(3)「今年は紫紺を着続ける」大椙慎也FWリーダー、水野拓人BKリーダー
大きな背中でFWをけん引する。今年度FWリーダーに就任した大椙は、部員の信頼を集める大きな存在だ。下級生の頃から試合に出ていた経験や部員からの信頼の厚さで、監督コーチ陣から任命された。「口で引っ張るタイプではない」と、そのひたむきな練習態度や実力でFWの先頭を走る。高校3年時に主将を務めた経験もあり、頼もしいリーダーシップを発揮する。
おととしの関東大学対抗戦、大学選手権には全てスタメン出場。2年生ながら頭角を現し、チームに大きく貢献した。しかし昨年度は途中でBチームに降格という苦い経験も味わった。「今年は試合に出続ける」。昨年度の悔しい思いを胸に、さらなる活躍を誓う。
大椙の持ち味と言えば、やはり献身的なプレーだ。ボールを持った目立つプレーは少ないが、空中戦では多大な存在感を示す。188cmの高身長を生かしたラインアウトやキックオフなどで、幾度もチャンスをつくってきた。今年も主にLOとしての出場となる。「ボールを持たないところでのプレーを頑張っていきたい」と、その役割を全うしていく。
「目標は日本一」と力強く言い切った大椙。FWリーダーとして全員が意味を理解した練習を目指す。「厳しい練習の成果が出れば」。丹羽監督も「彼が躍進してくれれば、かなりFWは良くなる」とさらなる期待を寄せている。大椙の4年目の挑戦は始まったばかりだ。
◆大椙慎也(おおすぎ・しんや)法4 国学院久我山出 187cm・95㎏
BKリーダーとして水野がタレントぞろいのBK陣をまとめ上げる。チームに対する献身的な姿勢がチーム内から厚い信頼を集めた。持ち味の鋭いタックルに加え、セカンドプレーヤーとしての強さや激しさを兼ね備える。目立つプレーは少ないが、チームに欠かせない存在だ。
「昨年は途切れてしまったので今年は紫紺を着続けたい」。2年間Aチームでの出番がほとんどなく迎えた昨春は念願のスタメンに定着したが、出続けるうちにミスを恐れて消極的なプレーが目立つようになった。それでもBチームに落とされたことで自分を見つめ直した。「自分は積極的にやるしかない」と本来のプレーを取り戻し、ディフェンスで勝利に貢献。15年ぶりにジュニア戦準優勝を果たしたチームの躍進を支えた。さらに「Bに落ちても腐らずに頂点を見定めていた」(丹羽監督)と対抗戦終盤の帝京大戦でAチームに復帰。大学選手権は全試合フル出場し、レギュラーの座を奪い返した。
ラストシーズンに懸けている。昨年の大学選手権で立命大に敗れた試合は忘れていない。「あの日は眠れなかった。悔しいという思いだけ」。その悔しさを晴らすには「大学日本一」しかない。水野の献身的なプレーが明治に勝利を呼び込む。
◆水野拓人(みずの・たくと)情コミ4 東海大附仰星出 174cm・84㎏
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