
リーグ戦開幕! 男子は専大に惜敗 女子は立大に快勝/関東大学1部リーグ戦
【男子】
リーグ戦初戦で強豪の専大に惜敗した。暴風雨に見舞われたが、格上相手に前半の50mをリードして終えた。しかし、天候の回復した後半の30mでは地力で差が出て逆転負けを喫した。
試合前半は、発達した低気圧の影響による強い風で手元は狂い、雨で視界が悪くなった。その中でもエースの前田悠帆(法3=東福岡)が全体トップの321点をたたき出す活躍で50mをリードした状況で終える。しかし、次第に天候が回復し、陽も当たるようになった30mでは「風がなくなったことで逆に狙い込んでしまい、硬くなって自分の射ができなくなってしまった」(丸子博貴主将・営4=広島大附)と徐々に点を詰められ逆転される。太田俊(理工4=明大明治)の積極的な声出しで選手と応援とが団結し再びチームの雰囲気を盛り上げようと試みるも、追い上げは叶わず敗戦となった。
リーグ戦初戦を落としたが、強豪の専大相手に「いい試合をできたし後悔は全くない」(丸子)と来週につながる試合運びをできたことは収穫だ。次週の相手の日本工大は昨年度のブロック王者。「勝てれば王座へのビジョンが明確に見えて、残りの3戦も良い状態で戦える」(前田)と選手の来週に懸ける意気込みは大きい。残り4戦、王座出場に向けて負けられない戦いが続く。
【女子】
女子は3年連続の王座に向けて上々の発進だ! 初戦の相手である立大を大差で下し、リーグ戦1勝目を手にした。試合では終始相手を圧倒。特に次期女子リーダーの牛久保早紀(政経3=大妻多摩)はチームトップの612点をたたき出す活躍を見せ、最上級生の松坂茉莉(国際4=神奈川県立多摩)もチーム2位の605点と意地を見せた。昨年の深澤菜見(平26文卒)ほど突出した点数を稼ぐ選手はいなかったが、全員が高い点数を記録。チームワークが光る結果だった。
女子は新3、4年生の人数が少なく、リーグ戦未経験の新2年生が3人並ぶ布陣。しかし「雰囲気をよくしていこうと以前から言っていたのが、本番でできた」(中村彩・商4=越ケ谷)とチームが力を出せるような雰囲気づくりが功を奏した。リーグ未経験だった河西真帆(農2=横浜緑ヶ丘)も「あまりリーグ戦だからといって緊張はしなかった」と、リーグ戦の雰囲気にのまれることなく戦った。
次戦は強豪の東洋大戦。王座を目指すチームにとっては、落とせない相手となる。「東洋大戦は私たちの中でヤマ場。あと1週間で甘かった部分を改善していきたい」(西川夏未・理工4=神大附)。チーム史上初の3年連続王座出場に向けて、前へ突き進む。
[板橋洋子・本永雅敬]
試合後のコメント
【男子】
丸子
「今日は出だしは落ち着いて入れて、やるべきことはできたと思います。風にもしっかり対応して、落ち着いて試合を運ぶことができました。リーグ戦のメンバーは、3月上旬にあった春合宿と、3月中に行った練習試合の結果、1週間前に点数を取ったその結果を受けて高い人から順番に選んでいきました。今後は点数が出ている人には報告してもらって、試合に出ている人の調子の良し悪しも見ながら入れ替えていくつもりです。今日は風のせいで50mでは矢が左にいってしまって、風を見ながら射たなければならないのが難しかったです。けれど自分のリズムで射つことはできました。30mでは風がなくなったことで逆に狙い込んでしまい、硬くなって自分の射ができなくなってしまいました。来週には気持ちを整えて臨みたいです。チームとしては最高の状態で、楽しんでのびのびとできました。50m終わった時点で勝っていたけれど、それは相手の順番の時に強風が吹いたりして明治に有利な状況でのことでもありました。30mで同じコンディションになったときに弱さが露呈してしまいました。実力の劣りが出てしまった。今日の試合は落としたけれど、いい試合をできたし後悔は全くないです。30mのこととか今日見つかった不満などは次の週に前向きに持って行って、照準を合わせていって今日より良い点を出したいです」
太田
