リーグ戦を占う位置づけの一戦だった。攻撃面ではプロ相手に大量４得点と昨季悩んだ決定力不足解消にも明るい兆しを見せた。守備でも、失点はPKでの１失点だけと流れの中からの失点はなく持ち前の堅守を発揮した。「いい守備からいい攻撃」を目指す明大のサッカーがピッチ上で見事に表現された。「森本貴幸は裏に裏にとずっと狙ってきて怖かった。そういった選手を90分通して抑えられたのはよかった」（小出悠太・政経２＝市立船橋）と語ったように、選手たちは元日本代表の森本貴幸などプロの選手たちとプレーすることでリーグ戦前に貴重な経験を積み、自分たちのサッカーに自信を深めることができた。

　価値ある金星にも気持ちに緩みはない。「今日勝ったからといって開幕戦の慶応もいけるというのは違う」（神川明彦監督）。今季のチームの目標は全タイトルの奪取だ。特に届かなかった全国のタイトルとリーグ戦優勝に懸ける思いは大きい。昨季も主力として活躍した選手が多く、可能性は十分。まずはリーグ開幕戦でどれだけやれるか。明大サッカー部に注目だ。
[西田理人]