ディフェンス崩れ東海大に手痛い黒星/関東学生春季1部リーグ戦

2014.04.20
 序盤からディフェンスでリズムをつかめず試合の流れは東海大に。「先週の筑波大戦の時のようなベストなディフェンスができず受けてしまった」(松本勇監督)と振り返るように、相手に自由にボールを回させリズムをつかませてしまった。開始10分でいきなり5点差を付けられる苦しい展開。その後、堤由貴主将(営4=洛北)の奮闘もあり、1点差まで詰め寄るも大事な場面でのミスが目立ち同点、逆転までには至らず15-16で折り返す。  後半に入ると、堤へのマークが厳しくなり得点が伸び悩む。ディフェンス面でも流れはつかめず徐々に点差を離されてしまう。残り10分で2点差まで追い上げる奮闘を見せたが、最後は及ばず4点差での敗戦となった。「試合のポイントとなる部分でしっかり逆転できていたら展開は違った」(松本監督)と勝負所の決定打に課題を残した。
 
 今日の試合で、チーム全体としての層の薄さという面が露呈した。松本監督が「チームの流れが悪い時に選手を替えたいのだが、控えの選手が試合に使えるレベルではない」と嘆くように、控えの選手がレギュラー選手を脅かすような存在になっていかなければ今日のような総力戦を勝ち抜くのは厳しい。主将でエースの堤はマークが厚い中前半だけで9得点をマークしたものの、後半堤の得点が止まるとセットオフェンスでの得点がかなり少なくなった。筑波大戦では吉野樹(政経2=市川)や田中周平(商3=長崎日大)の活躍も目立っただけに、松本監督も「苦しい展開での堤への負担が大きすぎる。もう少し吉野や田中が頑張ってもらわないと」とバックプレーヤーの活躍に奮起を促していた。
 
 明日の相手は、2強の一角である日体大。明大がインカレで3年連続で敗れている相手でもあり、2008年秋の1部復帰以降一度も勝利がない厳しい相手だ。しかし「筑波大の時のような試合をすれば戦える」(松本監督)と、今年のチームにも十分力はある。試合後には堤主将が部員を集めて喝を入れ、明日以降の試合に向け気合いを入れ直した。今日の敗戦を糧に、ここから上位進出へ巻き返す明大の底力に期待したい。

[真島一郎]

試合後のコメント
松本監督
「全然ダメだった。ディフェンスでポイントがあるんだけど、そこでぐっと踏ん張れていない。練習ではしっかりやっているのだが、そこが試合ではうまくいっていない。今日の相手は上からの打ちが怖くないとは言ってもしっかり前に出るディフェンスをしないとリズムが合わなくなる。筑波大戦の時みたいなディフェンスをしろと言っているのだが、受けてしまっている。前半巻き返したのは、オフェンスで攻めきれず速攻を食らいまくっていたので、筑波大戦の時のような形に修正した。ただ同点に行く手前でミスが多く、あそこでしっかり得点していればもう少し展開が良くなった。(オフェンスは)いい攻めのパターンができてもミスが出てしまう。結局堤に負担がかかってしまっている。(キーパーを3人出していたが)藤本が当たらなくて、最初は八木を出していたが途中から流れを変えるようにノーマークシュートへの強さを期待して飛知和を出した。前からの課題だが、攻めあぐねてる時に流れを変えるためにメンバーを変えたいが、控えのメンバーの実力が試合に出せるレベルではない。明日の日体戦は今日で相当体力を消費しただろうし、厳しい試合になるだろうね。これからの課題は、筑波大戦のようなディフェンスが今のチームの理想。自分たちの形、自分たちのハンドボールがいかにできるかだね。昨年に比べてボールもよく回せているしいい部分も出せているけど、まだまだな部分も多い。苦しい展開での堤への負担が大きすぎる。もう少し吉野や田中が頑張ってもらわないと。その辺がカギになってくるだろうね」