるインカレ制覇に向け最高のスタートを切った。
[奥村佑史]
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