試合を優位に運ぶも、流経大に惜敗/関東大学1部リーグ戦

2014.04.18
 連勝を飾りリーグ戦に勢いを付けたい明大だったが流経大に敗北を喫した。試合は明大が序盤からポゼッションを高め、流経大ゴールを何度も脅かす展開に。しかし最後の場面で決め切れずにいると、後半26分に守備陣の一瞬のスキを突かれ失点。その後は同点弾を狙い攻め続けるも試合終了。手痛い結果となった。

 “ゴール前”で明暗が分かれた。「明大は90分を通して支配はできていた」(室屋成・政経2=青森山田)と三原則である「球際・運動量・切り替え」で相手を圧倒。ポゼッションを高め、サイドを起点に数多くのチャンスをつくっていたが決め切れない。もどかしい展開で迎えた後半31分。流経大に守備陣の連携のスキを突かれる。ハーフウェーライン付近で競り合ったボールがこぼれると、相手FW一人にドリブル突破を許しPA付近でシュートを放たれ失点。アタッカー陣を活性化させるために攻撃的な手札を2枚切ったリスタート後の流れを変えてしまうあまりにも大きな失点だった。
 「守備は良くやっていた。しかし一つのミスが試合を決める」(三浦龍輝主将・商4=FC東京U―18)。内容では完全に上回っていただけに三浦主将は試合後、苦渋の表情で試合を振り返った。チャンスを生かせなかった明大と一つのチャンスをものにした流経大。三浦佑介ヘッドコーチは「たった一個のミスでやられてしまう。そこがサッカーの厳しさだと思うので、そこをどれだけ真摯に受け止めるか」と選手たちにサッカー選手として一つ一つのプレーに対する責任感の自覚を求めた。

 次節は駒大戦。優勝を目指す明大にとってこれ以上前期での取りこぼしは避けたい。「駒沢は蹴ってくると思う」(矢島倫太郎・政経4=浦和レッズユース)と相手は分析済み。いかに相手の長所を消して自分たちのサッカーができるかがカギだ。

[西田理人]

試合後のコメント
栗田大輔助監督

「守備もきちっとできているが、ああいうワンチャンスで失点をしてしまうと負けてしまう。それと同時に取るべきところ点を取らないといけない。(内容で勝っていても)結果が出ないということはまだまだ弱いチーム。点を取って畳み込めるようになれば、内容と結果が伴っているチームといえる。得点力やイージーなミスを改善していかないといけない。あとはプレーヤーが責任を持つことですね。(具体的には)球際とか切り替えとか運動量などで責任を持ってピッチに臨むということが追求していかなければならないところ。実際、内容もメンタルも悪くはない。気を落とさずに次節結果を出したい。結果が一番の薬になると思うので。 (選手たちに伝えたことは)決めるべきところで決める。あと、責任を持つということ。あとは練習をやるしかない。そこの部分をどういう風に受け止めて、頭を切り替えて次に挑むかということ。とにかく連敗を許さないでイーブンに戻したい」

三浦ヘッドコーチ
「勝負弱さが出ました。内容は悪くはなかったと思いますけど、最終的なとこで負けていました。ゴール前がダメだった。やられて、やれなかった。そこに尽きると思います。決めないとダメなんで。そこはやっぱり課題ですよ。たった一個のミスでやられてしまう。そこが関東リーグの厳しさだし、サッカーの厳しさだと思うので、そこをどれだけ真摯に受け止めるかだと思います。普段の練習から意識していかないといけない。内容は良くなっているけど、そこで負けちゃうと自信も付かないと思います。どれだけ普段の練習からゴールを意識していくか。ゴールを決める、守る、そこに尽きます。やっぱり決めないと負けちゃうので。わかりやすい競技なので。そこをもう一度選手は気づいて欲しいなと。次節は選手がどれだけ勝ちたいという気持ちを見せるかだと思うので。選手が勝ち点3を取るために、どう準備するかです」

三浦主将
「内容では、守備は良くやっていた。しかし一つのミスで試合を決めるので、そういった面ではまだまだかなと思います。攻撃面ではまだ3試合目なので形がうまくできていなかった。我慢してやっていかないといけない。同じことをより精度を高くできるようにしていかないと。次節は蹴ってくるチームなので、自分たちの良さを出しつつ相手の良さを消して結果を重視して試合に臨みたいです」

