シーズン初戦で好スタートを切る/お花見レガッタ

2014.04.01
 男子エイトが躍動した。初日の準決勝で終盤の激しい競り合いを制し決勝に駒を進めると、決勝は社会人のNTT東日本や明治安田生命、そして学生王者の日大といった全日本選手権でトップ3に入るクルーと好勝負を演じた。惜しくも4位に終わったが、長年果たせなかった決勝進出を果たし「やることはやった」(荒木祐介主将・政経4=熊本学園大付)と手応えをつかんだ。
 充実したオフシーズンを過ごした。冬季練習では例年よりランニングやエルゴなど陸上での練習を減らし、とにかくこぐことに重点を置いた。準決勝の中盤では高いレートを保持するなど、確実に結果に現れている。

 期待のルーキーがデビュー戦で健闘した。大久保亮(農1=猿投農林)が男子シングルスカルで6位に入った。大会前は「決勝に行けるとは思っていなかった」(大久保)というが、年上の大学生や社会人を相手に堂々たるこぎを見せた。強風の影響もあり、決勝は力を出し切れなかったが「いい経験になった」(大久保)と前を向いた。
 高校時代はインターハイの舵手付きクォドルプルで連覇を達成した実力者。自主自律の精神に惹かれ、明大を選んだ。将来は消防士という夢があるため、ボートは大学までと決めている。「とりあえず2、3年後に種目を問わずインカレでタイトルを獲りたい」(大久保)。明大端艇部の将来を担う男が新たな一歩を踏み出した。

 結果だけではなく「全体として明治らしさが出た」(荒木)と内容でも収穫を得た。どのクルーも、レースのきついところで前に出る姿勢を貫いた。「チーム力が上がっているのは確かなので、インカレ男女総合優勝を形にしたい。明治に新たな歴史をつくりたい」(荒木)。チーム一丸となって、今年こそ日本一をつかみにいく。

[坂本寛人]

試合後のコメント
荒木祐介主将(政経4=熊本学園大付)
「やることはやった。今の実力が出た。高いレベルで勝負できたことは良かった。今大会は全体として明治らしさが出た。きつい状況になったときに一歩前に出るということが例年よりできていた。チーム全体の雰囲気が良かった。実力もついてきている。見つかった課題を見つけて次につなげていきたい。今日のエイトは400でばたついてしまい、いいリズムに乗せきれなかった。上半身に力が入ってしまった。日大との差はこぎの基本に帰ることと全員が勝ちたいと思えるか。気持ちの面で改善したい。チーム力が上がっているのは確かなので、インカレ男女総合優勝を形にしたい。明治に新たな歴史をつくりたい。上々のスタート。例年にない成績を残せたので、いい流れだと思う」。

大久保亮(農1=猿投農林)
「1年生から試合に出ることができてうれしい。企業の方とこぐのは初めてだった。緊張や不安もあったが、食らい付けたのでいい経験になった。大学でのいいスタートが切れたと思う。目標は企業の人にプレッシャーを与えたいというぐらいで、決勝に行けるとは思ってなかった。実際にこいでみて、まだ全然集中力が違うなと思った」。