アルペン部門入賞ならず/全日本学生選手権

2014.02.20
 3日目に行われたスーパー大回転はアルペンスキーの競技種目の1つで、滑降とともに高速系種目に分類され、滑降と大回転の中間に当たり、スーパーGやSGなどと略される。

 期待の新星が魅せた。宮崎優也(政経1=飯山)がインカレ初出場ながら13位と大健闘した。スーパー大回転は他のインカレアルペン種目に比べスピードが出る種目。「タイムが出る種目なのでコースアウトを恐れず攻めた」(宮崎)と攻めの姿勢が実を結んだ。普段の練習では選手同士でアドバイスをしながら滑りを改良。インカレ前は山形で合宿を敢行した。「ひたすら滑るかウエイト」(宮崎)とスキー漬けの日々をおくり、調整を進めた。当日は天候も味方した。滑降順が前半であった宮崎は天候が荒れ始める前に滑走を終えることができた。

 課題も見つかった。アルペン種目の出場枠は各大学6人。明大はアルペン部門の在籍選手が4人であるため、出場枠を争ってチーム内で競争することがない。宮崎は「競争せず出られたのでタイム差などを軽く見ていた」と反省を口にした。コース中盤ではジャンプのミスもあった。技術面での準備不足が今回の課題。初めてのインカレを終え、宮崎は「思っているよりも良い結果が出たので伸ばしていきたい」と来季に向けて気合十分。攻めの姿勢を忘れないルーキーの今後の活躍から目が離せない。

 19日に行われた回転競技ではコースアウトでの失格が続出した。明大勢は長崎誠(商2=新井)を除く3人が1走目でコースアウト。唯一2走目をスタートした長崎も途中でコースアウトし、失格となった。
 ケガからの復帰のシーズンだった。「今日のSLにかけていた」と語った長崎。膝のケガを抱えていた長崎は治ってから走り込みや筋トレを中心に調整した。雪上での感覚を取り戻すことに重点を置いた。取り戻すのに時間を要したというが、挑戦していく気持ちは忘れなかった。「タイム差がそんなになかったので10位以内に入るために賭けに出た」(長崎)と、1本目での失格者が多数出たことにより競技人数が減った2本目に気持ちを入れた。結果は失格となってしまったが、来季につながるシーズンだった。長崎は「来年はインカレで10番以内は入れるようにしたい」と次のシーズンに向けて決意を新たにした。

 今季アルペン部門でのポイント獲得には届かなかった明大。しかし今回出場したメンバーはいずれも3年生以下。今季の反省は必ず今後に生きてくることだろう。それぞれが個人の能力を高め、来年の入賞を目指す。