苅部隆太郎(商4=川崎U―18)
「自分のとこで決めていれば勝てたと思うので。チームとしてやるサッカーはできていたと思うので、やっぱり最後のゴール前の部分で決め切れなかった試合だと思います。失点のシーンもそうですけど、攻撃の面でも一人一人が勝てば試合に負けることはないので、もう一度責任感を、部員を代表して出ているのでそういった思いもしっかり意識したい。ゴール前の意識で試合が決まってくると思うので、もう一回全員で同じ意識を持って3日間やっていって、臨みたいと思います」

矢島
「こっちがボールを大体持っているという中で、決められないというのは個人としてもとチームとしても課題が残ったと思う。これで負けてしまうのがサッカーだと思うので、しっかりと決め切りたいですね。チームとしては、崩しでいいプレーもあった。個人としてはもうちょっとボールに絡む回数を増やしたいが、自分の特徴であるドリブルであったり、ワンツーで入ってくプレーは出せたのでこれは続けていきたい。(悪かった部分は)今季3試合やってすべて失点をしているので、守備の部分でもう一回引き締めていきたい。明治は守備のチームなので。前線からの守備はけっこうはまっていたので良かった。駒沢は蹴ってくると思うので、自分たちの特徴である前線からの守備というのはそんなにできないと思う。なので、セカンドボールとかを意識してやっていきたいと思う」

石原幸治(政経4=市立船橋)
「ここ2試合立ち上がりが良くなかったので、そういうところだったり、球際、運動量、切り替えという三原則とセカンドボールで相手を上回ろうというのを意識した。内容的には悪くなかったが、一点の重みだったり、一つのミスから失点につながってしまったのでそういう部分を突き詰めていかないと勝てないのかなと思いました。守備の面ではここ2試合よりは良くなっているが、去年の後期みたいな安定した守備にはまだ程遠い。失点をしなければ負けることはないので。悪くはないがもっともっとできる部分かなと思います。一人一人がこだわって、基本に忠実にとか足を出さないとか守備は下がらないということをいわれている。(次節に向けての意気込み)駒沢は自分が一年の時は戦った経験がある。ひたすらボールを蹴ってきて、セカンドボールを拾って攻撃をしてくるというイメージ。相手の戦い方ははっきりしているのである意味、守りやすい。競った後のセカンドボールが試合のキーポイントになってくると思うので、そういう部分を意識したい。あとは得点という部分でもっと、ゴール前での厳しさを求めていきたいなと思います」

差波優人(政経3=青森山田)
「0-0で前半を終えた時点では何の問題もなかったと思う。ああいう時間帯に失点をしてしまうと流れが悪くなってしまう。いい雰囲気でやっていたのにその失点で流れが流経大にいってしまった。内容は良くもなく悪くもなく。自分自身では40点。まだまだボールに絡んだり、攻撃のリズムをつくるといった場面では自分が中心になってやっていくくらいになんないと」

小出悠太(政経2=市立船橋)
「自分のせいで負けてしまったのが悔しいというか、反省をしないといけない。内容は全体を通して良かったが、決めるとこを決めれなかったり。失点をしてしまったのでダメだったと思います。駒沢大学はフィジカルも強くて、ヘディングでの競り合いなども大事になってくると思うので、短い期間ですけどそういったところをしっかり準備して、次は絶対に勝てるようにしてきたいと思います」

室屋
「90分を通して支配はできていたが、もったいない形で失点をしてしまった。主導権を握っていたのに、こういう一つの失点や決め切れないというのは良くないことだと思うので、すぐにチームで修正していきたい。しっかり得点を決めて、まずは失点のないチームにしなきゃやっていけないと思うので、そういうところをもっとこだわっていきたいなと思う。リーグが始まってから自分たちのサッカーができなくて、すぐに蹴ってしまうことが多かったんですけど、今日の試合は自分たちが主導権を握れるというサッカーができたので、そういったところはいいかなと思います。球際とかも負けていなかったけど、最後決めるところで決め切れなかったというのが失点にもつながっているのかなと思う。(失点シーンについて)CBと僕が競り負けてしまって、その後に相手が一人上がってきたので自分はカバーに行くか、シュートコースを切りにいくか迷った。相手の走ってくる選手に対して付いていってしまったがあの時にもうちょっとドリブルしている選手に自分が強くいった方が結果的には良かったのかなと思う。そこは自分が原因でもあると思うのでしっかりと練習していきたい。試合中も一点入ったらいけるなと思っていたので、ああいう形で負けてしまったので悔しかった。駒沢は前線に裏にボールを蹴ってくると聞いているので、それに対して蹴らせないぐらいプレスをかけていきたい」