有終の美を飾る ジャンプ・成田、横川

2014.02.12
<3年間の雪辱を晴らす 成田祐介>

 己に勝つことができるか。「過去の自分に勝ちたい」と言う成田。1年次に10位、2年次に8位の結果。しかし昨年の同大会では過去最低の20位に終わり「言い訳できない。ふがいなかった」と漏らした。「3回のインカレで思うような結果を残せていない」とインカレでは本領を発揮できていない。しかし、原因は明確だ。過去3年を振り返り「大会前の時期に腰や膝を痛めることがあった」と調整不足を反省している。その教訓を生かし今年はトレーニング方法を変えた。これまでのウエイト中心のトレーニングをやめ、今年は体幹トレーニングに重点を置いてきた。体幹を鍛えることでジャンプの精度の向上にもつながる。表彰台を狙うべく体調管理にも注意している。

 さらに、今年は主将としてのシーズンでもあった。新しい寮が9月に完成し、再び集団生活を送れる環境に戻った。しかし、1、2年生にとっては大学で初となる集団生活。「1、2年生に集団生活においてどういう意識を持ってもらうか」ということに気を配ってきた。また週に1、2回必ずミーティングを行い、部の統率をしてきた。
 感謝をジャンプで示す。成田の父である成田収平監督からは10年間指導されてきた。「両親のおかげでここまでやれている」。自分を支え続けてきた両親のために「優勝したい」と抱負を述べた。最高のジャンプで恩返しする。

<春からの目標達成へ 横川良太>

 成田と同じくジャンプを引っ張ってきたのが横川だ。シーズン序盤こそ不本意な状態が続いたが、1月に入り練習量を増やし調子を上げてきている。これまで「自分の状態がよく分からないままインカレに入っていた」と過去3回のインカレで納得のいくジャンプをできていない。しかし、現在は「膝の感覚を意識して滑れるようになった」といい状態を把握できているようだ。

 春からインカレでの優勝を目標に取り組んできた。9月の寮の完成までは一人暮らしを敢行。チームからは離れての生活だったが「自分のリズムを作って過ごせた」と振り返る。また主務として1年間過ごし、主務の仕事と学校とで練習できない日もあった。しかし「割り切って上手く時間を使えた」。スキー以外の面でさまざまな苦労がありながらも、揺るぎない目標に向けて1年間取り組んできた。

 4年間明大のジャンプを引っ張ってきた成田と横川。個人の優勝はもちろんのこと、総合優勝も目標である。「各自が自分のパフォーマンスを試合で出すことが重要」(成田)「得点源のジャンプでポイントを取りたい」(横川)と優勝へのカギを述べた。1年次から期待を背負いながらも、インカレではまだ本領発揮とはいっていない2人。互いに優勝を目標に掲げるだけに、総合優勝はこの2人の結果次第で大きく左右されるだろう。「悔いなく、楽しみたい」(成田)、「個人も総合も優勝」(横川)。学生最後の大会を最高の形で締めくくる。

◆成田祐介 なりたゆうすけ 政経4 下川商高出 173cm・60kg
◆横川良太 よこかわりょうた 政経4 白馬高出 182cm・69kg