
深澤決勝初戦で敗退 女王奪還叶わず/全日本学生室内個人選手権
「有終の美を」と思い臨んだ深澤。予選では調子が上がらず、加えて寒さで点数が伸び悩む。確定順位が発表されると、16位で同点。決勝への進出はシュートオフに託された。シュートオフ1回目では、両選手的から4.9cmと同点。2回目へは「すぐ切り替えられた」と、落ち着いて自分の射を見せ、決勝トーナメントへの出場を決めた。
決勝トーナメント1回戦の相手は昨年負けた相手。「リベンジする」と意気込み調子は悪くなかったが、相手の強さに惜敗。しかし「昨年のインドアインカレで4位になった時よりはすっきりしている」と語った。
中村和は72人中63位で予選敗退となった。過去3年間で最も低い点数に悔しさをあらわにした。予選では例年と違い公開練習が無く、矢が思うように的に当たらなかった。競技中に調子を立て直すこともできず「納得いかずに終わってしまった」と表情をゆがめた。
今大会は2人にとって最後の学生大会だった。4年間アーチェリー漬けの日々を送った中村は、2年次からの3年間インカレ3部門全てへ出場し、実力を見せつけてきた。後輩へ向けては「アーチェリーだけに限らず、息抜きもして楽しんで4年間を過ごしてほしい」と語り、またコーチとして部に貢献していく意志を示した。女子エースとしてチームを率いてきた深澤は「技術だけでなくメンタルも成長した。強くさせてもらっていた」と感謝を述べ、後輩へ「インカレは夢の舞台だと思わないでほしい。努力すれば行ける舞台なので、後輩にはチャレンジしてほしい」とエールを送った。今までチームを率いてきた4年生は卒業するが、後輩たちは持ち前の団結力で春からのリーグ戦制覇を目指す。
[板橋洋子]
試合後のコメント
中村和
「2、3、4年と連続で出場した中でも一番低い点数だった。本音で悔しい。毎年公開練習で調子を合せていたけれど、会場や時間の都合で今回は無かった。矢が当たらなくて、訳が分からない状況のまま進んでしまった。納得いかずに終わって悔しい。この1年はリーグ戦でぎりぎり1部に残れたことから始まって、団体戦が無くなってモチベーションが低くなることもあったけれど、個人で高く目標を持って頑張れた。目標は達成できずに終わってしまったけれど、4年間振り返るとインカレ3部門に3年間出られたのは良かった。これからはコーチとして戻ってきたり、何かしらの形で援助をしていきたい。(後輩へ)インカレインドアは誰でも出られるチャンスはある大会だから、目標を高く持って日々努力していってもらいたい。4年間は短い。アーチェリーだけに限らず、息抜きもして楽しんで4年間を過ごしてほしい。いい4年間でした」
深澤
「予戦では調子が悪かったし、寒かった。ずっと射形が良くなくて、本番ちゃんと射てるか不安だった。それでもまだ前半は良かったが、後半に落ちてしまった。シュートオフにはなるかもしれないと思っていた。でも、決勝に行く可能性があるんだから、まだ良かったと思っていた。1回目で決まらず、同点だった時は次は黄色に入れようと。すぐ切り替えられた。相手がすごくテンパっていたので、逆に落ち着けた。これは勝てるなと。1回目は矢がどこ行くか分からなかったので怖かったが、2回目は1回目ので、こうすれば真ん中に当たるというのがつかめたので、落ち着けた。勝ってホッとした。勝った後に「先輩、すごいです!」と声を掛けてもらってうれしかった。明日の初戦は前回負けた相手。リベンジする。1回戦が勝負だと思っている。優勝に対してはいけるところまでいきたい。自分を信じて射つのみ。
決勝は調子は悪くなかった。公開練習で気持ち良く射てていたので。最後のインカレで、有終の美を、と思っていたので勝ちたかった。1回戦で負けて悔しい。やはり決勝で射ちたいと思っていたので。でも、相手がすごかったので、昨年のインドアインカレで4位になった時よりかはすっきりしている。1回戦の杉林選手は上手かった。来週の全日本は最後の試合になる。あまり上位にとは考えていないが、今回の反省を生かしていけたら。この4年間を振り返って成長したなと。技術だけではなくて、メンタルも。入部した時はまだチームは2部で、ちょっと傲慢だけど、自分が強くしてやる、と思って入った。でも振り返ってみれば、逆に自分が強くさせてもらっていたと感じる。(後輩に対して)インカレは夢の舞台だと思わないでほしい。そうやって諦めてしまうのはもったいない。努力すれば行ける舞台なので、後輩にはチャレンジしてほしいと思う。団体戦は男子は最近、チームの最高得点を出しているし、女子はもともと結束力がある。みんなが実力を出せば勝てるチームだと思うので、結束力で勝ってほしい。今年王座に行ったら有給取ります」
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