
(1)主将・女子リーダー対談
――主将、女子リーダーに選ばれた時の気持ちは
丸子:
中村:私は、先代がすごい人たちばかりなので自分に(女子リーダーが)できるのかなとは思っていましたが、最初は自分で女子チームをつくっていくのがすごく楽しみでしたね。実際にやってみてからの方が(プレッシャーが)ジワジワと来ました。
――決まった後に主将と女子リーダーが集まって話し合ったことはありますか
中村:2人ではないですね。大体いつも幹部みんなで話し合うことが多いですね。
丸子:特に2人だけというのはなくて、同期全体で話し合うことが多いです。
――今年度のチームについて話し合ったことは何ですか
中村:部全体のスローガンや今年の目標、練習の仕方や改善の方法を話し合いました。
――中村和音氏(平26理工卒)や深澤さんといった昨年までチームを引っ張ってきた選手が抜けたが、そのことに不安はありますか
中村:先輩方は大きい存在でしたので最初は不安が少しありましたが、一人ではなく選手みんなが引っ張るようなチームのほうが強くなれると思うようになりました。昨年とは違う強さで勝ちたいというのがあります。
丸子:男子チームも同じですね。最初は不安がありましたが、今は全くないです。この1年間、力の不足を補うために計画的に練習してきましたし、それに見合うだけの結果も残してきました。先輩たちが卒業されていなくなったことに対する不安はないです。自分たちがさらに強くなったぞ、という気持ちでリーグに臨みたいです。
――主将、女子リーダーになったときにチームの中で変えたいと思ったところは何ですか
丸子:そんなに強く変えようというところはなかったですが、ぼんやりと考えていたのは、部員の個性を大事にしようということです。明大は部員の9割が初心者で、スポーツ推薦も取っていないのでいろいろな考えの人たちがいます。その人たちの個性を大事にしていこうと思っていました。
中村:試合の雰囲気や試合運びを個人的に変えたいと思っていました。昨年はすごく良いチームで、試合を楽しもうという気持ちでやっていました。それもすごく好きでしたが、やはり集中して射つときの気持ちと、盛り上げるために応援するときの気持ちをしっかりと分けて、良い感じの集中力で射つようなチームの雰囲気づくりをしたいなと個人的にぼんやりと思っています。昨年と同じチームではなくて、自分がつくりたいチームにしたいなというのがありました。
――昨年とチームの中で変えていこうというところはありますか
丸子:大きく変えたところはないですね。ただ、2人では全員でやっていこうということは話して、同期全体でも共有しましたね。同期全体で部を作り上げていこうということを話し合いました。
中村:大きく変わったところはあまり思い浮かばないですが、今年度のスローガンを「明治維新」としていまして、少しずつ変えていく感じですね。試合運びの仕方などを話し合いました。
丸子:「明治維新」というスローガンを掲げていますが、大きく変えたところはないです。ただ、練習方法などを少しずつ変えました。
――具体的に練習方法で変えたところは何ですか
中村:ケガをしないためにストレッチをしっかりやるようにしました。実際、練習量が増える2、3月には今までケガをする人が多かったのですが、今年はどこかをケガする人が少なかったです。
丸子:かなりケガ人が減りましたね。練習メニューの見直しも行いました。
中村:アップとダウンのランニングを多めにやって、体を温めたりほぐしたりすることに気を使いました。今までは走っても軽く、という感じでしたが、1kmから2kmと走る量を増やしました。あとは筋力トレーニングも変えました。
丸子:筋力トレーニングは、昔はやみくもに上半身を鍛えるという感じでしたが、今年からは体幹トレーニングなどを行うようになりました。肩甲骨の稼動域を増やすようなトレーニングを導入して、科学的なトレーニングをやるようになりました。
――今年のチームの目標は何ですか
中村:部としては、王座ベスト3というのが目標です。そして、王座に行くとなるとリーグ戦でブロック2位以上に入る必要があるので、それを達成できるような点数を出していきたいです。
丸子:昨年は関東制覇が目標でしたが、自分が2、3年のときに女子が王座という全国での戦いに気持ちが向かっていたので、関東の中で目標を定めるのではなくて全国レベルの「王座ベスト3」を目標に定めるようにしました。
――個人としての目標は何ですか
中村:個人としては、部をしっかりと引っ張る存在でありたいなと思います。昨年は深澤先輩といった先輩方がすごい点数を出して、それに乗っかっていったという感じだったのですが、今年は自分がチームを引っ張るような主力選手でありたいなと思います。それでも私が(調子を)崩してしまっているので、私がチームの他の選手も頼りにしつつ、その子たちが安心して射てるようなチームの支柱になりたいなと思っています。
丸子:中村と大体一緒で、自分は点数面では絶対的エースというわけではないので、精神面でチームの支柱になることが目標です。また、リーグ戦は選手として臨むので、チームのしんがりというか、ここまで落ちてはいけないというところをしっかりと支える点数を出したいです。ただ、仮にチーム全体の調子が悪かったときでも、自分はつらい顔にならずにチーム全体の空気をしっかりと支えていきたいです。
