今年度初の大会で苦戦…気持ち新たに前進誓う/全日本ジュニア選手権

 今年度初の大会となる全日本ジュニアは、20歳以下に参加資格が与えられ中学生から大学生がしのぎを削った。明大からは、佐藤彰紀(営1=常翔学園)、永原祐志(法1=熊本西)、美島亮(政経1=名城大附)、針生丈士(政経1=東京学園)、山本琢人(政経1=熊本西)の5人が出場、最高6位と苦戦した。

 明大の選手で一番最初にプラットに現れたのは56㎏級佐藤彰だ。スナッチでは83㎏、ジャークでは105㎏を成功させたが、成功したのはスナッチとジャークを通じて2本のみにとどまった。トータル200㎏を狙っていたというが、ジャークが思うように伸びず目標に届かなかった。現在は原亮太主将(法3=須磨友が丘)と一緒に練習をしているという佐藤彰。デッドリフトは高さを少しずつ下げながらやるやり方で、「普通とは少し違って足が鍛えられる」(佐藤彰)。今後も地道なトレーニングで体幹を強化していくと意気込んだ。

 続いて56㎏級には永原が出場した。永原は大会までの調子はかなり良く記録も伸びていたというが、スナッチは記録なし、ジャークは113㎏でトータル記録なしに終わった。大幅な減量の影響で、実力を十分に発揮することができなかった。10日間で10㎏減量するという大幅な減量で、食べ物は飲み物のみ、サウナスーツで入浴するという徹底ぶりだった。減量は先輩たちにも止められたというが「どうしても出たかった」(永原)と出場を決めた。迎えた本番は最低スナッチ100㎏、ジャーク120㎏を目標にしていたが、大幅な減量は初めだったことやスタート重量が重めに設定されていたことで「不安要素が多かった。心に減量の影響が出てしまった」(永原)と不本意な結果に終わった。冬季はフォームを変えてからは記録がかなり伸びたという永原。次回は62㎏級で上位入賞を狙う。

 94㎏級に出場した山本はスナッチ108㎏、ジャークでは142㎏を成功させ、トータル250㎏で7位となった。大会までの調整は良かったというが、弱点の克服がおろそかになっていたことが試技に出たという。冬季の2部練では高重量をガツガツ触っていたというが、弱点のパワー不足が今回の結果に出てしまった。昨年も同大会に出場した山本は、昨年と今年を比べ力不足を実感したという。日頃の成果しか試合では出せないということを感じ、情けないと唇をかんだ。「今まで何も考えず練習してきた。口だけのことがほとんどだったけど、今変えないとこの先も変わらない」(山本)と意識の転換を誓った。最近練習ノートを付け始めたという山本。まずは毎日体幹トレーニングをしていくと意気込んだ。

 続いて94㎏級には針生が出場した。スナッチでは1本目の108㎏こそ失敗したものの、残り2本を成功させ、113㎏に成功。ジャークでは1本目の135㎏のみの成功にとどまり、トータル248㎏で8位となった。高校の頃からのひざのケガの影響もあり、一時は練習を休むこともあったというが、自身の弱点というスクワットの強化に励んだ。スナッチは山本のベスト記録である115㎏、ジャークはベストの138㎏を取って142㎏まで取るつもりでいたというが悔しい結果となった。「本番強さがないと感じた。1本目をしっかり取らないと、挑戦すらできない」(針生)と試技後には悔しさをにじませた。髙原康幸前主将(平成26政経卒)に言われたというスナッチ143㎏、ジャーク152㎏成功を今年中に達成したいと意気込んだ。「まずはパワーを強化してフォームの改善に努める」(針生)とさらなる活躍を誓った。

 全体としてあと一歩という印象に終わった今年度全日本ジュニア。選手たちの中には山本など昨年度も同大会に出場した選手もおり、1年の成長を測るいい機会となったようだ。年度初めの大会ということで、選手たちは1年間の目標を明確にした。今大会を一つの区切りとして、さらなる活躍を目指す。