「4年生としてやることはやりました。緊張とかもしないで楽しく全員でしっかり取ると信じて射てました。最後のリーグ戦であることは、焦りや不安とかを思い出してしまうので考えないようにしました。今日の結果は悪くはないけれど、30mで狙いすぎて点数が伸びませんでした。風も吹いていた中でこの点数ならまあいいかなと思う部分もありました。1エンド目で39点を出してしまったのがまずかった。雨は去年のフィールドでも経験していて、雨の中でもやることをやれば得点は出るから、気持ちの面で当てようとは思いながら、当たらないのを雨のせいにしてしまっていたかもしれないです。チームの雰囲気は50mはよかったけれど、30mに入る前の休憩でクールダウンをしてしまったかな。逆に相手が勢いに乗ってしまった。全員でやろうと、盛り上げ役として頑張った。30mでは得点が離されてしまったけれど、最後のエンドの雰囲気はまた良かったです。今日の相手は格上で、勝つつもりできたけれど、まだあと4戦あって、日本工業大と早大に勝つのが目標なので、残りは負けないようにみんなで楽しく元気よくやっていきたいです」
佐山陽亮(法4=京華)
「天候が荒れていて50mで出だしでつまずいてしまいました。30mでは切り替えて当たるようになりました。30mはいつも通りに射てたけれど、50mでは自分のタイミングで射つことができませんでした。雨だけ、風だけの中でなら練習もしたことがあるけれど、雨も風もという状況は珍しい。もう少し50mで点数が伸びれば良かったです。来週までにはリズムよく、流れるように射てるようにしたいです。次の相手は去年のブロックリーグの優勝校なので気を引き締めて、いつも通り射てるようにしたいです。今日の点数は6番目に入ったけれど、50mは駄目だったので、来週は最初から点数を出して、4、5番目を狙っていきたいです」
上岡慎平(政経3=薬園台)
「チームで一番下の点数で不甲斐ない結果に終わってしまいました。実力を出し切れずに終わってしまった。どんな状況でも当たるようなメンタルケアをしていきたいです。雨も風もあったけれど、その中でも点数を出してきている人も射るので、点数が出なかった口実にはできない。チューニングが合っていなかったこともありました。金曜日くらいまで調子がよくて、どう射つとどう当たるかが分かっていたけれどそれを手放してしまいました。もしこの先の試合に出られるならばそういうことは無くして、当てるときには当てられるようにしたいです。50mではチームが勝っていて、応援とかで調子も出て、先輩に励ましてもらって、チームの雰囲気は良かったです。来週は試合に出られないかもしれないが、応援側としても今日思った反省点などを生かして、選手が射ちやすいような応援をしたいです。今後は弓を当てるという簡単だけど難しいことをしっかりとできるように、普段使う射形を手放さないようにしたいです。50mでは7点以上、30mでは外しても9点を取れるようにしたいです」
田代和也(文3=横浜隼人)
「(今日の試合を振り返って)気持ち的にはゆとりを持ってやれましたが、技術面では及ばなかったところが大きいと思います。最近は点数の上下差が大きいのが現状です。技術とメンタルが噛み合うと良い点数が出るんですが、最近はメンタルについての本を読んで今日ゆとりを持った状態で臨めましたが、天候もあって技術面が及ばなかったです。ただ、それでも良い点数を出している選手はいるので、そこを考えると技術が足りなかったなと思います。(昨年12月の韓国修行に行かれたが)そのメンバーに選ばさせていただいて私も行って、リーグ戦で結果を残すことが一つの目標でしたので、初戦にそれを叶えられなかったのは残念です。しかし、まだ4戦あると気持ちを切り替えて強い気持ちを持って結果を残せれば部のためにもなりますし、自分自身の納得の行く射をすれば、納得のいく点数を残せると思います。専大は強かったですが、今日気持ちに整理がついて試合に臨めたのは良かったです」
前田
「個人の出来としては、今日は先月の全日本室内選手権から1カ月間いろいろ工夫して調整して、全盛期とは言わないまでもある程度力を回復して臨んだ試合でした。前半は台風クラスの試合ができるか分からない程の風でしたが、50mは321点まで乗せることが出来ました。30mも340後半まで出して、トータルはこのコンディションの中では決して悪いものではありませんでした。個人としては悪くはなかったと思います。(韓国で学んだフォームについて)まだ完全とは言い難い状況ですが、また韓国で学んだことを短期間で自分なりのものに置き換えていけば、自分の中の感覚やイメージは良くなっている部分があるので、これからもその考えを大事にしていきたいと思います。(初戦に負けてしまったが)自分の中では今日負けてしまってすごく悔しい思いはしていますが、チームとしては全然実力が発揮できずに自滅して負けた訳ではないと思います。専大はこのブロックでは一番強いと思える大学で、実力の差は正直あったと思いますが、その中でも50mはずっとリードしていたり専大より明るく楽しくやれたのでうちのチームとしてはこの負けは敗北、というよりは次へのステップというか4戦全勝の確信を得られるものではないでしょうか。(次戦に向けて)日本工業大学はブロックで2、3番の実力だと思うので、もちろん強敵ばかりですが、勝てれば王座へのビジョンが明確に見えて、残りの3戦も良い状態で戦えると思います」