――中村選手は昨年12月に韓国へアーチェリー修行に行かれましたが、そこで得られたものは何ですか
中村:基本的なことがすごく大事だなと感じました。韓国で教わったことも小手先のことではなくて根本的なことでした。練習も根本的なことをしっかりとやることを重点としていました。基本的なことをしっかりとやることが、上手になるために重要だと思いました。(チーム全体でも)韓国を参考にして練習を変えたことも大きいですし、向こうの上手な選手の射形を間近に見て教わったことを、韓国に行った選手たちが協力して部全体に還元できたのは大きかったです。
――現在のチームの調子はどうですか
丸子:男子は昨年の11月に明治の新記録を樹立して、現在もその記録を更新できるぐらいの勢いなので、非常に調子は良いです。みんなが韓国のフィードバックを受けて基本的なことの見直しもできて、チームとしての層が厚くなりました。
中村:女子は全体として底上げができてきたなと思います。女子チームの半分近くは新2年生ですが、その新2年生がすごくやる気を出して頑張ってくれているので、点数が伸びてきました。全体的なレベルが上がって、層が厚いチームになりました。3月に入って、さらに全員の点数が上がってきたので、良い感じできているなと思います。
――現在のチームの雰囲気はどうですか
中村:試合に臨む気持ちはありますが、燃えすぎているわけではなく、アーチェリーにしっかりと向き合ってやっています。自分のやることをしっかりやろうと思ってアーチェリーをしています。
丸子:男子も燃えすぎているわけではなく、自分のやるべきことをやるという雰囲気です。そういった意味では自分自身の役割をみんな分かっているので、応援側に回った人は選手のバックアップをして、試合に出る選手は力を発揮できるように準備をしていこうという雰囲気です。
――主将、女子リーダーが期待を掛ける選手はどなたですか
中村:迷いますね(笑い)。
丸子:たくさんいるんだよね。
中村:何人か挙げるしたら、次期女子リーダーの牛久保(早紀・政経3=大妻多摩)は年明けから安定してきました。頼れる選手になったなと思いますし、これからチームを引っ張ってくれると思います。あとは挙げたらきりがないですが、新2年生の女子がすごくポテンシャルを秘めているので、リーグ戦でもどの子もどこかでよい点数を出して、チームに貢献してくれると思います。
丸子:(男子は)たくさんいますね。まずは絶対的エースとして前田(悠帆・法3=東福岡)がいます。本当に臆することがないので安心感がありますし、彼が出ることでみんなが盛り上がります。精神的にもタフなので信頼しています。そして、前田の同期でライバル的存在の増田(圭祐・商3=長野日大)もいます。増田は今、本当に伸びているので注目してほしいです。あとは、韓国修行に行った次期主務の田代(和也・文3=横浜隼人)も、前田と増田に負けまいという気持ちがあってすごく伸びています。日ごろの練習から真面目にやっている選手なので、これから実力が発揮されると思います。さらに言うと、自分と同期の太田(俊・理工4=明大明治)にも注目です。最上級生としてチームを引っ張るという気合いが入っています。下級生だと荒木(慎也・政経1=明大中野)にも期待しています。年が明けてからすごく伸びてきて、破竹の勢いで点数が上がってきています。リーグ戦を経験してまた成長して、チームを支える選手になっていくと期待しています。
――3月30日から開幕するリーグ戦で対戦する大学で警戒したい大学はどこですか
丸子:(男子は)リーグ戦の肝となるのは最初の3戦です。初戦の専修大、2戦目の日本工業大学、3戦目の早稲田大です。この3戦でブロックの最終成績が決まってしまうと思います。実力が伯仲しているので、最初の3戦を乗り切りたいです。(特に警戒しているのは)早稲田大です。昨年の練習試合では2点差で負けましたが、伯仲していました。現時点で早稲田は調子が良くて、自分たちの明治新記録プラス50点を出しているので、難しい相手となると思います。負けたら王座ベスト3は厳しくなると思います。
中村:未知数なところはありますが、一番警戒したい相手は早稲田です。早稲田以外で心して戦いたい相手は2戦目の東洋大と4戦目の青山学院大です。(一番警戒するのは)早稲田です。リーグ戦4戦かけて右肩上がりにいって、勢いよくいきたいです。
――リーグ戦への意気込みをお願いします
中村:女子は今、層が厚くてみんなが同じ方向を向いて、全員でチームを引っ張ろうというチームになってきました。みんなで点数を出して、気持ちよく王座出場を決めてベスト3に入れればと思います。そのためには、みんなが安心して射てるようなチームの支柱になりたいと思います。女子リーダーをやるのもあと少しなので、最後にやってやろうと思います。
丸子:意気込みとしては、全員で楽しくやって、勝ちに向かって直進していきたいです。練習で得たものを試合で出して、全員の力を結束して勝つことですね。そのためのチームづくりを率先してやっていきたいです。
――ありがとうございました。
◆丸子博貴 まるこひろたか 営4 広島大附高出 164cm・54kg
◆中村彩 なかむらあや 商4 越ケ谷高出 160cm
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