
ルーキー中野が個人で準優勝 団体は3位の壁を越えられず/東京六大学大会
個人戦では、ルーキーながら即戦力として団体戦メンバー入りを果たした中野の活躍が光った。「自分から攻めているときは調子がいい」(中野)と語るように、相手の攻撃を寄せ付けない猛攻で順当に決勝へと勝ち上がった。決勝戦の相手は団体戦2位の早大・今尾。それでも先制したのは中野だった。序盤で倒しての中段突きを綺麗に決め3―0とした。高身長を生かして相手の体勢を崩すことでチャンスをつくるのは中野の得意なパターンだ。しかし残り40秒、相手に上段蹴りを決められ3―4。あと一歩のところで優勝を逃した。
強みのチーム力で挑んだ団体戦だったが、満足のいく結果とはならなかった。早大に1勝3敗1分で敗戦し、昨年度優勝校の法大との戦いを迎えた。先鋒(せんぽう)を任されたエース・田坂叡史(政経2=御殿場西)は前半に攻めるも後半に巻き返され3―5とされる。それでもそこで諦めず攻撃を畳み掛けたことで突きが決まり、5―5で引き分け。「田坂が大事な場面で引き分けまで持っていってくれた」(栗田)ことで勝機は見えた。しかしその後2分2敗を喫し、法大に敗戦。昨年から課題となっている体力のなさが大事な場面で響く結果となった。
順調な滑り出しとはいえないが、「昨年大事にしていたチームワークを引き継ぐことができた」(栗田)と希望が見えた。昨年度の4年生が積み上げたチーム力は今年も健在。そこに強力なルーキーも加わり、目指すは5月5日の東日本選手権でのベスト4入りだ。
【三浦亜優美】
試合後のコメント
今年度チームを引っ張っていく栗田主将
「今日はいい内容ではなかったが、ここからしっかり東日本までに立て直したい。団体戦のキーマンは田坂。きっちり取るところは取って、大事な場面でも引き分けに持っていってくれた。この団体戦のオーダーは今後変わっていくと思う。中野は即戦力でスーパールーキー。監督も評価している。後半体力が切れてしまったところはやはり今回も課題。でも初めての団体戦にしてはチームワークという面では去年から引き継いで良かったのかなと思う。(個人としては)あんまり全体をまとめられなかったと思う。そこをしっかりモチベーションを全員が高く持てるようにしっかり頑張っていきたい。まずは東日本、ベスト4が目標。最後1年なので全体をしっかりまとめて、成績が残せればいいなと思っている」
今後、団体戦のキーマンとなる田坂
「後半やっと動けたって感じだった。反省点は多くて、満足のいく結果ではなかった。あと一歩のところで勝ち切れないところが負けにつながった。(得意の)倒し技を狙い過ぎてしまい、相手にうまくかわされてしまった。だから、突き技でつないでちょっとしたタイミングで決めたら良かった。個人準決勝では体力的に動けていなかった。勝負する場面も少なかった。完全に実力負け。(自分と同じ相手に)中野は強いから勝ってくれると思ってたけど結果は結果でしょうがない。(中野に対して)チームメイトとして頼もしい。関東はどんどん自分が主力となって戦っていきたい。体力と動体視力を付けて優勝を狙う」
初出場ながら準優勝の好成績を残した中野
「(団体戦では)初戦から足を引っ張ってしまったが、徐々に調子が出てきてよかった。先輩たちも最初はエンジンがかからなかったが中盤とか最後になったら強くて助かった。(個人戦では)決勝までも必死だった。監督、コーチに攻めないとだめだと怒られたので攻めるしかなかったが、自分から攻めているときは調子がいい。今日1番綺麗に決まったのは準決勝の蹴り。決勝戦の相手は知り合いだったが、結果的に負けてしまった。強かった。大学生になってから突きが決まらず、崩しや蹴り技に助けられている。今後突きを頑張りたい。どの試合も、一つでも多く勝てるよう頑張りたい」
明大の代表としてキレのある形を披露した原田理沙(商1=明大中野八王子)
「大学入って初めての演武だったので緊張しました。試合でもそうじゃなくてもとりあえず自分の一番うまくいくようにアップして臨めたので良かった。高校は空手部がなかったけど、大学で入って周りがすごい選手ばかりで意識を高く持てる。周りの選手のおかげで自分の成長を感じる。(古川には)すごい影響を受ける。雰囲気から全然違うから一緒に練習しているだけですごくうれしい。これからはスピードと力強さを意識してきれいに魅せて相手がそこにいることを想像してやっているから、ぜひそこを見て欲しい」
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