増田圭祐(商3=長野日大)
「個人としては感覚は良くなかったですが、雨や風で楽しめたので良かったと思います。(チームとしては)負けてしまいましたが、格上相手に良い勝負が出来たのでマイナスの負けではないと思います。(同学年の前田と共にチームを引っ張る存在として期待が懸かるが)そういう面では駄目だったかなと思います。前田があれだけの点数を出した中で自分は付いていけなかったので、そこは今の自分の努力不足だと思うので頑張っていきたいです。(次戦に向けて)天気は今日みたいに悪くないので、いつも通り気負わずやっていきたいです」
荒木慎也(政経2=明大中野)
「緊張はしましたが、気持ちよく射てました。50mは気持ちよく射てましたが、30mは少し落ち込みました。あと、専大さんがすごくうまくてそれに押されました。専大さんは9点を取ったら落ち込んでそれがスタンダードですが、自分たちは9点を取ったら喜びます。そこに地の差があると思います。あと自分の癖で5エンド目で崩してしまうので、それが課題だと思います。これからは30mを中心に練習していきたいです。(出場メンバーに選ばれたのは)2週間前です。最近は620、30点は出ていたので選ばれるとは思っていました。(メンバー唯一の新2年生だが)確かに新2年で唯一選ばれたことは嬉しいですが、特別な気持ちはなくて、自分の射形と射った感覚と気分を考えれば当然だと思います。(メンバーになるという)推定が当たりました。(次の日本工業大戦はカギとなる試合になるが)自分は他の大学がどうなのかを全く知らないので、相手がどうこうというよりは自分の仕事をしっかりやりたいと思います」
【女子】
中村
「リーグ戦の少し前からチームの雰囲気をよくしようとしていたが、その成果でみんなが楽しく射つことができたのが大きいです。次の東洋大戦は王座に向けてのカギのひとつ。今日の試合でできたことは続けて、できなかったことは改善できるようにしていきたいです」
西川
「(1勝は)うれしい。試合の雰囲気も良かったし、雰囲気でも勝てたのかなと思います。(初のリーグ戦に臨んだ2年生については)自己新を出している子もいたので、本当に頼もしいです。東洋大戦は私たちの中でヤマ場。あと1週間で甘かった部分を改善していきたいです」
松坂
「相手がどのくらい(の点数を)出してくるのか分からなくて不安な部分はあったが、全体的に実力が出せて、それで勝てたのが良かったかなと思います。次の東洋大戦では620点を出したいです」
牛久保
「雨の中士気が下がるわけでもなく、雰囲気も良くできたのでいい一勝だったと思います。(600点越えについては)周りの雰囲気が良かったので、後輩に助けられた部分もあります。次の東洋大戦では600点以上を出してチームに貢献するのはもちろん、チームのメンタル的な部分でのサポートもしていけたらなと思います」
平塚まな(商3=水戸二)
「先月まで調子が悪くて今日の試合にも出られるか分からなかったです。でも今日試合に出て、点数的にはまだまだ満足のいくものではなかったが、納得のいく射はできたのかなと思います。下級生では先月まで同じように苦しんでいた渡邊里奈(政経2=聖徳大附女子)が結果を残してくれていることがうれしいです。次の試合もいつもと変わらず楽しんでやっていきます」
渡邊
「(初のリーグ戦は)楽しくできました。次の東洋大戦までの1週間で悪かったところを改善していきます」
河西
「(初のリーグ戦は)あんまり緊張したりはしなかったです。普段の練習試合と変わらず臨めたのが良かったです。次の試合では、エイトに入るのはもちろんですがチームの勝ちに直接つながるような点数を出していきたいです」
湯川美里(商2=東邦大附東邦)
「チームとしては無声の応援だったが、明るくできてリーグ戦の雰囲気という感じもなくできたので良かったです。(初のリーグ戦だったが)最近の調子からしてあまりいい点数が出せるとは思っていなかったので、特に緊張はしませんでした。次はチームの上位4人に入って、チームの勝ちに貢献したいです」
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